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ツナ缶レビュー zu-mix3.0

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■初めての方は、国産ツナ缶の面白いとこをつまみ食いできる #めずらしいツナ缶 がおすすめです。
ゴースト「ツナ缶にしき」にご用の方は、←からどうぞ。

 おしらせ
 ・zu-mix3.0自家通販でツナ缶解説本を手売りしています。クレカ対応。
 ツナ缶レビューに大ボリュームの解説を交えた「ツナ缶の本 The Unlimited」が人気です。

三洋食品 プリンス・きはだまぐろ油漬けフレークを食べたレビュー

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三洋食品 プリンス・きはだまぐ...


三洋食品 プリンス・きはだまぐろ油漬けフレーク
きはだまぐろ綿実油漬フレーク・廉価品

"赤缶の調味料はそのまま、お魚はさっぱり味のキハダマグロです。"

(2019.7追記:2019夏季から正式パッケージのキハダマグロ油漬フレーク(インスタ)に昇格。中身は同じだが、見た目と価格が変更された(白缶→印刷缶、100円→130円)。本記事掲載内容は2018.6のキハダマグロ油漬フレークが白缶だったころの解説である)

 

徹底的なコストダウンで驚異のスペックを実現したツナ缶


 ツナ缶の、そして自社ブランド缶の歴史が長い三洋食品。伝統を守りながらも2017末~2018上半期は立て続けに新製品を輩出しており、
 ・デュカ&ギー、バジル、トンナート
 ・(本記事)プリンス きはだまぐろ缶
 ・リエッツナシリーズ(ケッパー、チーズ、アーモンド)
 と、1社で7品目という怒涛のペースだ。リエッツナは販路を広げる予定とされているが、生まれたばかりの製品で現状目立った動きは確認されていない。

 そして、今回取り上げる「きはだまぐろ油漬けフレーク(カタログ名:無印キハダツナ缶)」は、直売所・自社通販のみを販路として、日常的に三洋食品のプリンス赤缶(No.69)を補給するヘビーユーザー向けのツナ缶となっている。自社通販では24入・48入から購入できる。
 原材料まぐろを赤缶のビンナガからキハダに変えた「のみ」でコストダウンを図っているが、明らかに単価がおかしい。
 
 

綿実油漬で税込100円なのだ。


 
 前代未聞である。もともとプリンス赤缶が仕切り同然の単価(145円/缶)で、そこから原材料まぐろを変えれば確かにこのくらいの金額にはなりそうだが、1缶100円は一般的なきはだまぐろ+大豆油ツナ缶(国産)の中央値に近い。油漬缶は液汁のほとんどが油だから、綿実油と大豆油を比較すると1缶あたりの単価がけっこう開く。
 なぜこんな芸当ができたか。そのヒントとして「簡素なパッケージ」が挙げられる。

 製品は何も印刷・ラベルのない白缶で、法律上必要な原材料や栄養成分などの一括表示は外袋や箱にラベルで貼ってある。トンナート風などに貼られているのと同じP4号缶の天面に合わせた丸いラベルだ。24缶それぞれに貼るのと外袋に1つ貼るのとでは、単純計算で貼るコストも印刷費も1/24になる。ラベルの印刷費はスケールメリットが効きやすいとはいえ、軽視できない。ターゲットがヘビーユーザーとするなら、白缶でも何ら差し支えないと個人的に思う。
 このパッケージの簡素化とまぐろ変更、販路を自社オンリーにすることによって、綿実油漬ながら税込100円での販売を可能としたのではないだろうか。品質に妥協せずコストを下げるという命題を、まとめ売りで個包装の印刷を省くというコロンブスの卵的発想で克服した。2018.2製造。

☆缶を開けたところ


  
 見た目は一般的なキハダ製品とほとんど同じ。味も赤缶と大差ないし、塩味の強さも同様。
 正味何が違うのか…と聞かれたら、「魚が違う」としか答えようがない。そのくらい味は整っている。綿実油のしっとりさに輪をかけてキハダ由来のしっとりさが重なっているため、塩気も含めてソフトなディティールとなっている。塩のトガリとの向き合い方で山梨罐詰の油漬フレーク(No.64)と対極をなしているように思う。
 ビンナガと比べ相応に身が固い。チャーハンのような火力のある料理との相性が期待できる。
 
 さすが固定ファン向けの製品といったところか。お値段以上のコストパフォーマンスも見逃せない。
 


☆各種評価
・グレード ★★★★☆ 3.5
・価格   ★☆☆☆☆ 1.7 #100円/個 綿実油最安
・味覚評価 ★★★☆☆ 3.8 #お値段以上(2019現在終売)
・入手性  ★☆☆☆☆0.3 #直売所限定
・原産国  国産

☆スペック
内容量 70g
225kcal/缶 食塩相当量0.5g
原材料 きはだまぐろ、綿実油、食塩、野菜エキス、調味料(アミノ酸等)
JAN:なし 製造固有記号キハダ
製造者 三洋食品株式会社(静岡県焼津市焼津5-7-3)
Tuna canning review No.108
#きはだまぐろ #めずらしいツナ缶 #三洋食品 #気合の入ったツナ缶レビュー #綿実油漬

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いちまる 焼津の綱元(焼津の綱本) カツオ荒ほぐしこめ油漬を食べたレビュー

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いちまる 焼津の綱本 カツオ荒...

いちまる 焼津の綱本 カツオ荒ほぐしこめ油漬
かつお米油漬けフレーク・高級品

"自社船(第18松友丸)で漁獲し自社目利き部門が見たてた選りすぐりのカツオを使用。昔ながらの製法にこだわり国産野菜の旨味とこめ油で味つけしました。"

 

ツナ缶多様性に舞い戻ったいちまる


 焼津を代表する水産加工業・いちまる。ツナ缶の製造販売は昭和期におこなっていたものの、ここ最近(資料を集め始めた2013年以降)は自社ブランドツナ缶の展開を行っていなかった。
 そんな中、2015年になってカツオをベースにしたおかず缶「カンティパスト」のプロダクトによって舞い戻り、2018年4月下旬~5月初めに「焼津の綱本」ブランドとしてカツオ・マグロ油漬缶をローンチするに至った。
 
 多くの缶詰会社が自社ブランドで製造するツナ缶は、従業員向けの福利厚生をルーツとしてるものが多く、常軌を逸したコストパフォーマンスと硬派な製品設計という点で共通している。現在のいちまるは自社で缶詰製造設備を持っていないものの、焼津のサスナにOEMすることで前出のカンティパストと焼津の綱本をプロダクトしている。この方法は缶詰会社・プロダクトした販売会社ともに利のある方法で、販売会社は膨大なツナ缶製造工場建設費用を払わなくて済むし、缶詰会社はOEM引き受けによって発注元が増え経営基盤の安定化・持ち込まれた企画を実際に設計製造することで得るノウハウを吸収できる。そして、カンティパストの求めた答がツナ缶の交叉と変異であるなら、焼津の綱本は「原点に立ち返った日本のツナ缶づくり」を答にしているのが容易にわかる。
 昭和の輸出全盛期~内販シフト過度期を思わせるスリーブのデザインは花上貴之氏によるもので、上述した製品コンセプトの表現は勿論のこと、ただレトロ感だけに留まらないツナ缶の原点を21世紀のいま剛速球で投げかけた怪作といえよう。

 とろつな・しろつな(No.105No.106)と同様、兄弟品としてマグロ缶がある。こちらは後日取り上げたい。
 原材料はおりづるフレーク(No.36)を踏襲し、油をこめ油に変えているようだ。この油替えと国産かつおが味にどう影響を及ぼしているか興味がわいてくる。
 とろつな・しろつなの例にもれず販路は非常に狭いので、取り扱い店舗は公式ツイッターで確認してほしい。2018.3製造。
 
 

缶を開けたところ


  
 一般的なかつお油漬缶と比較して身が大きい。かつおらしいしっかりした食感を保ちながら、こめ油によって油のギトギト感を相殺している。
醤油やごはんとの相性もばっちりで、どの料理にも合わせやすいだろう。


 「カツオのツナ缶」からネガティブなイメージを抱かれやすく、何かと消費者にのけ者扱いされやすいかつお油漬缶だが、本品は「原点に立ち返った日本のツナ缶づくり」という点を実直に組み立てた製品といえる。
 贈答品として強く意識されたパッケージ・味・販路の製品が増えてきた。


各種評価


・グレード ★★★★☆ 4.5
・価格   ★★★★★ 4.9 #400円/缶
・味覚評価 ★★★★☆ 4.1 #贈答品の味
・入手性  ★☆☆☆☆ 0.7 #ドリプラ、しずマル(静岡SA)、鞠子楽市など観光施設に偏在
(1.0を下回るものは、インターネット通販での入手が難しいことを示す)
・原産国  国産

☆スペック


内容量 90g
272kcal/缶 食塩相当量0.8g
原材料 かつお(国産)、米油、野菜ブロス、食塩、エキス(昆布、しいたけ)
JAN:4971330101674 製造固有記号アラホグシカツオ
販売者 株式会社いちまる(静岡県焼津市浜当目1-3-23)
製造所 株式会社サスナ(静岡県焼津市中里824)
Tuna canning review No.107
(註:2020年の食品表示法改正にともない、パッケージの一括表記に魚の産地(魚を水揚げした船の船籍)を記すことが義務付けられた)

 

■参考資料


「こだわりのツナ缶発売 いちまる、自社船で捕った魚使用」日本経済新聞 2018.3
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO28703090Y8A320C1L61000/
#かつお #油漬

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「ながいずみ印 ホワイトツナ」同人ツナ缶量産品(No.2)制作の軌跡

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"ツナ缶製造量日本一 静岡生ま... "ツナ缶製造量日本一 静岡生まれの同人ツナ缶"


  zu-mix3.0 ながいずみ印・ホワイトツナ
  びんながまぐろ油入り水煮フレーク
同人ツナ缶(No.2)

忙しい人向け要約


・137kcal/缶でとってもヘルシー
・味は筆者が徹底的にチューニング
・最低ロットを複数人で割って作った。作家ごとに異なる見た目のバージョンあり
・液汁は切らずに食べてほしい
・そのまま食べるのは勿論、おかゆやお茶漬けに混ぜるとよりツナ缶の奥深さが見えてくる

※本記事はツナ缶ブログ屈指の長い記事(2500文字)となった。フルバージョンを同人誌で発表しようと思ってるのにこれだけ長くなってしまった……
腰を据えてゆっくり読んでいただくことをおすすめする。感情的な文言が多いのは許してほしい。

☆同人ツナ缶(No.2)の概要


 世界初の同人ツナ缶(No.1 レビューNo.100)からまもなく2年。びんながの綿実油漬けチャンクとして生まれ、筆者に至高のツナ缶体験を与えた。しかし、1缶3000円をこえる非常に高いコスト、ほぼ自力での製造によって不特定多数への頒布が困難だったNo.1の問題点を克服するため、シーチキンのOEMをおこなっている缶詰会社へ赴きツナ缶を一から作り上げることにした。ハード・ソフト面の両方でこれを結実したのが本品No.2である。
 相変わらず「非売品で有償頒布はできない」ものの、無償頒布に割り切ったことで制約は大幅に緩和され、一個人でツナ缶を製造できた。
 
 ■コンセプトは「さらなる量産化への情報収集と再頒布」と「ビンナガ油入り水煮」、「ラベルデザインのフルスクラッチ」に集約された。

 

「さらなる量産化への情報収集と再頒布」

業界とのつながりがない一個人がBtoB企業に制作を打診するにあたり、問題点と解決策を洗い出すこと。そして、それが実現したら何ができるのかを考えること。ツナ缶の製造と頒布には食品表示法(2020)や景品表示法など、非常に複雑なソフト面の制約がある。しょっぱなから【製品化】を目的としたプロダクトデザインに走れば、噴出する問題点の数々に溺れて一個人のキャパシティを上回ってしまうだろう。ここをNo.1同様に【非売品】と割り切ることで、様々なハードルを下げ、簡易的な量産化の足がかりを得たのである。なお、一般的に出回るツナ缶とまったく同じ衛生基準・製造ラインでつくられ、その中で密封されたツナ缶なので、有償頒布以外の方法(各種同人イベントでノベルティとして本のおまけにする、グッズセットに同梱する、差し入れetc)で頒布ができる。

 

「ビンナガ油入り水煮」

完全に私の趣味だ。製品化された市井のツナ缶たちで「びんながまぐろの」「油入り水煮」という二つを併せ持った製品は観測できていない。2013年より前に存在したり、試作設計をおこなったり、海外に存在する可能性は否めないが、少なくとも私がびんなが油入り水煮というカテゴリを今まで見たことがなかったために「同人なのだから自分で作ろう」と思い制作に踏み切ったのは何らおかしな話ではないだろう。缶詰会社には油入り水煮を作りたい旨リクエストして、ラベル製作と並行して二人三脚で試作を重ねた。これにより、同人ツナ缶は今まで消費者が食べたことのなかったツナ缶の味をもつオンリーワンの缶詰となった。

 

「ラベルデザインのフルスクラッチ」

ツナ缶の顔がラベルだ。おいしさや製品の訴求点を表現し、同時に【一括表記】という食品表示法で義務付けられた表記(原材料とか製造所とかの書かれた枠)の仕様を関係省庁と足並みをそろえ反映しなければいけない。ラベルデザインの制約で【一括表記】をはじめ、栄養成分表記、リサイクルマークを入れる必要がある。それによって多くの制約が生まれた。文字サイズ、リサイクルマークの大きさ、製造所の表記、栄養成分の検査など。
 また、今回は缶の天面・側面の両方を使うことで、よりグラフィカルに、作家が表現したいものをツナ缶の上で表現できるようにした。この表記を固めるまでの紆余曲折で筆者が悲鳴を上げそうになった。なにより、作家の自由度をある程度確保することで、その作家のファンがツナ缶で喜び、さらに高品質な国産ツナ缶の味を喧伝する営業係として機能するのだ。これがSNSなどで拡散すれば、ツナ缶多様性の浸透をこいねがう筆者にとって感涙の極みだ。
 
 上記のコンセプトをもとに、試作、味の改良、ラベルデザインの策定をおこない、5/24に初期ロットが生まれた。リアルでのお披露目は6/2に乱入するT-1グランプリまでかかってしまうが、今夏以降のイベントで順次「本のおまけ」として頒布する予定だ。
 また、この同人ツナ缶(白缶)で「ITO(イニシャル・ツナ缶・オファリング)」を実施。同人ツナ缶のコンセプトに賛同した作家数人に、私の発注した同人ツナ缶を製造原価と同額で引き渡した。要は身内で発注数を取りまとめたら(一般的な発注数量を大きく下回ってるけど、そこは缶詰会社の強い厚意で)引き受けてもらえる運びとなった。
 (なお、不渡りが起こったらそのツナ缶を全て自分用に転用する覚悟でいたのは言うまでもない)
 ずいぶん前置きが長くなってしまったが、この同人ツナ缶を実食レビューしよう。2018.5製。

 

缶を開けたところ



 見た目は非常に白くて綺麗。一般的なびんなが油漬製品と異なり、油の分量が少ないことでびんなが本来のカラーがあらわれることに由来する。
 スペックの食塩相当量を見てわかる通り、下味が一般的な油漬缶よりしょっぱい。その代わり、魚特有の生臭さは引っ込んで全く目立たない。水煮・油入り水煮特有の現象を、下味をつかさどる原材料の混合比をコンマ単位で変えて、豆腐めいた魚の生臭さを目立たなくした。液汁は捨てないでほしい。
 そのまま食べるのはもちろん、缶を開けてお茶漬け・おかゆに混ぜるだけでも手軽においしく楽しめる。製品コンセプトから油を減らしたことでお茶漬けのさっぱり感をキープでき、極上のツナ缶体験ができるだろう。


 見た目のミーハーさだけで終わらない。転び方によってはツナ缶多様性、一般人のツナ缶意識すらも変えるほどの革命を起こしうる同人ツナ缶。
 有償頒布不可というソフト面・味の追求というハード面。いずれも発展途上だが、これはプロトタイプだ。今後の伸びしろとして捉え、これからも育てていきたい。



☆各種評価


・グレード ★★★★☆ 3.9
・価格   ★★★★☆ --- #製造原価200円超!
・味覚評価 ★★★★★ 4.8 #私の作りたかったツナ缶・二つ目
・入手性  ☆☆☆☆☆ 0.1 #非売品、本のおまけ
・原産国  国産

☆スペック


内容量 70g
137kcal/缶 食塩相当量1.1g
原材料 びんながまぐろ(国産)、大豆油、食塩、野菜エキス
JAN:なし  製造固有記号なし
デザイン zu-mix3.0 長井ずみ
製造所 山梨罐詰株式会社(静岡県静岡市清水区興津中町974)
Tuna canning review No.112
#びんながまぐろ #めずらしいツナ缶 #気合の入ったツナ缶レビュー #油漬

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はごろもフーズ シーチキンNewLフレーク(オリーブオイル)を食べたレビュー

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はごろもフーズ シーチキンNe...

はごろもフーズ シーチキンNewLフレーク・オリーブオイル


きはだまぐろオリーブオイル漬フレーク・普及品

時代の要請にいち早く答えた廉価オリーブ油


 オリーブオイル使用のツナ缶は、もはや時代の要請といっても良いだろう。2009年辺りまでは知る人ぞ知る逸品という感じだったが、現代においては多くの缶詰会社や企画会社が参入する一大ジャンルとなった。
  はごろももこのオリーブオイル需要に応え、2014~16年頃にびんながまぐろ使用のシーチキンフレークBOSCO(No.27)をリリースした。国内製造とメジャーブランドのオリーブ油を使用した堅実な製品だったが、それが却って競合する高級ツナ缶からみて没落してしまったこと、やはり高級ツナ缶の価格に達していたことで新たな顧客層を十分に拓けなかったのは想像に難くない。こちらは早期に製造終了してしまったようで、2016年に捕捉した当該ロット以外の個体を見つけられないまま長期間が経ってしまった。

 そのような失敗の中。先鋒の失敗は価格競争力の欠如とみて、大胆なコストカットを断行。傘下のATI社とともにイチから商品開発したのがこのシーチキンNewLフレーク・オリーブオイルである。きはだまぐろ(ライトミート)と海外製造という点を割り切ったかわりに、3缶シュリンクの実売価格は450円を切るという、強烈なプライスバリューを達成した。実売価格はもはやシーチキンLフレーク(国産品 No.51No.08No.24)と大差ない。このお手軽オリーブオイル路線は宝幸オリーブオイルツナ(海外製)など、いくつかのフォロワーを生み出した。
 2015.10製のロットを紹介する。店頭に並んだのは2015年夏以降のようだ。化学調味料や27品目のアレルゲン含まず。


 缶を開けたところ。オリーブオイル特有の黄色い油が目立つ。身の細かさは本家のシーチキンNewLフレークとほぼ変わらず、食感も同等程度。口に含んだとき妙な果実味を感じた。他社高級品や同社シーチキンフレークBOSCOにはないものだった。
 原材料から想像する以上に誇張した味がした。ごはんにはあまり合わないような気がする。サラダや洋食、洋酒のつまみに合わせるとおいしそう。
 

☆解説内のツナ缶レビューリンク



・シーチキンLフレーク いちばんアツく書いた記事 「惜別OKTロット」(No.51)
http://jp.bloguru.com/zumix/280882/lokt

・シーチキンLフレーク クリぼっち奇行の始まり「2014.12.24製造品」(No.24)
http://jp.bloguru.com/zumix/256591/l-1224

・シーチキンLフレーク オーソドックスだけどちょっと古いかな…「普通のG2ロット」(No.08)
http://jp.bloguru.com/zumix/190672/l


☆各種評価


・グレード ★★★☆☆ 3.2
・価格   ★★☆☆☆ 2.4 #133円/個
・味覚評価 ★★★☆☆ 3.1 #独特の果実味をどう扱うか
・入手性  ★★☆☆☆ 2.7 #イオン系列にはだいたいある印象
・原産国  インドネシア

☆スペック


内容量 70g
205kcal/缶 食塩相当量0.6g
原材料 びんながまぐろ、オリーブ油、食塩
JAN:4902560011174 製造所固有記号ATI 1335A
輸入者 はごろもフーズ株式会社(静岡県静岡市清水区島崎町151)
Tuna canning review No.45b

~~
本解説は「ツナ缶の薄い本 zu-mix vol.1(2016.10発行)」を初出とし、Web掲載用にリライトを行った。
#はごろもフーズ #オリーブオイル漬

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伊豆川飼料 しろつなを食べたレビュー

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伊豆川飼料 しろつなを食べたレ... 伊豆川飼料 しろつなを食べたレ...
“びんちょうまぐろを使用した、きれいな白い身が特徴のフレークタイプのツナ缶。つな兄弟の弟。”


伊豆川飼料 しろつな
びんながまぐろ油漬けフレーク・高級品



飼料会社のツナ缶・弟


 前回、伊豆川飼料の兄貴分「とろつな」を解説したが、今回は弟分の「しろつな」を取り上げる。全体的な解説は前回の記事(No.105)を読んで頂きたい。
 きはだが兄で、びんながが弟。引っかかるところもあるが……

 本品「しろつな」は、伊豆川飼料と取引のある缶詰会社(駒越食品)がタッグを組んだもので、兄貴分同様に現代的なデザイン思想をスリーブに落とし込んでいる。こちらは白さを演出するためにクリーム色をまとった。
 
 

……例にもれず駒越食品・ニッポンツナホワイト(No.33)のリネーム品とか?


 兄貴分ほどハッキリ分かれているわけではない。原材料の配列はニッポンツナホワイトと一致するが、本品の缶カロリーは246.4kcalで、ニッポンツナホワイトは246kcal/缶。両社とも内容量は同じだ。四捨五入したら同一製品に……判断に悩む。
 真相は闇の中だが、きわめてニッポンツナホワイトに近い、生き別れのフォロワー製品ということにしておこう。仮にこれが同一仕様でも、異なる仕様でも、損をする人は誰もいないはずだ。値段ベースならベイドリームのヒバリヤだと駒越食品の製品安いし……
 販路はドリームプラザ等で狭い。公式サイトの取り扱いショップページを確認のこと。2017.10製。スリーブの中身は黄土色の無地缶(P4号DR缶)だ。2017.10製。

缶を開けたところ・味



 

一緒でした。


 同一仕様の自社ブランド品・ニッポンツナホワイトと並べた。原材料の配合、使われるまぐろの身、細かさ、ほぼ一致している。
 ベースとなった製品らしい味と個性が活きていて、シーチキンLフレークめいてしっとりとしたホワイトミートの感覚を楽しめる。生臭さをいなす程度に薄味で、他の調味料と喧嘩しない。
 中身は瓜二つ。二つ並べて食べ比べたが違いがわからない。しいて言えば缶ふたの印字機の書体が微妙に違う。
 なお、比較レビューで残った分はお茶漬けに供した。砂糖とうまみ調味料で味をまろやかに整えてあり、暖かい料理と相性が良い印象。

 元来普及品クラスのホワイトミート製品として高いポテンシャルのあったニッポンツナホワイトを現代的に再デザインしたものだ。兄貴分とともに、これを付け焼刃とみるか意欲的な試みとみるか、判断は分かれるところと思う。ただ、筆者としては……今取り組んでるツナ缶の私事を考えると、考えうる限りの少ないリソースで新しいプロダクトを開発するというこの二者を批判しようとは思わない。製品の価値は見た人が・もらった人が決めたら良いだけの話だ。

☆各種評価


・グレード ★★★★☆ 3.8
・価格   ★★★★☆ 4.0 #324円/個 (エスパルスドリームプラザかんづめ市場)
・味覚評価 ★★★☆☆ 3.1 #ニッポンツナホワイトと同じ
・入手性  ★☆☆☆☆ 0.9 #販路が独特で、ネット通販なし
・原産国  国産

☆スペック
内容量 80g
245kcal/缶 食塩相当量0.5g タンパク質14.2g
原材料 びんながまぐろ、大豆油、野菜スープ、食塩、砂糖、調味料(アミノ酸等)
JAN:なし 製造固有記号AC2・KGS
販売者 伊豆川飼料株式会社 (静岡市清水区横砂南町4番35号) 製品ページ
Tuna canning review No.106
#びんながまぐろ #油漬 #駒越食品

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伊豆川飼料 とろつなを食べたレビュー

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伊豆川飼料 とろつなを食べたレ...
“ パスタや炊き込みご飯に使っても、そのまま食べておつまみにしても最適です。 つな兄弟の兄。”

伊豆川飼料 とろつな
きはだまぐろ油漬けスライス・高級品



飼料会社のツナ缶


 伊豆川飼料は、静岡で魚を原材料とした飼料・肥料を製造する会社だ。飼料というといまいちピンとこないかもしれないが、ツナ缶の原材料からハネられたまぐろ・かつおの破片(頭や尾を含む、ツナ缶にしなかった部位ほぼすべて。=加工残渣)を缶詰会社から購入して、骨ごと細かく砕いて、農作物の肥料に作り替えている……という感じになる。
 ツナ缶ではおよそ魚体の60%がツナ缶になるのだが、残りの40%は食べられない。余すことなく再利用して、環境負荷を減らすと同時に「生き物を無駄なく頂く」ことができている。そういう意味で、ツナ缶の製造にも深くかかわっているのだ。

 本品「とろつな」は、その伊豆川飼料と取引のある缶詰会社(駒越食品)がタッグを組み、普段表に出ない飼料会社の想いのたけをパッケージやリーフレットに表現することで、競争の激しい高級ツナ缶市場にエントリーしたものである。2010年代後半のフラットなデザイン思想をスリーブに反映できたのは、異業種ならでは。
 また、兄弟品──名実ともにつな兄弟の弟・しろつな(びんなが油漬 No.106)がある。
 
 

……でもこれ駒越食品・まぐろ中とろ(No.23)のリネーム品じゃない?


 いや、違う。ツナ缶意識の高まった読者は筆者とともにまぐろ中とろとの著しい類似性を指摘するが、細部が異なる。
 原材料の配列はまぐろ中とろと一致するが、本品の缶カロリーは245kcalで、中とろの249kcal/缶を下回っている。食塩相当量も低い。同一仕様の製品というよりはOEM向けに再設計したものと思われる。

【2018.7.19追記】7/3、伊豆川飼料へ取材に行って、これがまぐろ中とろと同一仕様のツナ缶であることが確定した。したがって、とろつな・しろつな共に駒越食品の製品をOEMとした製品だ。上記の消し線はレビュー当時の考察である。
 販路はドリームプラザ等きわめて狭いので、公式サイトの取り扱いショップページを確認してほしい。2017.11製。スリーブの中身は黄土色の無地缶(P4号DR缶)だ。

缶を開けたところ・味



 香りや味の第一印象はまぐろ中とろと大差ない。若干あっさりしているかなという所感を抱いたが、ブラインドテストして利きツナできる自信はない。
 製品単体だけでの評価でいけば、このスライスされた大きな身と柔らかな食感は、多くの人を虜にするだろう。油もシーチキンLフレークよりはあっさりしていて、くどさ・えぐみは少ない。

 食べれば食べるほどまぐろ中とろのプロダクトパフォーマンスが分かる。それを伊豆川飼料という、地続きだが異業種の会社が現代的に再デザインしたという意義は確かにある。
 実売価格は倍ほど高くなったが、スリーブに入れたことで贈答品としても見劣りしなくなった。この点は「缶のまま渡すにはちょっと……」という同製品の弱点を克服していることになる。

 眠れる自社ブランドツナ缶を、異業種の会社がOEMで掘り起こして再循環させる。
 ともすれば「焼き増し」と言われかねないが、完全新規のプロダクトを外す(No.26)よりは既製品ベースのプロダクトで堅実にまとめ、スリーブによる高級感の演出や新規ブランドが妥当か市場に聞いてみるという行動は賢いと私は思う。とくに2010年代後半のデザイントレンド──インスタ映えを強く意識したデザインのツナ缶は初めてなのだから。

 筆者としては、BtoBの企業がツナ缶多様性の表舞台に出てきたことを歓迎したい。


☆各種評価


・グレード ★★★★☆ 3.8
・価格   ★★★★☆ 4.0 #324円/個 (エスパルスドリームプラザかんづめ市場)
・味覚評価 ★★★★☆ 4.2 #まぐろ中とろを現代的に再デザインしたフォロワー
・入手性  ★☆☆☆☆ 0.9 #販路が独特で、ネット通販なし
・原産国  国産

☆スペック
内容量 80g
245kcal/缶 食塩相当量0.9g タンパク質14.5g
原材料 きはだまぐろ、大豆油、野菜スープ、オリーブ油、白醤油、食塩、昆布エキス、椎茸エキス、調味料(アミノ酸等)、くん液、(原材料の一部に小麦を含む)
JAN:なし 製造固有記号YN4C KGS
販売者 伊豆川飼料株式会社 (静岡市清水区横砂南町4番35号) 製品ページ
Tuna canning review No.105
#きはだまぐろ #スライス #気合の入ったツナ缶レビュー #油漬 #駒越食品

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伊藤食品 あいこちゃんの給食・ライトツナ 業務用ツナ缶レビュー

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あいこちゃんの給食シリーズ・ま... あいこちゃんの給食シリーズ・まぐろ油漬フレーク


  伊藤食品 あいこちゃんの給食シリーズ
  まぐろ油漬フレーク(ライトツナ)
  きはだまぐろ油漬けフレーク・準高級品



貴重な国産業務用ツナ缶


 クリスマスの足音も消えた12月最終週、水面下の交渉が実って長井家に届けられた「クリスマスプレゼント」。ツナがぎっしり1705g入ってる。
 桁違いのカロリーや食塩相当量がゆえ長靴に入りきらないし、ツリーに飾れば転倒する、もちろんサンタさんも腰が痛くなる、業務用のツナ缶だ。クリスマスの飾りつけにぴったりの金色は鮪ライトツナを想起させるが、中身は美味しいツナ油漬(No.103)のスケールアップという成りだ。原材料の並びも全く同じ。
 見た目通りBtoB用の製品で、同じ流通的特性を持つシーチキン1705gと違い問屋卸が存在していない(直接契約?)ようで、入手には困難をきわめる……というか一般人が普通の形で手に入るのかこれ?
 2016.3製造。これを、昨年12/31に開催されたイモ・コメの論評本をつくるサークル大谷号の合同打ち上げに持って行った。おととしの冬・シーチキン1705gの単独レビューで提唱した「業務用のツナ缶も24人で割れば71グラムだから、人類が美味しく食べられる」。その仮説を証明するために。
 会場には大谷号の号令によって集まった方々……農家さんから声優さんまで、13人が集まった。つまり一人131g。スーパーにある一回り大きいツナ缶と同等くらいの分量だ、これなら美味しく食べられるかもしれない。
 

 缶を開けたところ


  
 きはだまぐろの色だ。液汁ひたひたに見えるが、これは底に固まって沈んでいる身と絡ませる用のものだ。混ぜるとよくあるツナ缶の湿り気と液汁の割合になる。
 塩気や脂っこさは前出の美味しいツナにそっくりで、身の大きさと食感が業務用特有の大きなフレークになっているという印象だ。シーチキンLフレーク1705gよりはあっさりしている。適度な塩味が打ち上げに持ち込まれた酒を進めてくれる。

  
 完食した。普通に普通の味がする業務用国産ツナ缶。料理に使われても程よい存在感が料理の品質を下支えしてくれるだろう。
 打ち上げの参加者からは「普通においしくて食べやすい」「ごはんとの相性がよさそう」という声をもらった。全員から好評だった。

~~

  
 なお、アグレッシブな食べ方で最後の一滴まで美味しく頂かれたことを末筆に記しておきたい。
 

☆各種評価


・グレード ★★★★☆ 3.9
・価格  【業・務・用】
・味覚評価 ★★★★☆ 3.8 #みんなで食べればこわくない
・入手性  ☆☆☆☆☆ 0.0 #BtoB製品だよ!
・原産国  国産

☆スペック


内容量 1,705g
5,115kcal/缶 食塩相当量19.5g
原材料 まぐろ、大豆油、オニオンペースト、野菜エキス、食塩
JAN:なし 製造固有記号YN2./ITO (商品番号6300004)
製造者 伊藤食品株式会社(静岡県静岡市清水区幸町2-67)
Tuna canning review No.101
#きはだまぐろ #めずらしいツナ缶 #伊藤食品 #油漬

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CGC ライトツナフレーク オイル不使用を食べたレビュー

スレッド
CGC ライトツナフレーク オ...
“オイル不使用のヘルシータイプ。キハダマグロを野菜スープに漬け込みました”


  CGC(シジシージャパン) ライトツナフレーク オイル不使用
  きはだまぐろ水煮フレーク・廉価品



実売3缶198円の激安ツナ缶


 全国の中小スーパーを束ねるCGCのプライベートブランド製品。本品やライトツナ油漬は非常に流通量が多く、日本のCGC加盟スーパーのほとんどで見かけることができる。
 入手性と価格からして、ドラゴンクエストのぶちスライムのような存在だろうか。油漬がスライムなのは言うまでもない。
 激安ツナ缶にありがちなタイ産輸入品だが、昨今のシュリンクフレーション圧力にも負けず内容量を80gに保ち、かつおではなくきはだ使用でもある。どこで実売価格を保っているのか。
 廉価品だが水煮ゆえに添加物を最大限減らしている。ただし野菜エキスに大豆が含まれおり、このことは過去の製品でも見なかった特徴だ。
 全国CGC加盟スーパーに並んでいるため、入手には困らないだろう。2017.8製造。賞味期限はYYYY.MM表記で日付が入っていない。

缶を開けたところ・味


  
 身は非常に細かい。口に含む前から生臭さを感じる。
 口に含んで想像通りの味がした。水煮特有の生臭さを食塩と野菜エキスによる力技でねじ伏せようとして、かえってえぐみが残ってしまった。コスト上味を濃くする以外のアプローチができなかったのが推察できる。あれこれディスったが「食べられないほど味が悪い」ということはなくて、この予算と条件で可能な限り良い品質のものを作って届けようと努力しているのだ。また、仕込みの水の水質が比較的良好で液汁の味が破綻していない。
 身の細かさを生かしてマヨネーズ和えにすれば生臭さも幾分目立たなくなると思う。
 
 思えば昨冬のライトフレーク以来の廉価品。開けてみて「安さの理由」「高さの理由」を頂くことができた。食べてて嫌気がさす味の破綻もないので、肝臓を休ませたいけどかもめ屋はちょっと……という学生諸兄におすすめしたい。
 

☆各種評価


・グレード ★☆☆☆☆ 0.2 
・価格   ★☆☆☆☆ 0.3 #71.2円/缶 しずてつストア
・味覚評価 ★☆☆☆☆ 1.5 #お値段相当
・入手性  ★★★★☆ 4.8 #CGC加入スーパーほぼ全部
・原産国  タイ

☆スペック


内容量 80g
52kcal/缶 食塩相当量0.5g タンパク質12.4g
原材料 きはだまぐろ、野菜エキス、食塩
(原材料の一部に大豆を含みます)
JAN:4901870170045(単品) 製造固有記号T3CEYFBNT 59LJX
輸入者 株式会社シジシージャパン(東京都新宿区大久保2-1-) 製品ページ
Tuna canning review No.104
#きはだまぐろ #スーパーPB #水煮

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伊藤食品 美味しいツナ油漬けフレークを食べたレビュー

スレッド
伊藤食品 美味しいツナ油漬けフ...
“静岡自社工場でフレーク状にほぐしたまぐろを、大豆油と北海道産たまねぎを使用した国産野菜スープで漬け込みました。化学調味料不使用。”


  伊藤食品 美味しいツナ まぐろ油漬けフレーク
  きはだまぐろ油漬フレーク・普及品



Amazonで買える最適なツナ缶


 伊藤食品は生協や宝幸をはじめとしたOEMを数多に引き受ける缶詰会社で、消費者意識にこたえ普及品で健康志向の自社ブランドを送り出している。ツナ缶に健康意識を求める消費者は相も変わらず増え続けており、市場において存在感のある製品も高級路線と健康路線の二極化が進んでいる。
 美味しいツナシリーズの共通点として、国産ツナ缶でありながら百均で見かけることも多い。しかもAmazonでco.jp配送、さらに同サイト内でボッタ値がついていない中で最も筆者がおすすめする製品だ。逆に言えば、数多の自社通販で多くのツナ缶の引き出しを使える筆者も「Amazonで買える範囲内でおすすめできる製品」では美味しいツナシリーズくらいしか進められないというのも事実だ……だってマケプレ扱いのやつは上乗せしてあるんだもん……co.jp限定って書いてあるシーチキンは沖縄市場向けのインドネシア製DR缶で、セブンプレミアムのほうが同じ中身で安いんだもん……
 そして、原材料は「まぐろ」と指定しているが、今のところきはだまぐろが使用されている。今後原材料きはだまぐろが高騰したときメバチ等を使えるよう準備してある。

外観の特徴


  
 やはり普及品の価格帯で食品添加物を最大限減らしたことは強みだ。パッケージにも大きく食塩不使用・7大アレルゲン不使用をうたっている。
 平たい缶に気づいた人はツナ缶意識が高い。これは台湾製の缶で、国産ツナ缶で採用してるのは恐らく伊藤食品とそのOEMの普及品だけだ。開けやすさや開缶音のキレは国産品(東洋製罐など)と遜色ない。
 Amazonに限らず、たまにスーパーで見かける。たぶん伊藤食品の鯖缶置いてあるとこなら取り寄せもできるはず。2015.11製造。2年じっくり寝かせた製品を開ける。

缶を開けたところ・味


  
 液汁ひたひた液汁に対する油の割合が少なく、油漬缶の中ではあっさりしている。身が細かく、フレーカーのほぐし度は細かく設定されているようだ。
 野菜と塩の下味がしっかりついていて、たまねぎの風味としょっぱさが先に来る。
 もちろん魚臭さは感じない。魚臭さの存在を忘れてしまうほどの品質を持っているという幸せ。
 
 ツナマヨの原材料に使うと、身の細かさをアドバンテージに変えられるだろう。ごはんにかけるには若干ボリュームが足りず、三洋食品のプリンス赤缶(No.69)山梨罐詰のまぐろフレーク油漬(No.64)など、激戦区を勝ち抜くまでには至らない。
 しかし、現代においてインフラと同等の価値を持つ「Amazon.co.jp発送」「マケプレじゃないからAmazon価格が市場価格に近い」というほかの中小缶詰会社にないメリットを最大限広げ、自社ブランドを市場に食いつかせた点は画期的だろう。

☆各種評価


・グレード ★★★☆☆ 3.1 
・価格   ★★★☆☆ 2.5 #140円/缶 Amazon.co.jp
・味覚評価 ★★★☆☆ 3.4 #名前に偽りなし
・入手性  ★★★★☆ 4.0 #Amazon直送あり
・原産国  国産

☆スペック


内容量 70g
210kcal/缶 食塩相当量0.8g タンパク質10.2g
原材料 まぐろ、大豆油、ローストオニオン、野菜エキス、食塩
JAN:4953009113003 製造固有記号ITO
製造者 伊藤食品株式会社(静岡県静岡市清水区幸町2-67) 製品ページ
Tuna canning review No.103
#きはだまぐろ #伊藤食品 #油漬

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ミヤカン ライトツナフレークを食べたレビュー

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ミヤカン ライトツナフレークを...
"気仙沼工場製造品 利尻こんぶだし使用"
  

ミヤカン ライトツナフレーク(なたね油使用)
  きはだまぐろ油入り水煮フレーク・準高級品


☆コメント
 ミヤカンのオンラインショップにない、隠された【2018.7.19修正】オンラインショップで取り扱いが始まった。
メイドイン気仙沼のツナ缶。気仙沼遠征での折に知って手に入れたもので、聖地巡礼が新しいツナ缶への出会いをはらんでいることを如実にあらわしている。
 パッケージ通りなたね油で仕込んだライトミート製品で、ベージュ地に港の先はすぐに山という気仙沼漁港をイラストにして缶の天面にあしらった。ピリ辛ツナにない特徴として、側面にホヤぼーやがいる。
 気仙沼駅前のホテルパールシティ気仙沼で購入。ツナ缶イワシ缶など気仙沼のお土産を定価で一通りそろえているので、気仙沼来訪時には押さえておきたいショップだ。ほかにも気仙沼港お魚いちば(12缶1,620円)で見かけた。2017.6製造。

☆缶を開けたところ
  
 身が細かくほぐされている。香りはたまねぎが強い。
 油水煮なので味の自己主張は控えめだが、水煮の生臭さを十分に消すだけの下味とキシキシ感が併存している。同じ油水煮のKGSライトツナ(No.53)と比較して、こちらのほうがあっさりしている。
 それでも水煮缶ほど殺風景な味ではなく、油漬と水煮の中間の味という基本要件に、魚の味を生かすあっさり味でまとめ上げた形だ。
 昆布だしの味を感じることはできなかったが、生臭さを軽減するための裏方に徹していると推測できる。
 
 ピリ辛ツナや水色のホワイトツナ油漬ほどお土産として地元に認知されているわけではないが、少なくとも港と駅前で買えるおみやげ物なのは確かだ。唯一の気仙沼製造の油入り水煮というポジションを活用して、既存ツナ缶の代替にも使えるカロリー控えめ肝臓にも優しいツナ缶といえるだろう。

☆各種評価
・グレード ★★★★☆ 4.0 #きはだ使用品としてやはり高価
・価格   ★★★☆☆ 3.7 #193円/個 ホテルパールシティ気仙沼
・味覚評価 ★★★★☆ 4.0 #あっさり
・入手性  ★☆☆☆☆ 0.5 #気仙沼市内の一部ショップ
・原産国  国産

☆スペック
内容量 70g
99kcal/缶 食塩相当量0.5g
原材料 きはだまぐろ、なたね油、昆布だし、野菜エキス、食塩、オニオンエキス、濃縮トマト
JAN 4901688102238 製造所固有記号なし
販売者 SSKセールス株式会社(静岡市清水区築地町11番26号)
製造者 株式会社ミヤカン(宮城県気仙沼市本浜町二丁目102番地1) 製品ページ
Tuna canning review No.102
#きはだまぐろ #めずらしいツナ缶 #油入り水煮

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