木の屋石巻水産 まぐろの尾肉油漬けのレビューと解説
9月
30日
マグロしっぽ肉を使った新感覚ツナ缶
鯨やサバの缶詰をメインに据える宮城の缶詰会社、木の屋石巻水産が2018年夏にリリースした新商品。
昨今の缶つまブームにあやかって、ツナ缶に近い製品を作ってきた。それがこの綿実油漬け。マグロの中でもっとも運動量の多い尾の身だけを詰め込み、一般的なツナ缶(赤身のフレーク)とは全く違う印象を放っている。ツナ缶より一回り大きい高い、鯖缶のパッケージに入っていることが特徴か。
先日の聖地巡礼の帰りに立ち寄った木の屋石巻水産の美里工場直売所で見つけ、この哲学的な製品がツナ缶かどうか論じるために購入したものである。原材料はおよそツナ缶と同じだが、まぐろのしっぽ肉を使った油漬缶は初めて見た。どういう見た目でどういう味か、ツナ缶ブログなら確かめておくべきだろう。
油漬としては(グラム数あたりで)非常にカロリーが低く、タンパク質がぶっちぎりに多い製品だ。スペックだけ見たらアスリートが最高に喜びそう。1缶でコラーゲンが17gほど含まれているらしい。
今回は本社直売所(定価より100円安い)で買ったが、東北道安達太良SA(下り東京方面)にも売っていた。上り青森方面には無かったので注意。2018.7製造。原材料のまぐろは、清水港又は焼津港で水揚げされたキハダマグロまたはメバチマグロを使用している。
なお、ツナ缶ブログは「まぐろ・かつおの油漬け缶等」をメインに取り上げるブログなので、たとえまぐろの尾肉だとしても、たとえ製造工程で蒸されていなくても、原材料がまぐろなのでセーフだ。この基準で猫缶(ファミリーサイズ No.52)も食べたのだ、もう何も怖くない。
缶を開けたところ
身はものすごく大きいかたまり肉なのだが、空間が多い。固形量80gだからやむを得ない。かたまり故に食感が強く、通常のツナ缶にはない下味を持っている。少々生臭い。ただ、綿実油をチョイスしたおかげで生臭さが許容範囲内に収まってる印象。
液汁由来の味は薄いので、他の調味料で十分フォローできる。身がさっぱりしてるので、醤油はもちろん、ポン酢を回しかけてもおいしいかもしれない。
通常のツナ缶比でめちゃくちゃ大きな身が入っているため、手軽にボリューム(サイズの暴力)を足したいときにも便利だ。
……筆者は熟成で化ける「ツナ缶」と考えている。
今回開けたロットは製造から二か月余りしか経っておらず、大きな身の芯までしっかり液汁がしみ込んでいない印象を覚えた。食味がよくタンパク質も多いので、アスリートのご馳走に最適なツナ缶として提唱しよう。
各種スペック
・グレード ★★★★☆ 4.1
・価格 ★★★★★ 4.5 #400円/個(直売所)
・味覚評価 ★★★★☆ 4.4 #空前絶後の高たんぱく
・入手性 ★★☆☆☆ 1.8 #公式通販、木の屋石巻水産美里工場
・原産国 国産
固形量80g / 内容総量135g
173kcal/缶 タンパク質33g コラーゲン13,000mg
原材料 まぐろ、食用綿実油、食塩、野菜エキス
JAN:4941512101204 製造固有記号マグロオイル ISS-M
製造者 株式会社 木の屋石巻水産(宮城県石巻市魚町1-11-4) 製品ページ
製造所 木の屋石巻水産美里工場(宮城県遠田郡美里町二郷字南八丁2-2)
Tuna canning review No.116