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ツナ缶レビュー zu-mix3.0

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■初めての方は、国産ツナ缶の面白いとこをつまみ食いできる #めずらしいツナ缶 がおすすめです。
ゴースト「ツナ缶にしき」にご用の方は、←からどうぞ。

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 ・zu-mix3.0自家通販でツナ缶解説本を手売りしています。クレカ対応。
 ツナ缶レビューに大ボリュームの解説を交えた「ツナ缶の本 The Unlimited」が人気です。

147缶目 時の勇者なら世界救ってる・キョクヨー(極洋) ライトフレーク(輸入)の7年熟成

スレッド
キョクヨー(極洋) ライトフレ...

キョクヨー(極洋) ライトフレーク・輸入物(7年熟成)
かつお油漬けフレーク・廉価品

147缶目 時の勇者なら世界救...

7年越しの実験「廉価ツナ缶も長期熟成で味が良くなるのでは?」


 キョクヨーの名を聞いたことがある、見たことのある読者諸兄は多いと思う。店頭に並んでいるものはタイ産のものが大勢を占め、本品はキョクヨー製の中でもっともオーソドックスな輸入物のカツオ油漬である。「オイル50%カット」を標ぼうしており、油漬カテゴリでありながら実カロリーは179kcal/缶まで抑えられている。

 ツナ缶ブログ立ち上げ前の学生時代、こいつのヌーヴォー缶(製造から三か月以内)を食べて、良い印象を抱かなかった。1缶残ったのを「後で使う食材」ボックス送りにしていたのを、先日サルベージした。そしたら賞味期限が2015.7ではないか。賞味期限を3年引いたら製造年月日なので、つまり2019.9現在、7年熟成のツナ缶である。
 これは私の手持ちツナ缶の中でも一二をあらそう熟成期間といえる。せっかくだから開けてみたくない? ということで147番を振った。

 これ自体は国内のいろいろなスーパーで見かけると思う。ありふれたツナ缶だ。2012.7製造。スチールふた。

缶を開けたところ・味


  
 (撮影のため、中身を箸でほぐした)
 
 油ギトギトなのは元から。最初から醤油入ってるのかと思うほどしょっぱい。少しだけかつお節とアルコールが混ざったみたいな味がする。
 カツオ特有の口当たりの固さがない。歯ごたえなく崩れてしまう。7年の間に失われてしまったのか。時の勇者なら子供から大人になる期間だから仕方ない。
 熟成差し引いても油の量が多く、生臭さが気になるかもしれない。
 
 加熱した料理に向く。とくに和食。
 実験によって「生食に耐えられないツナ缶」が「生食には耐えられる」ようになったことが分かったものの、そのための熟成に7年寝かせるのはやりすぎということが同時に分かった。味の劣化が始まっていた。
 激安ツナ缶の理想の熟成期間は半年~2年と筆者は思う。2~5年はほとんど味が変化せず、5年以上経つと味が少しずつ落ちてくる。
 安いツナ缶になればなるほど熟成や加熱した料理に適性を見出すのは…その…あれだ…うん。
 

☆各種評価


・グレード ★☆☆☆☆ 1.3 
・価格   ★☆☆☆☆ 1.0 #70円/缶(280円/4缶/5%税込)
・味覚評価 ★★★☆☆ 2.8 #熟成補正後の数値 熟成なし2.2点
・入手性  ★★★☆☆ 3.5 #わりといろんなスーパーにある
・原産国  タイ

☆スペック


内容量 80g
179kcal/缶 食塩相当量0.7g タンパク質11.7g
原材料 まぐろ、大豆油、食塩、野菜エキス
JAN:4972195015236(単品) 製造固有記号ASFKG
販売者 株式会社極洋(東京都港区赤坂3-3-5)
Tuna canning review No.147

■「ツナ缶スーパーリンク!!」


(No.39)キョクヨーライトツナ国内詰「油漬」(旧製品)

→油漬バージョンの兄弟品。同社タイ産と同じように見てると品質差に驚かされる。これも旧製品は東洋製罐缶/フタだったけど、現行品は缶が変わったっぽい?

(No.119)トップバリュ(ベストプライスつかない)のライトフレーク

→おなじカツオ油漬の廉価品ならこっちのほうが好き。
#かつお #激安ツナ缶

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139袋目 国産ツナパウチ唯一の高級品 三共食品・SKOホワイトミートフレーク

スレッド
"ツナフレークの中でも高級な「... "ツナフレークの中でも高級な「びんながまぐろ」を使用しております。サラダ、パスタ、炊き込みご飯の具などにそのままお使いいただけます。"

 

三共食品 SKOホワイトミートフレーク
 びんながまぐろ油漬けフレーク・準高級品

希少な自社ブランド&ホワイトミートのツナ袋


 三共食品は主にOEMでレトルトパウチ製品を作っている会社で、一般消費者がその名前を目にすることはほとんどない。このツナ袋も二十年ほど前から作られていたものの、大々的にアピールされるようになったのは最近のことだ。製品の出自は山梨罐詰のまぐろ油漬ソリッドとよく似ている。
 
 ツナ缶との違いはパッケージや油の割合にあり、缶よりかさばらないパッケージで、油漬カテゴリながらツナ缶(70g)に換算したカロリーは163kcalまで抑えられている。これでいて液切りが要らず、あらゆる手間が軽減されている。なにより、ホワイトミート(ビンナガ)製品でパウチを採用する国産品はほとんど無く、その点でも貴重だ。
 三共食品の事務所(平日9~17時)か、電話やFAXで通年注文できる。2019.3製。

袋を開けたところ


 
 全量出すのに少し苦労した。身はまさしくホワイトミートという大きさと美しさで、その味も遜色ない。
 塩味が強い。説明文通り、炊き込みご飯や和食への適性が高い。ごはんに載せるにしても醤油なしで食べられる。
 
 ツナ袋の中で高級感のある製品は2019夏現在コレしかないので、人に贈って見劣りしないのもコレになろう。
 一包装二人前という容量でもオンリーワンだ。一人暮らしにとって微妙に取り回しにくいサイズだが、炊き込みご飯にしてしまえば何の問題もない。

☆各種評価


・グレード ★★★☆☆ 3.8
・価格   ★★★★☆ 3.6 #200円/袋(100g)
・味覚評価 ★★★★☆ 4.5
・入手性  ★☆☆☆☆ 0.5 #自社通販、直売
・原産国  国産

☆スペック
内容量 100g
233kcal/缶 食塩相当量1.2g(70g換算163kcal・食塩0.8g)
原材料 びんながまぐろ、大豆油、食塩、野菜エキス(たまねぎ、にんじん、キャベツ)、たん白加水分解物(大豆・ゼラチンを含む)、調味料(アミノ酸等)
JAN:4580344250102  製造固有記号A
製造者 三共食品株式会社(静岡県焼津市惣右衛門423)
Tuna canning review No.139
#びんながまぐろ #めずらしいツナ缶 #ツナ袋ツナパウチ

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144缶目 西日本限定のツナ缶・グリーンコープかつおフレーク

スレッド
国内水揚げの鮮度の良いかつお使... 国内水揚げの鮮度の良いかつお使用。

グリーンコープ かつおフレーク[野菜スープ調理]
かつお水煮フレーク・普及品

西日本のグリーンコープで買える(はずの)水煮


 グリーンコープは、西日本の生協グループのひとつ。名前で調べても先に宅配が出てくるし、(19年7月現在)本品のレビューはwebに存在しない。
 とりあえず東日本の(実店舗がある)生協と同じような扱いだろう。本品はTwitterフォロワーからの頂き物であり、普及品レンジであることから製品について深くは掘り下げない。
 
 製品の出自やスペックはパルシステムの水煮缶(No.125)に近い。製品ページに放射能検査情報と原材料産地が示されている。また、グリーンコープの海水塩なぎさを使用していることが表示されている。ちょっと塩のグレードが高い。カツオは中西部太平洋沖で漁獲され、いなばがOEMを引き受ける。
 グリーンコープ宅配のほか、恐らくグリーンコープ実店舗で購入できるだろう。2019.1製造。

☆缶を開けたところ



 身は細かい。かつお節の効いた独特の下味がする。塩味も(塩入り水煮缶の中では)強い。ツナ単体の味は盟主いなばのライトフレークオイル無添加(No.38)よりも充実している。
 この下味の強さを活かしてツナサラダにしても良いし、油漬缶のリプレイスに使っても他の水煮・塩抜き水煮缶よりは良いだろう。お茶漬けに入れても専門店っぽい雰囲気を出せる。
 
 ……一般論として、廉価品~普及品レンジなら同じ値段のマグロ使用ツナ缶より、カツオ使用ツナ缶のほうが製品の完成度が高い。(マグロより魚価が安い分)野菜スープ/エキスや他の部分にコストをかけられるのが理由だ。廉価ツナ缶でカツオ油漬を推す理由もここにある。ただし安すぎる輸入品についてはカツオ以外に選べないが……
 1缶あたり120~150円以上出せるなら特に何も考えずマグロ使用ツナ缶で問題ない。だが、(本ブログを読み漁る読者でもない限り)一般消費者が使うツナ缶は80~110円台に集中している。「それなら」カツオ使用ツナ缶のほうが満足度を高められるはずだ。出血大セールでシーチキンLフレーク・シーチキンフレークの国産品が特売になってる場合を除いては。

☆各種評価


・グレード ★★☆☆ 2.6
・価格   【N/A】 #もらいもの
・味覚評価 ★★★☆☆ 3.9 #光のカツオ水煮
・入手性  ★☆☆☆☆ 0.9 #グリーンコープ実店舗
・原産国  国産

☆スペック
内容量 70g
49kcal/缶 食塩相当量0.4g たんぱく質11.8g
原材料 かつお、野菜スープ(たまねぎ、にんじん、キャベツ)、かつお節エキス、食塩
(アレルギーは義務表示、推奨表示対象全てを調査、うち、卵・乳・小麦・そば・落花生・えび・かにはコンタミも調査、いずれも該当ありません)
JAN:4902226415865 製造固有番号なし
販売者 生活協同組合連合会グリーンコープ連合(福岡市博多区駅前1-5-1) 製品ページ
製造者 いなば食品株式会社(静岡市清水由比北田114-1)
Tuna canning Review No.144

■「ツナ缶スーパーリンク!!」



(No.125)パルシステムの水煮(食塩無添加)

→同じ生協系列のツナ缶。雰囲気は似てる。塩入り/塩抜きという点で微妙に違うし、こっちはマグロ。

(No.38)いなばライトフレークオイル無添加(食塩無添加でない)

→スペックがよく似ていて、製造元が同じNB(ナショナルブランド)のツナ缶。フタを開ければ及第点のツナ缶。みんなカツオ使用ツナ缶だからって避けすぎじゃない? 廉価品~普及品レンジなら同じ値段のマグロ使用ツナ缶より魚価が安い分他の部分にコスト割けるっていうのに。
#いなば食品 #かつお #スーパーPB #水煮

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新世代型ツナスイーツ 田子の月・シーチキン大福の実食と評価

スレッド
シーチキンと大豆を使い、ほんの... シーチキンと大豆を使い、ほんのりスパイスを効かせた全く新しい大福です。
アーカイブ

 

田子の月 シーチキン大福
 まぐろ油漬入り大福・和菓子

売り切れ続出のツナスイーツ


 静岡の和菓子屋・田子の月と、はごろもフーズのシーチキン食堂がコラボレーションして生まれた大福。私が観測した中で初めて製品化されたツナスイーツだ。
 本品は販売経路も大きく限定され、
 ・2019年7月22日~8月21日に
 ・新静岡セノバの田子の月で
 ・数量限定販売される
 など、入手性など考慮されていない製品だ。筆者は11時頃買いに行って潤沢な在庫を見たが、夕方訪れた伊豆川飼料御中は売り切れを見ている。たぶん昼過ぎにはなくなるタイプの大福だろう。

 なお、本ブログはツナ缶(まぐろ・かつおの油漬け、味付け等)やその関連商品に対する筆者目線のレビュー、解説を目的としているため、ツナパウチも猫缶もツナ入りのナントカというのも理論上レビューできる範囲におさめてある。ただし、猫缶やツナ入りのナントカについては、その品目数があまりに膨大であるため、特筆性のある製品のみを載せる方針をとっている。
 特筆性は、ツナ缶ブログに載せてその情報を可能な限り長期間のこして、筆者や読者の学びになりそうなもの、今後現れる研究者の助けとなる価値がありそうなものを筆者の独断と偏見でピックアップしている。ツナスイーツは筆者が長年研究に取り組んでいるが結果の芳しくない分野であり、例え限定販売だったとしてもシーチキン食堂の看板を背負っていち早く製品化にこぎつけた本品は特筆性を満たしていると結論付けた。

 ツナ缶レビューと同様に製品スペックを着目しよう。
 おおむね一般的な大福と同じだが、やはり「まぐろ油漬」が異質だ。シーチキンを名乗る以上業務用シーチキンLフレーク(パウチ)以上のものが使われていると推測できるが、実食でシーチキンのグレードが判定できるだけの経験値は持っていない。
 19.7.26製造。買ったのも同じ日で、賞味期限は製造から1日。キャンペーン開始早々に買ったため、シーチキン食堂のクリアファイルをいただいた。

開腹したところ



 なるべく綺麗に切り出した。開いたとたん、ツナと大豆の香りが広がる。
 大豆も含めてツナの下味とこしょうが効いていて、大福由来の甘味はほとんど感じられない。塩大福にツナが入っているような印象だ。
 面白いのはツナの含有量だ。多すぎても油でぐずぐずになり、少ないとツナの存在感がなくなる。本品はその中間をいくよう絶妙な配合、大豆の介入によって「大福の餡」という枠におさまっている。
 
 参考程度に、実食によるグレード判定。ツナの身は非常に細かく、液切りも徹底されていた。業務用なら シーチキンLフレーク (80)、民生品ならシーチキンSmileLフレークをさらに細かく砕くとこれになると思う。口当たり的にシーチキンフレーク(ホワイトミート)は違うと思う。75%くらいの自信でシーチキンLフレーク(80)と答えよう…
 
 大企業の看板を背負ったツナスイーツとして、一定以上の完成度を誇る。完売を繰り返してるし、テストベッドとしては成功してると思う。
 ただし、独特の味がするので「これはシーチキン大福だ」と言わないで食べさせてしまうと、食べた相手がフリーズする可能性もある。

☆各種評価


・グレード 【N/A】 #缶詰じゃない 評定不可
・価格   ★★★☆☆ 2.8 #150円/袋
・味覚評価 ★★★☆☆ 3.2 #ツナをスイーツに落とし込んで及第点
・入手性  【N/A】 #期間限定・1店舗タイアップ 評定不可
・原産国  国産

☆スペック


内容量 --g
--kcal/缶 食塩相当量--g
原材料 米(新潟県産)、まぐろ油漬、麦芽糖、大豆、いんげん豆、粉飴、寒天、こしょう、フェンネル、トレハロース、加工でん粉、増粘多糖類、卵殻カルシウム、乳化剤、調味料(アミノ酸等)
(原材料に大豆を含む)(製造工場は乳製品・小麦を含む製品を製品を生産しています)
JAN:なし  製造固有記号なし
製造所 株式会社田子の月(静岡県富士市今泉380-1)
zu-mix review No.X20190726



突然のプロモーション


わたくし長井が執筆した、ツナ缶ブログのスピンオフでツナ缶戦前戦中史の解説+ツナパウチ本の「ツナ缶の薄い本 zu-mix vol.5」を、8/11夏コミ(委託)+8/10大崎おもしろ同人誌バザールプチで頒布します

・【新刊】2019夏頒布、1929~1950年のツナ缶黄金時代から戦後にかけてと、ツナパウチ(ツナ袋)の生存理論を考察した同人誌
「ツナ缶の薄い本 zu-mix vol.5(物理書籍)」¥600
https://zumix.booth.pm/items/1466818

・2019春頒布、ツナ缶ブログの副読本としてツナ缶の基礎知識をめっちゃ砕き自由研究に使えるレベルまでデフォルメした同人誌
「かんたん! たのしい ツナ缶入門」¥334
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8/7予約注文分までは新刊封切と同じ8/10に間に合うよう発送します
ぜひお試しください


#Xナンバー #はごろもフーズ #哲学 #気合の入ったツナ缶レビュー #油漬

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143缶目 レシピは最古?由比缶の白いやつ 由比缶詰所・ホワイトシップ印まぐろ油漬(ファンシー)

スレッド
“本品は、「びん長まぐろ」を原...
“本品は、「びん長まぐろ」を原材料とし、綿実サラダ油等で調味した当社自慢の缶詰です。”

由比缶詰所 ホワイトシップ印 特選まぐろ油漬(綿実油)ファンシー
びんながまぐろ綿実油漬ソリッド・高級品

これぞツナ缶のルーツ


 戦前生まれの老舗缶詰会社、由比缶詰所。その中で創業当初からの味を堅持してるツナ缶の片翼がこの綿実油ファンシーである。戦時下統合、統合の解散、OEM専業時代を経て自社ブランド(ホワイトシップ印)を再興したとき、白と水色の大型缶がそこにいた。

 大型缶から枝分かれする形で90g小型缶がラインナップされ、現在はこちらの小型缶・オリーブオイル漬が由比缶詰所の人気製品となっている。
 
 スペックそのものは90年前の対米輸出ツナ缶と同じ、伝統的な綿実油漬のソリッド(かたまり肉)缶となっている。違いは缶の大きさくらい。
 同じような製品スペックだとシーチキンファンシー、モンマルシェの綿実油ソリッドなどが挙げられる。この中でもっとも実売価格は安い。安さの理由は、直売所・自社通販ともに工場直売価格で中間マージンがないことによる。地元スーパーでは工場直売価格の1.3倍、お土産店では1.5倍くらいの価格で売られているが、それでもシーチキンファンシーとトントンくらいの価格だ。アマゾンでは不当に高い価格をつけられてるので買わないこと。公式も買わないでってアナウンスしてるから
 
 2015.2製。自らの判断で賞味期限をこえた長期熟成をおこなった。賞味期限切れのツナ缶を食べるよう推奨している記事ではないし、メーカーも保証してくれないので、賞味期限以上のツナ缶を開けるには「ふくらみ」「さび」をみて、「開けたときのにおい」で本能的なヤバさを感じたら捨てるなど、自己判断で食べてほしい。缶詰・びん詰・レトルト食品に関するQ&A「51. 賞味期限が切れた缶詰やびん詰、レトルト食品は食べられますか?」も参照のこと。

缶を開けたところ


  
 身は整然と詰められている。噛み応えもある。綿実油フレークに比べよりジューシーな味わいがある(熟成補正を抜きにしても)ので、やはりサラダとは鉄板だろう。
 戦前に栄華を極めた対米輸出ツナ缶の味が、おおよそこれと同じレシピだったといわれている。郷愁に浸るのも悪くない。
 この値段でホワイトミート・ソリッドが食べられるのは業界きっての良心。


 4年物の長期熟成により、さらにしっとりとした味わいが楽しめるようになった。過去に食べた松坂屋ホワイトツナの21年物はさすがに劣化していた(水気が減っていた/食べられなくはない)が、正しい保存であれば製造から4-5年くらいなら旨いところを取れる範囲におさまると思う。



 
 なお今回は底面(プルタブついてるフタの反対)に缶切りを入れて開けたが、これは:
 ①底面から開ける
 ②皿をかぶせ皿ごとひっくり返す
 ③プルタブを起こす
 ④中指と薬指を合わせポンポンたたく
 ことにより、ソリッド缶の中身を崩さず綺麗に取り出そうとしたからだ。
 
 
 実験は成功した。崩さずに出すことができた。
 私の考えは間違っていなかった。
 
 

各種スペック



・グレード ★★★★★ 4.5
・価格   ★★★☆☆ 3.3 #183円/個(直売所)
・味覚評価 ★★★★★ 4.5 #輸出ツナ缶への郷愁
・入手性  ★★★☆☆ 2.5 #直売所、自社通販、静岡市内のお土産コーナー
・原産国  国産

固形量70g / 内容量90g
255kcal/缶 食塩相当量0.6g
原材料 びん長まぐろ、綿実サラダ油、食塩、調味料(アミノ酸等)
JAN:なし 製造固有記号AC1 SO06
製造者 株式会社由比缶詰所(静岡市清水区由比429-1) 製品ページ
Tuna canning review No.143



突然のプロモーション


わたくし長井が執筆した、ツナ缶ブログのスピンオフでツナ缶戦前戦中史の解説+ツナパウチ本の「ツナ缶の薄い本 zu-mix vol.5」を、8/11夏コミ(委託)+8/10大崎おもしろ同人誌バザールプチで頒布します

・【新刊】2019夏頒布、1929~1950年のツナ缶黄金時代から戦後にかけてと、ツナパウチ(ツナ袋)の生存理論を考察した同人誌
「ツナ缶の薄い本 zu-mix vol.5(物理書籍)」¥600
https://zumix.booth.pm/items/1466818

・2019春頒布、ツナ缶ブログの副読本としてツナ缶の基礎知識をめっちゃ砕き自由研究に使えるレベルまでデフォルメした同人誌
「かんたん! たのしい ツナ缶入門」¥334
https://zumix.booth.pm/items/1231722

8/7予約注文分までは新刊封切と同じ8/10に間に合うよう発送します
ぜひお試しください




■「ツナ缶スーパーリンク!!」



(No.11)まぐろ油漬フレーク(綿実油)

→双璧の片翼にして”筆者をこの道に引き込んだ其の製品”。こちらもホワイトシップ印復活の当初からラインナップされてる。水色の油漬フレーク(綿実油)は地元民に強く支持されてる不朽の名作。シーチキンLフレークがライトミート製品の基準点なら、油漬フレーク(綿実油)がホワイトミート製品の基準点。

(No118)炙りビントロ(2017産)

→由比缶詰所の至宝「伝説のツナ缶」。ツナ缶ブログ立ち上げ当時は地元民の言い伝えで存在が確認される知名度だったが、2014年以降じわじわ広まり超高級品の定番に。5400円のツナ缶が広まる現代でも強烈な輝きを放つし、500円台のツナ缶ならこいつが最高のツナ缶と胸を張って言える。

(No.69)三洋食品・プリンス赤缶

→ミスター・ホワイトミート。1952年生まれで、現在販売されている国産ツナ油漬缶の中でもっとも古い歴史を持つ。由比缶の白と水色は戦前ツナ缶をイメージして80年代に復活したものだから、こちらのほうが先輩。
#びんながまぐろ #由比缶詰所 #綿実油漬

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135缶目 モンマルシェ オーシャンプリンセス・水煮ソリッドを食べたレビュー

スレッド
“水煮タイプは、ダイエット中の... “水煮タイプは、ダイエット中の方・アスリートの方に最適です。
あっさりしていますので、そのまま召し上がっても良し、サラダや煮物などのお料理にも良しの利用しやすいツナ缶です。”

モンマルシェ オーシャンプリンセスホワイトツナ ソリッド
(オイル無添加水煮)
びんながまぐろ水煮ソリッド・高級品

希少なホワイトミートのかたまり水煮


 高いツナ缶を作り続けているモンマルシェ。ツナ缶もオイルサーディンも軒並み脂っこい製品で占められているが、これは水煮で高級感を求めたものだ。オイルを受け付けない体質の人でも安心して食べられる。
 実は「ビンナガ(ホワイトミート)使用の」「水煮で」「ソリッド」という製品はツナ缶全体で見ても非常に少なく、国内で本品と競合しうるツナ缶は素材そのままシーチキンファンシーや、ノザキのゲイシャ水煮ソリッドくらいしかない。そのくらい、市場に出回る水煮缶はライトミートやフレークが多いのだ。ツナ缶ブログでも初めて取り上げるジャンルになった。
 
 スペックに着目しよう。水煮缶の平均カロリーより一回り高いものの、それを補なえるだけの高タンパクとなっている。
 水煮特有の味気なさを野菜スープ(つまり濃縮還元してないストレート!)と魚醤で補っている。2018.5製造。

☆缶を開けたところ


  
 身は年輪状のものを三つに分けて詰めてある。生臭さは十分抑えられていて、及第点か。
 下味は一般的な水煮缶に近く、塩抜き水煮以上なので、マヨネーズやドレッシングと合わせても喧嘩しない。ウェイ系に対するコミュ力の高いポジティブなツナ缶といえよう。
 
 ということは、だ。
 ポテトサラダとの相性が良いのではないか?

 
 食べ物文化研究VTuber・大谷さん宛の提案で「ポテトサラダに合うツナ缶」というのを考えていた。
 むろんポテトサラダはそのままでも味が強い。味の濃いツナ缶はもちろん、今までのトライによって油で崩れてしまう各種油漬缶とも相性が悪いというのを悟った。
 
 そこで白羽の矢が立ったのが水煮ソリッドである。
 
 セブンプレミアム「北海道男爵いものポテトサラダ」を用意した。入手性も良く大谷さんもコンビニポテサラの中で美味しいと評したもので、基準にするには最適だ。
 ポテサラ1袋に対して水煮ソリッド30g(中身の半分くらい)を、箸で軽く身を崩しポテサラの上に盛り付けるだけで良い。残ったツナは醤油かけてつまみ食いしてしまおう。よくばって全部入れるとおいしくない。
 
 
 こうなった。ビンナガ水煮らしく白い身のおかげで「これぞツナ入りポテトサラダ」という見栄えになってる。ポテサラのしょっぱさの中に隠れた甘さと干渉せず、ツナの食感が程よく調和している。総カロリーも200kcal程度なので罪悪感も薄い。味は勿論、最初に書いたアスリート向けの食事としても申し分ない。高タンパクを有効活用したい。

☆各種評価・スペック


・グレード ★★★★★ 4.6
・価格   ★★★★☆ 4.5 #400円/個
・味覚評価 ★★★★☆ 4.3 #見た目の白さを活かしたい
・入手性  ★★☆☆☆ 2.0 #公式通販、静岡駅パルシェの直営店など
・原産国  国産

☆スペック
固形量70g / 内容総量90g
88kcal/缶 タンパク質20.3g
原材料 びん長まぐろ、野菜スープ、魚醤(魚介類)、食塩
JAN:なし 製造固有記号ACL MO7
販売者 モンマルシェ株式会社(静岡県静岡市清水区本町1-7) 製品ページ
Tuna canning review No.135

■「ツナ缶スーパーリンク!!」


(No.17)綿実油フレーク

→もう4年前のレビューですって。モンマルシェのローエンドだけど、おねだん300円オーバー。レビュー当時より60円くらい高くなりました。

(No.104)CGCライトツナ水煮

→およそミラノ風ドリア1個分の価格差。「まだ廉価ツナ缶で消耗してるの?」という幻聴が聞こえたら、こちらの仲間入り。

(No.127)ブラックレーベル

→ブラックレーベル1缶作る間に水煮ソリッドが幾つ作れるか。5400円のツナ缶が水煮ソリッドの13倍ウマいわけでないことを、プロアスリートに知らしめる。
#びんながまぐろ #ソリッド #モンマルシェ #水煮

ワオ!と言っているユーザー

134缶目 マルハニチロ MSC認証原料使用 ライトツナフレーク まぐろ野菜スープ漬

スレッド
“持続可能で、適切に管理された... “持続可能で、適切に管理された漁業により漁獲されたきはだまぐろを使用し、MSC認証取得工場にて生産しております。お料理に使いやすい粗ほぐしタイプのまぐろフレーク缶詰です。”

マルハニチロ MSC認証原料使用 ライトツナフレーク 野菜スープ漬
まぐろ野菜スープ漬けフレーク・普及品

冷凍食品と同じ認証番号のツナ缶


 マルハニチロ2018年の新商品。なんで新商品なのに半年超遅れたかって? 「私が見つけられなかったからだよ!」
 水産資源の保護を目的とした海のエコラベル(MSC認証)がついている。しかしこの認証番号はマルハニチロ自身がMSC認証を受けたという意味の表示であり、この製品自体は追跡できない。若干しょげたのは筆者だけであってほしい。
 
 「野菜スープ漬」というあまり見かけないジャンルだが、脂っこさでいえば油漬>油入り水煮≧野菜スープ漬>水煮という並びで考えてよい。ツナ缶ブログの大分類では性質の似る油入り水煮のハッシュタグで整理した。
パッケージと製造所固有記号が示す通り、山梨罐詰がOEMを引き受ける。2018.8製。

☆缶を開けたところ


  
 身は細かい。似たような価格帯の国産ツナ油漬缶と比べ小さいが、水煮缶とだったら同程度。
 野菜スープ漬の前例たちと同じく、口当たりは油入り水煮よりも更に水煮に近い。それでも水煮特有のパサパサ感は切り抜かれている。液汁に浮く油が油が入っていること・その少なさを雄弁に語っている。
 そのまま食べても軽やかな食感と油漬・水煮特有のクドさから解放されるので、加熱「しない」料理におすすめしたい。コンビニに倣ってサンドイッチやツナマヨの種として活用するとポテンシャルを発揮できそう。
 
 がっつりツナを求めるというより、ほどほどにツナ缶が食べたいとき。それでいて油入り水煮よりパンチが弱いのが良く、水煮のような虚無主義に陥りたくないとき。このツナ缶が役に立つだろう。しかし販路が狭すぎる…

☆各種評価・スペック


・グレード ★★★☆☆ 3.1
・価格   ★★☆☆☆ 2.0 #108円/個
・味覚評価 ★★★☆☆ 3.3 #水煮寄りの中間ツナ缶
・入手性  ☆☆☆☆☆ 0.2 #どこで売ってるの?
・原産国  国産

☆スペック
内容量 70g
112kcal/缶 タンパク質11.6g 食塩相当量0.5g (DHA72mg)
原材料 まぐろ、大豆油、食塩、野菜エキス/調味料(アミノ酸等)
(原材料の一部に大豆を含む)
JAN:4901901613954 製造固有記号/K KY
販売者 マルハニチロ株式会社(東京都江東区豊洲3-2-20) 製品ページ
製造所 山梨罐詰株式会社(静岡県静岡市清水区興津中町974)
Tuna canning review No.134

■「ツナ缶スーパーリンク!!」



(No.64)OEM元の自社ブランドツナ缶

→OEM元が自社で作っているツナ缶。原材料:まぐろ、油、塩、以上。自社ブランドだからできた、引き算の美学。

(No.125)パルシステム ツナフレーク食塩無添加ノンオイル

→缶の側面に「野菜スープ漬」と書いてあるけど、油は使われていない。油の代わりに野菜スープで漬けたの意味で表記した?

(No.112)ながいずみ印 同人ツナ缶(量産品)

→前人未到「ビンナガ油入り水煮」現れなむ。国産品を中心に百種余のツナ缶を食べ続けた、【私の】答え。
#マルハニチロ #油入り水煮

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133缶目 三洋食品 プリンス銀缶(まぐろフレーク油漬・アミノ酸等無添加)

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"味のよい旬獲りのびんながまぐ... "味のよい旬獲りのびんながまぐろを主体とし、そこに加えた天然由来の産地指定こだわり調味料(北海道産ホタテの甘味や焼津産の鰹節の風味、利尻産昆布のうま味、沖縄の塩シママースのまろやかな塩味)がポイント。落ち着いた色合いのパッケージは冠婚葬祭にもおすすめです。"

三洋食品 プリンス・まぐろフレーク油漬(銀缶)
アミノ酸等無添加
びんながまぐろ綿実油漬フレーク・普及品

 

事実上セカンドグレードとなった無添加系ツナ缶


 三洋食品が誇るエース・赤缶(No.69)のサポート役として一定の存在感を放つのが、この銀缶。油漬としては珍しく「無添加」を大々的に押し出し、魚介系のエキスで味を整えている。
 原材料名などスペックに出てこない部分で差異があり、赤缶と違って魚体の小ささを指定していない。赤缶と銀缶で銀缶のほうが一回り安いのは、魚体の小さいビンナガが高騰して18年の暮れに値上げを敢行(銀缶は据え置き)したためで、元からセカンドグレードだったわけではない。
 赤缶より多くの実店舗に置いてあり、直売所は勿論、静岡SAやJR清水駅前のマックスバリュエクスプレス辺りで常時置いてある。2017.7製造。

☆缶を開けたところ


  
 身は白く大きい。似たような価格帯・グレードの他社製品に比べ一切れのサイズが大きく、歯ごたえもある。
 いろいろなエキスで味付けされているはずなのだが、筆者の貧乏舌でこれを感じ取ることはできなかった。よって、赤缶とブラインドテストされたら身の大きさと食感でしか判別できないと思う。
 そのままでは味が薄いので、醤油垂らしてごはんにかけたり、公式のアレンジレシピみたくオムレツの具にするのも良いだろう。
 
 赤か銀かは完全に好みの世界。なお、冠婚葬祭では(落ち着いた見た目から)銀缶のほうが人気らしい。
 


☆各種評価
・グレード ★★★★☆ 4.0
・価格   ★★★☆☆ 3.0 #164円/個
・味覚評価 ★★★☆☆ 3.8 #お値段以上
・入手性  ★★☆☆☆ 2.0 #赤缶より販路広い
・原産国  国産

☆スペック
内容量 80g
233kcal/缶 食塩相当量0.5g
原材料 びんながまぐろ、綿実油、食塩、野菜エキス、かつお節エキス、ホタテエキス、利尻昆布エキス
JAN:4953685003872 製造固有記号なし
製造者 三洋食品株式会社(静岡県焼津市焼津5-7-3) 製品ページ
Tuna canning review No.133

■「ツナ缶スーパーリンク!!」



(No.69)プリンス赤缶

→ミスター・ホワイトミート。1952年生まれで、現在販売されている国産ツナ油漬缶の中でもっとも古い歴史を持つ。兄より優れた弟など存在しない昨今の消費者意識の高まりから銀缶が枝分かれした。

(No.92)トンナートソース風ツナ

→とってもイタリアな感じのツナマヨみたいな缶。これパンにのっけてオーブン焼くだけで専門店の惣菜パンになる。

(No.101)伊藤食品・あいこちゃんの給食

→本物の「ゴールド」ってやつを教えてやる。
#びんながまぐろ #めずらしいツナ缶 #三洋食品 #綿実油漬

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136缶目「令和」へツナぐ 静岡の奇習・オーシャンプリンセス国産赤唐辛子ツナ(令和ラベル)の実食

スレッド
モンマルシェ オーシャンプリン...


モンマルシェ オーシャンプリンセスホワイトツナ 国産唐辛子入り
「令和」へツナぐ 特製ラベル
びんながまぐろ調味液漬・高級品

岐阜は踊り、静岡はツナ缶を作った


 高いツナ缶のラインナップをスタンドプレーで埋め尽くしているモンマルシェ。十分な利ザヤさえあればプロモーション戦略に押せ押せできると身をもって証明した同社が「令和」にツナ缶をぶつけてきた。
 平成末期現在の同社は看板製品たる鮪とろブラックレーベル(No.127)鮪とろ(No.48)の二大フラグシップを長期バックオーダーで欠いていて、ためしに1000円のサバ缶を出してみるなどの小刻みな動きが多かったが、その一環で特別ラベルのツナ缶を提案したのである。
 
 プレスリリースいわく、"新天皇が即位される5月1日に親戚や友人らと集まりに"使うらしい。
 
 "新天皇が即位される5月1日に親戚や友人らと集まりに"ツナ缶を食べる。めまいのする提案だった。
 しかし改元当日を迎えると、ツナ缶を開けるのも悪くないなと思い始める。
 
 この元号明けをどう祝うか。4月30日の昨日、5月1日の今日、国民は思い思いの形で祝意を表現した。岐阜県民は郡上おどりを一晩おどり続け、なぜかスーパーで寿司が売れた。そして静岡はツナ缶を作った。
 
 本品の元ネタたる国産赤唐辛子ツナのプロダクトデザインやスペックなど解説については、国産赤唐辛子ツナ発売直後のレビュー記事(No.41)を参照されたい。
 缶詰会社がツナ缶を作ったのだから、食べて令和お祝いするのがツナ缶マニアの正しい姿だろう。私がそう思うのだから大丈夫。2018.11製造、半年熟成を進めている。味は上述No.41から変わっているだろう。

☆缶を開けたところ
  
 身は大きい。開けたとたんに調味液の香ばしい香りがする。ココイチで言ったら1辛以上2辛未満くらいの辛さで、辛いのが苦手な人でも食べる上で支障はないと思う。ココイチは2甘で食べる筆者も満足だ。
 熟成も進み身はやわらかくなっている。前回レビュー時の懸念はドンピシャで当たっていた。
 唐辛子の辛さはゆっくり後に引く。スペック通り味がたいへん濃いため、ご飯や酒があるとスムーズに食べられるだろう。
 
 連日の風邪+インフルで体調を崩し、14日目にしてやっと嗅覚が回復した私が最初に開けたのがこのツナ缶……そして心の底から思ったのは
 

令和の初日から辛いツナ缶かよ!


 
 病み上がりには重かった。もっと油入り水煮とか野菜スープ漬で自分をいたわることもできたのに、なんでこんなストロングな道を選んだのか。これがわからない。きっとストロングなツナ缶を食べることで英気を養うのだろう。きっと。
 次の改元にはどんなツナ缶を開けることになるのだろう。激安ツナ缶じゃなかったらなんでもいい……かな……

各種評価・スペック



・グレード ★★★★★ 4.6
・価格   ★★★★☆ 4.5 #432円/個
・味覚評価 ★★★★☆ 4.0 #ココイチの2辛未満
・入手性  ★★☆☆☆ 2.0 #公式通販、静岡駅パルシェの直営店など
・原産国  国産

☆スペック
内容量90g
202.9kcal/缶 タンパク質15.1g 食塩相当量1.5g
原材料 びんながまぐろ、綿実油、食塩、たんぱく加水分解物、野菜エキス、とうがらし、トマトペースト、香辛料抽出物、増粘剤(グァーガム)、(原材料の一部に大豆を含む)
JAN:なし 製造固有記号ACZ・ MO7
販売者 モンマルシェ株式会社(静岡県静岡市清水区本町1-7) 製品ページ
Tuna canning review No.136

■「ツナ缶スーパーリンク!!」



(No.41)ふつうのラベル 国産赤唐辛子ツナ

→スタンダードなラベルの赤唐辛子ツナ。よく差し入れに使う。ごはんとの相性はお墨付き。

(No.88)ふつうのラベル 国産にんにくツナ

→令和ツナ缶の白いほうはこっち。中身も元製品と同じ。

(No.127)ブラックレーベル

→  食 う が よ い  モンバルリッツ・ロンゲーナ大佐によるおねだんの暴力。レビュー文字数も4000文字オーバーと相成った。5400円のツナ缶が激安ツナ缶の64倍ウマいわけでないことを、消費者と関係者に知らしめる。

(No.40)ミヤカン ピリ辛ツナ

→OEM元の看板商品にして、本製品の源流となったツナ缶。ピリ辛ツナの唐辛子と油、まぐろを順当に向上させ、コストパフォーマンスが犠牲になった。私的にも普段使いはこっち。
#びんながまぐろ #めずらしいツナ缶 #モンマルシェ #宮城勢

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132缶目実はレアモノ キョクヨー(極洋)ライトツナ カロリー1/2 実食レビュー

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  キョクヨー(極洋) ライト...


  キョクヨー(極洋) ライトツナ カロリー1/2
  まぐろ油入り水煮フレーク・普及品

見た目に反して入手困難なツナ缶


 キョクヨーの名を聞いたことがある、見たことのある読者諸兄は多いと思う。店頭に並んでいるものはタイ産のものが大勢を占め、タイ産でない国内詰のライトツナ(No.39)を取り上げたが、その時寄せられた反響もまた「キョクヨーで国産品があるのか」という驚きの声だった。
 いくつかツナ缶を出しているが悉くタイ産。キョクヨー自社通販のキョクヨーマルシェで取り寄せられる国産ツナ缶は前出ライトツナ国内詰のみ。ツナ缶多様性から取り残されている……
 
 と私は思っていた。実際は違った。
 
 今回取り上げる「ライトツナ カロリー1/2」は、ただ静かに、その青いフォルムを筆者に見せた。
 出先でのツナ缶チェック(ただの趣味)でたまたま見つけ、本能的にカゴへ放り込んでいたのである。
 
 「オイル60%オフ」を標ぼうしており、昨今の健康トレンドを反映し化学調味料も省いた持つ油入り水煮だ。オイルカット量について、小さい文字で「当社製品国内詰ライトツナ80gと比較」と旧製品(現行同製品は70g)の比較になっているのは、お茶目か、同業他社のリサーチを避けるためか、それとも旧製品から現行品に変わる前に本品が発売されていたか。旧製品にあわせ80g換算にすると117kcal。それでも看板通りカロリー1/2は達成できているので問題ないだろう。
 問題は入手性のほうだ。販路はネット実店舗ともに不明、もしくは非常に狭いと予想する。検索して初めて分かったが、ライフの実店舗(一部店舗)か同ネットスーパーでしか調達できないようだ。ライフのネットスーパーに対応してない地域では調達に苦労すると思う。
 
 製造所固有記号は国内詰ライトツナと同じKHKB。同じ記号と原材料の「まぐろ」表記の通り、伊藤食品がOEM製造している。東洋製罐の缶とフタ。2018.9製造。

缶を開けたところ・味


  

 身の細かさは極洋ライトツナ国内詰、伊藤食品の美味しいツナ水煮塩抜きと同じくらい。輸入ツナ缶よりは大きいが、一般的な国産ツナ缶の中では小さい方。
 ご飯に合わせるなら醤油なしでもいける。食塩相当量の割に塩味が効いてるし、ライトツナスーパーノンオイルほどにパサパサしてない。味の素性が良いので、油漬缶をそのままリプレースして料理に投入できると思う。ただ、油の割合上身が固くなりやすいため、火力の強い料理には適さない。
 
 全体的に素性も良く使いやすいツナ缶ではあるが「入手しづらい」のが足を引っ張っている。
 ライフ以外のどこで売ってるか気になるので、「ここでも売ってたぜ」というタレコミを待ちたい。
 

☆各種評価


・グレード ★★★☆☆ 3.1 
・価格   ★★★☆☆ 2.5 #107円/缶(429円/4缶) ライフ
・味覚評価 ★★★★☆ 4.0 #うん、おいしい!
・入手性  ☆☆☆☆☆ 0.2 #販路狭すぎ
・原産国  国産

☆スペック


内容量 70g
103kcal/缶 食塩相当量0.6g タンパク質11.4g
原材料 まぐろ、大豆油、食塩、野菜エキス
JAN:4972195020247(単品)/4972195079702(4缶シュリンク) 製造固有記号/XC KHKB
販売者 株式会社極洋(東京都港区赤坂3-3-5)
(製造所 伊藤食品株式会社(静岡県静岡市清水区幸町2-67)
Tuna canning review No.132

■「ツナ缶スーパーリンク!!」



(No.39)キョクヨーライトツナ国内詰「油漬」(旧製品)

→油漬バージョンの兄弟品。同社タイ産と同じように見てると品質差に驚かされる。これも旧製品は東洋製罐缶/フタだったけど、現行品は缶が変わったっぽい?

(No.110)宝幸のライトツナフレーク油漬

→こっちはOEM先が違う、おとなしい味。そういや極洋も宝幸も国内詰より輸入品のが圧倒的に有名よね。

(No.101)あいこちゃんの給食

→OEM元が本気を出した結果。
#めずらしいツナ缶 #伊藤食品 #油入り水煮

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