記事検索

ツナ缶レビュー zu-mix3.0

https://jp.bloguru.com/zumix

フリースペース


■初めての方は、国産ツナ缶の面白いとこをつまみ食いできる #めずらしいツナ缶 がおすすめです。
ゴースト「ツナ缶にしき」にご用の方は、←からどうぞ。

 おしらせ
 ・zu-mix3.0自家通販でツナ缶解説本を手売りしています。クレカ対応。
 ツナ缶レビューに大ボリュームの解説を交えた「ツナ缶の本 The Unlimited」が人気です。

08缶6回目 はごろもフーズ シーチキンLフレーク(70g・国産品・2021)令和最新版の実食

スレッド
きはだまぐろを大豆油と独自の調... きはだまぐろを大豆油と独自の調味液で調味したフレークタイプのシーチキン70g缶です。

はごろもフーズ シーチキンLフレーク
70g・国内製造(2021)
きはだまぐろ油漬けフレーク・国産品

【令和最新版】見た目の新しいシーチキン【2021】



※本記事では、国内製造で70gのシーチキンLフレークについて取り上げている。COOPはごろも、インドネシア製のシーチキンNew・セブンプレミアム・SOLIMO・シーチキンLフレーク(N)、パウチタイプのシーチキンSmile Lフレークについては取り上げない。

 ツナ缶の代名詞にして、もっとも知名度が高いツナ缶、シーチキンLフレーク。問答無用で「ツナ缶」の基準になる製品である。
 本ブログで最初に書いたのは2013年11月で、以後ロットを変え媒体を変え何度か取り上げてきたが、2021年に入ってから大がかりなパッケージの刷新が図られたため再び紹介する。




 製品の中身自体は以前から2013年執筆当時と同じ。
 パッケージリニューアルの前に刻印の仕様が変わり、プラス付きの製造所固有記号と、YYYY.MM表記の賞味期限、ロット管理用の記号がついている。年月日の日を廃し、製造日にかかわらず賞味期限を製造月から36ヵ月後の末日に統一している。つまり賞味期限は「3年~3年1ヵ月」の間で変動することになり、最大で1ヵ月伸びて37ヵ月になった。
 これによってサプライチェーンの効率化に寄与し、食品ロスや在庫リスクを軽減する。製造の日付は AX って書いてある部分に社内の符号コードを使うとわかるのだろう。たぶん。2021.1製。


☆缶を開けたところ


 身の細かさや食感、下味は一般的な普及品と変わらず。というか、7年前にシーチキン取り上げた時とほとんど変化がない。
 きわめて知名度の高いツナ缶であり、もちろん使う料理も選ばない。そのままでも、炒め物でも、サラダでも。どう食べてもおいしく頂ける。
 どの料理にも合う代わりに他のツナ缶のように強い個性がなく、好事家からすると物足りないところはある。このシーチキンLフレークで「物足りないな……」と感じ、他のツナ缶に手を出したその時が、沼のフチにふれる最初の一歩となるだろう。

 令和最新版となっても味が変わらないツナ缶。初めて取り上げてから7年半経ったが、未だ3缶298円(税込321円)が特売の標準価格(事実上の実勢価格)なのは変わらず、一缶あたりの実売価格がインフレしている気配を感じない。卵の特売のようなポジションなのだろうか。ときどきスーパーで税込321円を下回るときがあるが、その際は3缶シュリンクのバーコード末尾が「12416」であることを確かめたうえで購入しよう。これと同じツナ缶なのが保証されるので。
 ロット違い(工場や製造日の差異)でも若干味が変わるが、7年前よりかはロット違いでの味の差が小さくなっている。理由はいろいろあるが、一般人が理論上知り得る情報を逸脱しており、本ブログで説明するには重いテーマのため割愛する。"相対的に"製造からの日数違い(新しいシーチキンと熟成を進めたシーチキン)の味の差がわかりやすくなった。
  

☆各種評価


・グレード ★★★☆☆ 3.0
・価格   ★★★☆☆ 3.0 #168円/缶
・味覚評価 ★★★☆☆ 3.0 #これぞ国産ツナ缶の標準
・入手性  ★★★★★ 5.0 #日本一手に入りやすいツナ缶
・原産国  国産

☆スペック


内容量 70g
206kcal/缶 食塩相当量0.6g
原材料 きはだまぐろ、大豆油、食塩、野菜エキス/調味料(アミノ酸等)
JAN:4902560012409(単品) / 4902560012416(3缶シュリンク・SP3) 製造固有記号/AX +G2
 はごろもフーズ株式会社(静岡県静岡市清水区島崎町151) 製品ページ
Tuna canning review No.08-6

参考資料



・[PDF]「賞味期限の年月表示化」農林水産省食料産業局 2016.12
https://www.maff.go.jp/j/shokusan/recycle/syoku_loss/attach/pdf/161227_3-15.pdf


■「ツナ缶スーパーリンク!!」


「シーチキンLフレーク」と名前の付くツナ缶


(No.120)オイル不使用シーチキンLフレーク

→素材そのままシーチキンLフレーク(水煮)とはまた別の解釈を持つ、油を使わないシーチキンLフレーク。液汁を寒天で固め、栄養を余さず摂れるようにした。他の水煮缶とはまったく異なる食感と風味のため、試食してから料理に使おう。

(No.45)シーチキンNewLフレーク・オリーブオイル

→オリーブオイルのクセが強い。シーチキンSmile・Lフレーク(オリーブオイル)に発展的解消して終売。中身はだいたい同じ。

(No.51)シーチキンLフレーク(OKTロット)

→異物混入騒動(2016)の責を一身に負い、二度と食べられないシーチキンLフレークになった。

(No.08-0)シーチキンLフレーク(2013)

→2013年、このブログで一番最初にシーチキンを取り上げた記事。昔は写真の撮り方も解説のテンションも違った。

シーチキンLフレークとかかわりの深いツナ缶


(No.115)シーチキンマイルド(キャノーラ油)

→シーチキンのあとに「マイルド」と書いてあるのは、間違いなくカツオ。カツオのシーチキンは国産品ながら価格競争性が高く消費者にも人気。使い分けするなら、Lフレークより硬くてしょっぱい、油っぽいので、混ぜ込んでもキャラが立ちやすい点を活用しよう。

(No.170)Lがつかないシーチキンフレーク

→シーチキンのあとに「L」がつかないと、大体ホワイトミート。ビンナガマグロを使ったシーチキンで、Lフレークよりちょっと高いけど身が白くて綺麗。ついでに食感がやわらかい。使い分けするなら、その綺麗な身の色を活かせる料理を考えてみよう。

(No.146)シーチキンファンシー(大きい缶)

→上記シーチキンフレークの身がでかい版。存在感は増すけど値段も増す。

(X20200804)東海軒 シーチキン弁当

→駅弁にメディアミックス広げていたことを知っていましたか。
#きはだまぐろ #はごろもフーズ #油漬

ワオ!と言っているユーザー

X缶 ツルヤオリジナル・さば水煮 PB最速伝説のサバ缶

スレッド
国内産・生さば使用 化学調味料... 国内産・生さば使用 化学調味料不使用

ツルヤオリジナル さば水煮
さば水煮・普及品

門外不出、ツルヤの名作


 長野県のローカルスーパー、ツルヤ。同社の開発するPB製品がツルヤオリジナルで、ほうじ茶ティーバッグから長野県産りんごジュース、サバ缶に至るまで多くの商品を擁し、その多くが「スーパーPB」への印象を覆す品質の高さを誇る。固有のファンも多い。
 ツナ缶がないのは大変寂しい。
 2017年からのサバ缶ブーム以降各社がしのぎを削る中、コロナ禍真っ最中に一躍時の缶詰になったのが、このツルヤオリジナル・さば水煮。プライベートブランドならではの開発力と販路、「ツナ缶でいったら普及品」の100円ちょっとで強烈なプロダクトを送り出してきた。値段で競合するのがほとんど輸入廉価品になる。

これを基準に他の缶を考えてはいけない


 強烈な価格と強烈なクオリティによって「これを基準に他のサバ缶を考えてはいけない」と評されているし、筆者も同じ意見。
 筆者の入手価格は(普段よりちょっと安い)107円税込。定価は120円くらいだったと思う。通常100円ちょっとのサバ缶というと輸入品がほとんどなので、この価格帯で常に国産品というだけで大変貴重。
 スーパーPB品らしくネット通販は無い。闇ルート(正規ルートでない買い方)は推奨しない。都内からの最寄はツルヤ前橋南店で、長野まで行かなくても買えるようになった。
 都内からアクセスする場合、上野東京ライン(高崎線直通)でJR高崎駅に出て、東口から日本中央バス高崎駅~大胡駅線(本数注意)で公田町下車が妥当か。タクシー考えたほうが良さそう。
 
 ツルヤ上諏訪店で買った。甲府での接続を詰める為あずさ5号を挟み、静岡から4時間半で着いたことを覚えている。2020.1製。

☆缶を開けたところ





(上:レビュー写真撮影時に開けた個体 下:執筆時2021年4月に開けた個体)

 身が大きく、脂乗りが良い。やわらかい身と離れた身がバランスよく入っている。下味になる塩味が若干強く、ご飯との相性が良い。
 少なくとも100円ちょっとのサバ缶がしていて良い脂乗りではないだろう。300円相当のサバ缶に匹敵という言葉に偽りはなく、満足感が高い。普段使いにコレを開けると相当贅沢な気持ちになれる。

 味でいったら伊藤食品の旬鯖限定さば水煮ミヤカンのさば水煮に匹敵する。たしなむ目的でツナ缶と一緒に買ったのがこれらのサバ缶で、味をよく覚えていた。どちらも国産準高級品~高級レンジのサバ缶だから、いかにツルヤさば水煮が突出したプロダクトであるかがおわかりいただけるだろう。
 前節で示した通り、わざわざツルヤに行ってまで買って欲しい逸品だ。本品はもとより、さらにクオリティを挙げたツルヤプレミアムのさば水煮や、ツルヤオリジナルりんごジュースなど、「わざわざ行った」甲斐のあるプロダクトたちがあなたを待っている……行くときはマスク着用、咳エチケット、手洗い・消毒の励行など、感染症対策をお忘れなく。
 



 執筆日は、2021年4月1日午前11時半。つまり、エイプリルフール
 年に一度だけ、ツナ缶以外の缶詰を取り上げられる日。「ツナ缶」ブログは嘘になるが、サバ缶の味は本物だ

☆各種評価
・グレード ★★★★☆ 4.0
・価格   ★☆☆☆☆ 1.0 #107円/缶
・味覚評価 ★★★★☆ 4.4 #他の追随を許さない逸品
・入手性  ★☆☆☆☆ 0.9 #ツルヤ各店で買える、それ以外では買えない
・原産国  国産

☆スペック
内容量 150g
244kcal/缶 たんぱく質23.7g 食塩相当量1.5g
原材料 さば(国内産)、食塩、野菜エキスパウダー
JAN:05103980  製造固有記号XG
販売者 株式会社ツルヤ(長野県小諸市御幸町2丁目1-20)
製造所 田原缶詰株式会社(千葉県銚子市市橋本町1982-1)
Tuna canning review No.X20210401

☆参考資料(Webサイト)

・「サバ水煮缶マニアが語る「サバ水煮缶の特異点」 サバ水煮缶レビュアー・サバ子の一押し「高級&レア缶」4選」ねとらぼ サバ子 2020.9
https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/2009/17/news008.html

・「長野のローカルスーパー「ツルヤ」のPBが強すぎる!」ダイヤモンド・チェーンストア 雪元史章 2019.5
https://diamond-rm.net/store/32166/

・「「サバ水煮缶を好きになってもらえたらうれしいです」サバ子さんのサバ缶レビューがアツい」togetter 拙作 2020.8
https://togetter.com/li/1540092
#Xナンバー #スーパーPB #水煮

ワオ!と言っているユーザー

179缶 三洋食品・パスタによく合うオリーブオイルツナ(トマト&バジル)

スレッド
良く見かけるオリーブオイルツナ... 良く見かけるオリーブオイルツナとは一味違ったバジル&ドライトマト入り。クセのあるオリーブオイルがとても食べやすくなります。

三洋食品 プリンス・オリーブオイルツナ
パスタによく合う トマト&バジル
びんながまぐろオリーブ油漬(トマト入り)フレーク・準高級品

あけるパスタソース


 三洋食品「○○によく合う」ツナ缶シリーズのひとつ。オリーブオイル特有の風味を乗りこなすため、トマトとバジルでおかず系缶詰にプロダクトデザインを寄せた。
 現在は新オリーブオイルツナに看板を譲っているものの、新オリーブオイルはオリーブオイルの風味を生かし、旧オリーブオイルはオリーブオイルの風味をいなした……という性格の違いによって棲み分けされている。

 三洋食品の直売所で購入した。2017.6製造。3年半の熟成をおこなっている。

☆缶を開けたところ


  
 大きな身とトマトの皮、バジルの葉(黒い点)が見える。パッケージから想像していたものと違い、バジルやトマトの風味は最前列から一歩引いていて、オリーブオイルやツナと調和がとれたものに仕上がっている。そのため、缶単体でそのまま食べても缶つまとして通用する味だ。もちろんご飯に合わせてもよい(リゾットにすると香味を活かせそう)し、市販の冷蔵ピザにのせて焼くだけでも大きなボリュームアップを図れる。
 
 もちろん、うたい文句の「パスタに合う」は伊達ではない。パスタとあえるだけでヨーロッパっぽい雰囲気のシーフードパスタができあがる。
 


☆各種評価
・グレード ★★★★☆ 4.0
・価格   ★★★☆☆ 3.0 #150円/個 
・味覚評価 ★★★★☆ 4.4 #うたい文句に偽りなし
・入手性  ★☆☆☆☆ 0.1 #直売所、清水駅のマックスバリュ
・原産国  国産

☆スペック
内容量 80g
236kcal/缶 食塩相当量0.9g
原材料 びんながまぐろ、オリーブ油、トマト、食塩、野菜エキス、バジル、調味料(アミノ酸等)
JAN:4953685003865 製造固有記号なし
製造者 三洋食品株式会社(静岡県焼津市焼津5-7-3) 製品ページ
Tuna canning review No.179

☆ツナ缶スーパーリンク!


(No.86)新オリーブオイルツナ

→気取らないオリーブオイルツナ缶。本品とは全く異なる着想で2010年代後半のツナ缶トレンドをつかみ、いよいよ製品化。名前が似てて仕様が全く違う。オリーブオイル漬”ソリッド”は王者ホワイトシップ印とオーシャンプリンセスが睨みをきかせる超レッドオーシャン市場で後発品の食い込む余地はないかと思われたが、なんとオリーブオイル漬”フレーク”は王者不在だった。ほどほどな価格とほどほどな高級感で市場に受け入れられた。パスタに混ぜるとオリーブオイルパスタになる。

(No.40)ミヤカン ピリ辛ツナ

→パスタにあうツナ缶第一の選択肢。こちらも調味ベースにトマトが含まれる。パスタに混ぜるとペペロンチーノみたいになる。

(No.130)黒潮町缶詰製作所 トマトで煮込んだカツオとキノコ

→パスタにあうツナ缶、第二の選択肢。パスタ100gに対してちょっと量が少ない。パスタに混ぜると和風味のトマトパスタ。
#びんながまぐろ #オリーブオイル漬 #三洋食品

ワオ!と言っているユーザー

177缶 ストレートな辛さが効くぞ「伊藤食品・ピリッと辛い美味しいツナ」実食レビュー

スレッド
味わい深いカツオの身をピリッと... 味わい深いカツオの身をピリッと辛みの効いた油漬けにしました。辛みを強くしすぎず、広く好まれるようなあとをひく辛さがくせになるツナ缶詰です。

伊藤食品 ピリッと辛い美味しいツナ
かつお油漬フレーク(唐辛子入り)・普及品

お酒についてくる辛いツナ缶


 百式のツナ缶とサバ缶で有名な伊藤食品が、2018年の缶詰王国静岡で電撃リリースした「唐辛子を主たる調味ベースにした(ピリ辛の)ツナ缶」。ひとくちにピリ辛と言ってもメーカーや原材料によってだいぶ味に幅があり、本品はカツオで価格競争性と食感の個性をもとめたツナ缶といえる。
 製品自体は無難にプロダクトデザインをまとめているが、プロモーションの仕方が独特。発泡酒6缶セットのおまけになっている本品を見てセットを買った、弊ブログにたどり着いた消費者もいると思う。これまでツナ缶の食べ方として提案されながら売り場で対面してこなかったものを「おまけにする」という形でくっつけ、知名度向上と元製品への購買意欲を並立した。見せ方が興味深いツナ缶だ。

 本品単体を直接買うルートは限られている。スーパーではめったに見かけない。 ただし、ヨドバシで3缶セットを買える(2022.12現在527円、1缶175円)から「手に入りやすい」ツナ缶といえる。2020.5製造。

☆缶を開けたところ


  
 身は細かく液汁が多い。身の中が辛く、ストレートな辛味が口に広がる。そのぶん辛さ以外の味の情報量は少ない。
 辛いのが好きな人であれば、既存レシピのツナ缶をコレに置き換え、ツナ料理のレパートリーを増やす…という使い方ができる。「暴君ハバネロを彷彿させるストレートな辛さ」……辛さの情報量が少ないながら頭にすぐ「辛ッ」と伝わるこの感覚は、キムチ鍋や大辛カレーに入れて他の辛味と共演させるのが案外ツウかもしれない。

 なお、個人的には辛さの引っ込んだミヤカン・ピリ辛ツナや、(同系列の)オーシャンプリンセス赤唐辛子ツナが好み。記事下部のツナ缶スーパーリンクで解説している。
 
 

☆各種評価


・グレード ★★★☆☆ 3.0 
・価格   ★★★☆☆ 2.9 #182円/缶
・味覚評価 ★★☆☆☆ 2.5 #辛口と中辛の間
・入手性  ★☆☆☆☆ 1.8 #ヨドバシで買えるのは強い
・原産国  国産

☆スペック
内容量 70g
219kcal/缶 食塩相当量0.7g タンパク質10.1g
原材料 かつお、大豆油、ローストオニオン、食塩、米発酵調味料、にんにくパウダー、野菜エキス、唐辛子、唐辛子ペースト
JAN:4953009113546 製造固有記号/XF
製造者 伊藤食品株式会社(静岡県静岡市清水区幸町2-67) 製品ページ
Tuna canning review No.177

☆「ツナ缶スーパーリンク!」



(No.40)ミヤカン ピリ辛ツナ

→ミヤカンの顔。油漬スタイルのツナ缶に唐辛子をあわせ、補助調味料で味を整えた「ピリ辛系ツナ缶」のモデルケースだ。
情報量を増やして辛さのパワーをおさえたことで、多くの料理に対応。完成度の高さが数多くの派生ツナ缶を生み出した。宮城のツナ缶を語るうえで欠かせない。

(No.136)モンマルシェオーシャンプリンセス国産唐辛子ツナ

→ピリ辛ツナのフォロワー。缶の耳が天地についたF3号缶にビンナガと国産唐辛子を詰め、スペックアップさせたもの。製造は同じミヤカン。辛さの情報量(コクの深さ)はオーシャンプリンセス赤唐辛子≒ピリ辛ツナ>サスナガーリックツナ>伊藤食品ピリッと辛いという順位になる。高級品で辛いツナ缶って少ない印象。

(No.87)サスナ ガーリックツナ

→唐辛子で調味してる点はピリ辛系ツナ缶と同じだが、得られた味はまったく違う。解釈違いってあるじゃん?あれだよあれ。
日本酒なら私はこっちだな。辛さのボリュームはガーリックツナ>伊藤食品ピリッと辛い>ピリ辛ツナという順位になる。これもかなり美味しいので、ツナ缶沼のお供にどうぞ。
#かつお #伊藤食品 #油漬

ワオ!と言っているユーザー

176袋 大きな身の水煮ツナパウチ・阿部亀商店 WILD ALBACORE TUNA

スレッド
176袋 大きな身の水煮ツナパ... "天然ビンナガマグロに藻塩のみ... "天然ビンナガマグロに藻塩のみで味付け。そのままでも、お料理でも楽しめます。"

阿部亀商店 WILD ALBACORE TUNA
びんながまぐろ調理品(水煮)チャンク・高級品

■阿部亀商店 WILD ALBACORE TUNAの解説:


クラウドファンディングからの刺客


 宮城県は塩釜の水産加工会社によるツナパウチ。はるか昔ツナ缶の黎明期、塩釜にもツナ缶会社が点在していたが、企業の統廃合や気仙沼への移転ほかの事情でむこう半世紀くらいは製品作ったぜという記録がなかった。本品は、各地で興る小ロットツナパウチのトレンドをくみ、そこにクラウドファンディングという新機軸を用い資金を獲得している。インスタでも購入報告がちらほら
 原材料はビンナガと食塩のみ。食品添加物不使用を前面に押し出し、裏面にはアレンジレシピも書いてある。
 
 クラウドファンディングのリターンのため、通常の方法では入手できなかった。現在は阿部亀商店の通販サイトから購入できるものの、珍しいツナパウチなことに変わりない。
 11月1日のおもしろ同人誌バザールでニンジャ一般参加者から差し入れていただいた。入手困難な製品を提供頂いたこと、この場を借りて御礼申し上げたい。2020.5製造。
 

☆袋を開けたところ



 (撮影のため、中身を箸でほぐした)
 チャンクタイプのため身が大きい。塩味がやや強い。水煮の割には脂感があり、マグロの素性の良さが伝わってくる。少ない情報量をピュアに頭に届ける、ストレート系の味がする水煮パウチだ。
白くて固まってる部分はマグロの脂だろうか。

 こってりしたドレッシングよりは、サニーレタスやトマトを乗せたサラダにかけて、岩塩振って食べたいところ。

 ビンナガ水煮ツナパウチとしては、他社普及品の比ではない味。ただしビンナガ水煮というジャンルが相当ニッチなため、広がる余地が少ない点をどうブランディングするかが腕の見せ所だろう…
 シングルフローズン(冷凍が1回だけ)のマグロは三洋食品が先行、ビンナガのツナパウチも三共食品が先行しており、本品の新規性は「シングルフローズンなビンナガマグロの・水煮で・チャンクタイプの・ツナパウチ」という点に集約される。製品の売りどおりサスティナブルではあるが、この点と一食400円弱にはかりにかけ、魅力を感じるかどうか。


☆各種評価


・グレード ★★★★★ 4.6
・価格   ★★★★☆ 4.0 #388円/袋(85g)
・味覚評価 ★★★★☆ 4.5 #水煮パウチとしては優秀
・入手性  ★☆☆☆☆ 1.0 #阿部亀商店の通販サイトで買えるけど、見つけづらい
・原産国  国産

☆スペック
内容量 85g
91.8kcal/袋 たんぱく質20.1g 食塩相当量0.5g(70g換算75kcal)
原材料 ビンナガマグロ、藻塩
JAN:4580116970887  製造固有記号なし
製造者 株式会社阿部亀商店(宮城県塩竈市新浜町1丁目12-31) 製品ページ
Tuna canning review No.176
#びんながまぐろ #めずらしいツナ缶 #宮城勢 #水煮

ワオ!と言っているユーザー

175缶 いなば・ライトツナアイ[ℐ] こうじの効いたツナ缶の実食

スレッド
いなば ライトツナ ℐ[アイ]...

いなば ライトツナ ℐ[アイ] フレーク
(オイル無添加)
かつお水煮フレーク・普及品

変革する健康志向ツナ缶


 いなばのちょっとマイナーなツナ缶、ライトツナアイ。1985年頃から販売され続けている製品で、[アイ]の表記をどうしようか悩んだが、ラテン文字のアイ(ℐ)と企業沿革に明示されていた。私の目にはグラムのgにしか見えなかった……
 かつていち早く健康志向に着目したツナ缶として市場に送り込まれたが、現在は「ライトツナスーパーノンオイル」という水煮缶がいなばツナ製品の屋台骨になったため、歴史のわりに存在感が薄い。かつて健康志向のツナ缶のシリーズとして複数の製品がラインナップされていたが、本品は公式の製品情報に載ってない。
 本品は同名のライトツナスーパーノンオイルのカツオ版という趣で、魚を変えた分で塩こうじを入れるなど液汁にも差異がある。いなばはカツオ製品にライトと命名するのだが、本品はその法則に反している。筆者の推測だが、ライトツナ[アイ]だから許されたのだろう。
 綾瀬(東京)のイトーヨーカドーで購入した。静岡のヨーカドーにはなかったため、販路が絞られている様子。
 
 2020年冬現在はライトツナアイ(オイル無添加)パウチタイプに置き換わっている模様。2019.10製造。

☆缶を開けたところ



身は細かく、液汁も多い。水煮の割に味が濃く、塩とスモーク風でできた下味の自己主張がある。大多数のほか水煮缶よりは強い方。おそらくこれが塩こうじの自己主張だろうか。
生臭さもほとんど感じない。お茶漬けと一緒に入れる、コンソメスープ等で調味するとよさそう。味的にうどんスープには向かないイメージ。
(撮影のため身をほぐした,自然光で撮影)

サラダに水煮缶を入れるなら、ツナ缶の銘柄よりドレッシングを見たほうがいいと思う。(ごく一部の例外を除き)値段が似てると味も似たり寄ったりなので、個性を出しづらい。

☆各種評価


・グレード ★★★☆☆ 3.0
・価格   ★★★☆☆ 2.6 #143円/個(3缶429円)
・味覚評価 ★★★☆☆ 2.5 #自己主張あるくない?
・入手性  ★☆☆☆☆ 1.9 #首都圏のヨーカドーにで見た
・原産国  国産

☆スペック(国産品)
内容量 70g
51kcal/缶 食塩相当量0.8g たんぱく質11.6g
原材料 かつお、野菜スープ、食塩、帆立貝エキス、かつお節エキス、塩こうじ/調味料(アミノ酸等)、紅藻抽出物
JAN:4901133941450(3缶) 製造固有番号なし
製造者 いなば食品株式会社(静岡市清水由比北田114-1)
Tuna canning Review No.175


■「ツナ缶スーパーリンク!!」



(No.158)いなばライトツナスーパーノンオイル(国産)

→いなばの看板商品。ライトツナアイよりカロリーが若干高い。しょっぱくない。

(No.135)モンマルシェ 水煮ソリッド

→高ァァァァァい説明不要! ライトツナアイ3缶セットの値段でコイツ1缶。
#いなば食品 #かつお #水煮

ワオ!と言っているユーザー

173缶「由比缶詰所 炙りビントロ(2020)」 2020年のツナ缶トレンドとともに

スレッド
びん長鮪のハラモ肉を軽く『炙り... びん長鮪のハラモ肉を軽く『炙り』、一枚一枚丁寧に手作業ではがしたものを、その香ばしさと共に閉じ込めました。単品ではもちろん、パスタやサラダのトッピングとしてもお使いいただけます。

由比缶詰所 ホワイトシップ印 炙りビントロ(2020モデル)
びんながまぐろトロ肉オリーブオイル漬スライス・最高級品

伝説のツナ缶みたび


 お土産ツナ缶として定着した由比缶詰所が誇るラインナップのうち、門外不出の至宝「炙りビントロ」。炙りビントロそのものの詳しい解説は、一昨年の2017モデルを参考されたい。本稿では筆者から見たツナ缶の総括、2017モデルと2020モデルの違いを中心に紹介している。

 「入手性を無視して、長井さんが最高と思うツナ缶は何ですか?」への答え。ビンナガのとろ肉を炙り、それを一つ一つ剥がし詰め、オリーブオイルに漬けたツナ缶。同様の製法を用いるツナ缶としてシーチキン炙りとろを挙げるが、あちらはキハダのとろを使ったライトミート製品で、こちらはビンナガを使ったホワイトミート製品だ。
 10月10日は筆者の誕生日で、「缶詰の日・まぐろの日」。誕生日には毎回このツナ缶と、その時に飲みたい酒を開けることを目標にして毎年生きていて、今年もこの日を迎えることがかなったのである。公開が遅れたのは単純に忙しかったから。

筆者が思う2020年期(2019.10~2020.10)のツナ缶トレンド


 新型コロナウイルス感染症が日本を脅かして既に半年以上が過ぎ、長期にわたる自粛や巣ごもりによって缶詰全体の需要が急騰した。これは2011年東北地方太平洋沖地震の後にもみられた傾向で、ツナ缶のほかにサバ缶やトマト缶、さらに製菓材料までその特需が及び、震災のころにあった保存食一辺倒の集中でなく裾野の広がりをみせている。
 また、震災当時はミヤカン・気仙沼ほてい・木の屋石巻水産(いずれも宮城県)の被災による操業停止→国産ツナサバ缶生産激減、東洋製罐(仙台工場)被災による缶胴の不足など大きな混乱があったが、今回は各社とも工場をフル稼働させて需要急騰を混乱なく乗り切った……というのが消費者としての肌感覚だ。各社とも相当な努力をもってコロナ禍に挑んだことは想像に難くないし、本ブログを目にかけてくれた関係者がいたら御礼申したいところである。
 各社のプロモーションも「巣ごもりで増える家族分のおかずをツナ缶でカバー」「帰省できない代わりに実家へツナ缶の贈り物を」といったツナ缶の可用性と保存性を前面に押し出し、急伸したサバ缶との差別化を図っていた。
 
 他の青魚缶詰(イワシ、サンマ、サバ)では、サンマの漁獲量が激減し、ミヤカンが原材料サンマの冷凍在庫を払底(アーカイブ)というニュースが影を落とした。気仙沼は10月10日にようやくサンマ初水揚げと相成っているものの、原材料サンマが補充され生産計画が立つまで同社のサンマ缶を頂くことはかなわないだろう。廉価・小型の青魚として親しまれたサンマ缶と、ブーム以降高級志向への転換が進むサバ缶。イワシ缶市場が成長し、第三の選択肢になるかどうか……
 
 また、サバ缶専門レビュアーとしてTwitterで活動を始めたサバ子氏(@sabasaba_mizuni)がサバ缶・シンギュラリティとなった点も注目したい。氏は画像1枚で1種類のサバ缶を紹介するというスタイルを取っており、読みやすいレビューと歯に着せない評価で1万人に迫るフォロワーを獲得している。氏がツルヤ(長野県ローカルスーパー)のPBサバ缶を発見し「この値段で飛び抜けた味」と評した途端、いちローカルスーパーのいちPB製品の名がSNSで轟き、消費者もまた新進気鋭のレビュアーを欲していることが見て取れた。
 
 ツナ缶以外の缶詰が盛り上がるのは需要を食い合う(競合する)のでは、と考えられがちだが、少なくとも製造側からしたら共存繁栄の関係にある。先述のサンマのように不漁が翌年の生産計画に直結するうえ、ブームやコロナの影響で消費者が殺到した時に市場全体の缶詰流通量を急に調整することができず、機会損失が積み上がりやすい。
 いっぽうツナ缶は現状こそ重量シェアでサバ缶の後追いとなっているが、需要の底が硬い。製品の精製度の差(青魚は切り身のかたまり、ツナは剥いてほぐす)から設備は大規模になり、生産量の小回りが効かない(から多めに作る→国産品の安売りが起こり利益率下がる)という欠点が、利点に変わる。ツナ缶は年内を通して需要より多めに作っているから、需給バランスの調整のために安売り競争が起こる……よって、需要急騰時は多めに作った分が安全弁として機能し、価格が元に戻るが「市場在庫の払底」は避けられる。さらにこの後ろには震災で使われた「輸入ツナ缶の輸入量を増やす」という切り札まで残っている。これがツナ缶の供給が他の安定している理由で、同時に切り札を使わなくて済むよう国産ツナ缶を日ごろから食べてほしい理由だ。日ごろから食べないといつか輸入ツナ缶のみが市場を支配しかねない……
 
 与太話はこの辺にして。前年以前のロットと見比べてみよう。

賞味期限がラベルから穴あきに


 2017ロットから再びパッケージが変わり、ラベルで2021年X月と表記していたものが、パッケージ裏面中央に穴をあけて直接缶の賞味期限を見る形になった。これはとろつな(No.105)等でみられる形態だ。また、カロリーも上方修正されている。
 炙りビントロは年を変えるごとに、その年のビンナガの脂乗りなどで味が微妙に変わる。そのため、年式ごとにわけてツナ缶レビューを書いている。本年は今春2020ロットが手に入ったため、2020年製造の炙りビントロを紹介する。

缶を開けたところ



毎年思うが身が美しい。炙り目のスモークのような香りもあるし、目で見ても口に入れても楽しい。
例年に比べ硬い気がするのは、熟成が足りてないからだろうか。

やはりそのまま食べるのが最も味がわかると思う。炊き込みご飯にしたらそのおいしさにひっくり返ってしまう。

 なお、入手性で本品の0.1点を凌駕する製品「枕崎市かつお公社 ツナまよ(No.164)」が登場した。その点数は0.03点。2013年からずっと同じツナ缶を定期的にレビューすることで、相対的にツナ缶トレンドの移り変わりが見えてくる。「伝説のツナ缶」の矜持を、私は見届けていきたい。
 
 ツナ缶に繁栄のあらんことを。

各種スペック



・グレード ★★★★★★ 6.0
・価格   ★★★★★★ 5.9 #594円/個(直売所)
・味覚評価 ★★★★★★ 6.0 #
・入手性  ★☆☆☆☆☆ 0.1 #直売所限定
・原産国  国産

内容量90g 362kcal/缶 食塩相当量0.6g たんぱく質13.8g
原材料 びん長まぐろ(国産)、オリーブ油、食塩
JAN:なし 製造固有記号IM
製造者 株式会社由比缶詰所(静岡市清水区由比429-1)
Tuna canning review No.173

■「ツナ缶スーパーリンク!!」



(No.118)炙りビントロ(2017)

→炙りビントロそのものの解説は本項が詳しい。

(No.03)炙りビントロ(2013)

→7年前に書いた、2013年産炙りビントロの記事。正直このツナ缶があったからツナ缶ブログを立ち上げたと言っても過言ではない。

(No.11)まぐろ油漬フレーク(綿実油)

→みんな好きって言うだけの理由はあるのよ。
#めずらしいツナ缶 #気合の入ったツナ缶レビュー #由比缶詰所

ワオ!と言っているユーザー

172缶 生協(COOP)ライトツナフレーク[まぐろ油漬]赤い缶の実食

スレッド
大豆油と野菜エキスを使用した調... 大豆油と野菜エキスを使用した調味液で、まろやかな味に仕上げました。そのままはもちろん料理の素材としてもご利用いただけます。

生協(co-op) ライトツナフレーク[まぐろ油漬]
きはだまぐろ油漬けフレーク・普及品

 ※co-opはごろもとは異なる製品です。

生協的にはこれが普通のツナ缶


 全国の生協で販売される普及品レンジのツナ缶。生協という組織・販売店の特性から、他社のPBとはちょっと異なる出自を持っている。
 まぐろ油漬、まぐろ油漬(オイル控えめ)、まぐろ水煮の三種があり、本品はスタンダードな油漬缶。同組合の情報検索サイトである程度原材料のトレーサビリティを確保している。他のスーパーのPBよりは品質重視にしてある印象。
 最近OEM先を増やしつつある由比缶詰所が製造を引き受ける。


 どこの生協にも置いてある。
 トマトペーストなどで液汁の味を調えている。うまみ調味料(アミノ酸)不使用。 由比缶詰所がOEMを引き受ける。2019.3製。

☆缶を開けたところ



価格相応の身の細かさ。スペックのカロリーの低さが示すように、オーソドックスな油控えめの油漬缶という印象。
下味はシーチキンLフレーク程度に効いているため、そのまま食べても十分おいしい。ツナ缶を使った料理全てに普通程度の適正を出してくれる。

☆各種評価


・グレード ★★★☆☆ 3.0
・価格   【N/A】 #もらいもの
・味覚評価 ★★★☆☆ 3.0 #驚くほど普通
・入手性  ★★★★☆ 4.0 #全国の生協、生協ネットスーパー
・原産国  国産

☆スペック
内容量 70g
180kcal/缶 食塩相当量0.6g たんぱく質11.9g
原材料 きはだまぐろ、大豆油(遺伝子組換え不分別)、野菜エキス、食塩、トマトペースト/香辛料抽出物

JAN:4902220313167 製造固有番号なし
販売者 日本生活協同組合連合会(東京都渋谷区渋谷3-29-8) 製品ページ
製造者 株式会社由比缶詰所(静岡市清水区由比429-1)
Tuna canning Review No.172
#きはだまぐろ #スーパーpb #油漬 #由比缶詰所

ワオ!と言っているユーザー

171缶 ローソンセレクト ライトフレークかつお油漬 シャレオツの実食

スレッド
かつおの油漬けフレーク。大豆油... かつおの油漬けフレーク。大豆油と野菜エキスを使用。美味しさを引き立てました。

ローソンセレクト ライトフレーク
かつお油漬けフレーク・廉価品

ローソン、ツナ缶をシャレオツに


 2020年春から自社プライベートブランド品のデザイン刷新を図ったローソン。冷凍食品や紙パックお茶、カレーなど区別が難しくなったことで波紋を呼んだことは記憶に新しいが、以前からPB扱いのあったツナ缶もリニューアルを受けている。
 これによって、シュリンクには丸皿にのったサラダとツナ、缶ラベルにはカツオのイラストがあしらわれることとなった。この価格帯で缶ラベルの写真を廃すのは珍しく、単品だけ見たらおしゃれなツナ缶に見えなくもない。
 
 せっかくなのでデザインに着目しよう。およそ輸入卸のNB、いなばライトフレークと同等のスペックを持ち、製造所固有記号も同製品に近い。なんとJANコード上7桁までいなば製品と同じ4901133を使っている。
 そのJANコードもシュリンクにだけ記載され、店舗でのバラ売りをしないと割り切ったことで缶ラベルデザインの自由度を大きく引き上げた。表面のデザイン部(一括表示や栄養成分、アレルギー表示などを除いた部分)は幅100mmに達し、余白を活かしたゆとりのある意匠を実現した。
 ローソンの中でツナ缶は(お茶や冷凍めんと違い)PBの種類が多いものではないため、当面の間はこのデザインのまま販売され続けるだろう。近所のローソンの棚で見かけると思う。2020.3製造。

缶を開けたところ



 身はやや大きい。口に含むとたまねぎの香りがして、噛むときちんと下味ついてるとわかる。味が濃く、生臭さは感じない。
 加熱、非加熱どちらの料理にも合うが、個人的には加熱系……チャーハンなど火力で押す料理に向いていると思う。
 
 ていねいな暮らしが好きな人には受けるのかもしれない。

各種評価・スペック


・グレード ★★☆☆☆ 2.0
・価格   ★★☆☆☆ 2.5 #107円/個
・味覚評価 ★★☆☆☆ 2.4 #廉価品としてみたらまあまあ、普及品としてみると微妙
・入手性  ★★★★★ 4.8 #多くのローソン
・原産国  タイ

☆スペック
内容量 80g
223kcal/缶 食塩相当量0.8g たんぱく質13.4g
原材料 かつお、大豆油、食塩、野菜エキス、/調味料(アミノ酸等)
JAN:4901133984624(3連シュリンク)/単品JANなし 製造固有番号Y2L T1
輸入者 いなば食品株式会社(静岡市清水由比北田114-1)
販売者 株式会社ローソン(東京都品川区大崎1-11-2) 製品ページ
Tuna canning Review No.171
#かつお #スーパーPB #油漬

ワオ!と言っているユーザー

44缶目 三菱食品 Lily きはだまぐろのとろハラス 中価格帯ライトミートの路

スレッド
"脂ののった貴重なハラスを貴重... "脂ののった貴重なハラスを貴重なハラスをオリーブオイル(油に占める割合40%)を使って贅沢に漬けました"

三菱食品 Lily きはだまぐろのとろハラス

 2016年、三菱食品が高級品ひしめくスライス缶へ勝負を挑んだ意欲作。スライス缶はどうしも製造コストが高く、どうやっても価格が高止まりしていた。それを大豆油含有のオリーブオイルや海外製造にすることでコストを下げ、高級スライス缶のフォーマットを踏襲しつつ400円を切る実売価格におさめた。
 液汁を含むカロリーが表記されておらず、手元のツナ缶ビッグデータで予想値を示している。メーカーの発表した正確な値ではないため、参考として留意願いたい。少なくとも60g固形124kcalに40gの液汁を加えたらこの程度にはなる。
 
 市内のスーパーではまったく見かけないものの、浦和の大丸フードマーケットで発見できた。ただし現在同名の製品は(たしか)作られておらず、レビューの内容も全て2016年当時のもの。「発売日にはリリースが出るが終売のリリースは出ない」ということによって、過去幾多のツナ缶が終売日不詳のまま消えていった。

☆スペック・各種評価
・グレード ★★★★☆ 4.0
・価格   ★★★★☆ 4.5 #330円/個
・味覚評価 ★★★★★ 4.6 #
・入手性  【EOL】 終売品?
・原産国  タイ

固形量60g /内容量100g
322kcal(固形量)  / 439kcal(液汁含む100g 予想値) 食塩相当量0.7g
原材料 きはだまぐろ、大豆油、オリーブ油、食塩
JAN:4903310110925 製造所固有記号9BR1T
輸入者 三菱食品株式会社(東京都大田区平和島6-1-1)
Tuna canning review No.44b

 キハダの長く分厚い中とろ肉が整然と並ぶ。とろ肉缶の中で最大級の肉の厚さと長さからくる最大限の満足感が魅力か。塩味は控えめ。肉厚さを活かしたしっかりした食感で、ハートランドやヱビスビールのような棘のないビールとの組み合わせに適している。

 ……本レビューの初稿は2016年10月。四年も経つと、ツナ缶の顔ぶれもけっこう変わっていることに気づくだろう。
 今日から14日間、「ツナ缶レビュー更新14連発」と称し、過去のレビュー再録&加筆修正や書下ろしをおこない、その多様性をささえる・ささえていたツナ缶たちを見ていこうと思う。更新がんばらねば……
#きはだまぐろ #スライス #油漬 #缶つま

ワオ!と言っているユーザー

  • ブログルメンバーの方は下記のページからログインをお願いいたします。
    ログイン
  • まだブログルのメンバーでない方は下記のページから登録をお願いいたします。
    新規ユーザー登録へ
ハッピー
悲しい
びっくり