週末12日のニューヨーク株式相場は、米追加経済対策の実現が支えとなる一方、長期金利上昇への警戒感が重しとなり、もみ合いで始まりました。 終盤に入ってもダウ平均は上げが続いており、最高値更新が続いています。一方、ナスダックは下げ渋っているものの、IT・ハイテク株は売りを強めておりマイナス圏での推移となっています。
ダウ平均株価は6日続伸し、前日比293ドル05セント(0.9%)高の3万2778ドル64セントで取り引きを終えています。
市場は米国債にらみの展開を見せており、米10年債利回りは一時(1.64%)付近まで急上昇しています。今週は米消費者物価指数(CPI)や米国債入札、そして、ECB理事会などがありましたが、米10年債利回りが(1.5%)付近でサポートされたことで、さらに上の水準を試している流れになっています。
来週は、連邦公開市場委員会(FOMC)が予定され、金利や経済見通しも公表されますが、直近の利回り急上昇を静観している連邦準備理事会(FRB)がどう出てくるか注目されます。
12日の東京株式市場で日経平均株価は4日続伸、前日比506円19銭(1・73%)高の2万9717円83銭で取り引きを終えています。
3万0168円27銭で取引を終えた2月25日 以来、約2週間ぶりの高値でした。前日の米株高が投資家心理を押し上げました。
また、米長期金利上昇への過度な警戒感が後退したことで、半導体や電子部品関連を中心に買いが優勢になっています。
株価指数先物・オプション3月物の特別清算指数(SQ)算出を無事に通過した安心感などから、午後には先物主導で買いが強まりました。
11日のニューヨーク証券取引所市場は幅広い銘柄に買い注文が出て、ダウ平均株価の終値は、前の日に比べて188ドル57セント(0.58%)高の3万2485ドル59セントで、2日連続で最高値を更新しています。
<バイデン>政権で初めてとなる総額1・9兆ドル(200兆円)規模の経済対策の成立を受けて、景気回復への期待が一段と高まり、長期金利の上昇が一服したことでIT関連銘柄も幅広く買い戻され、株価全体を押し上げました。
IT関連銘柄の多いナスダックの株価指数の値上がり率は(2.5%)を超えています。
また、主要な500社の株価で算出される「S&P500」の株価指数も、先月12日以来1か月ぶりに最高値をつけ、3指数とも続伸しています。
11日は、新型コロナウイルスの感染拡大について、世界保健機関(WHO)の<テドロス>事務局長がパンデミックになったとの認識を示してから1年となりますが、 当時のダウ平均株価は2万3500ドルほどで、感染拡大を受けた急落が続いていましたが、株価はその後の大規模な金融緩和に支えられて急回復し、1年間で9000ドル近く、率にして(38%)値上がりしたことになります。
東京証券取引所市場ではこれまで、2万9000円を上回った水準では利益確定売りが出やすく、午前は下落する場面が多々みられました。
11日の東京株式市場で日経平均株価は3日続伸し、前日比175円08銭(0・60%)高の2万9211円64銭で取り引きを終えています。
大規模な1・9兆円(200兆円)の米追加経済対策が12日成立する見込みがたったのを受け、景気敏感株を中心に買いが入りました。上げ幅は一時200円を超えましたが、上値では高値警戒感からの売りもめだちました。
また、米金利の動向を警戒してグロース(成長)株の一角に売りが出たほか、年度末を控えた企業の政策保有株の売りや機関投資家の持ち高調整(リバランス)の売りが見られるようで、日経平均は先月末に急落して以降、徐々に値は戻していますが、上値の重い状況が続いています。
10日の米株式市場でダウ工業株30種平均は4日続伸し、前日比464ドル28セント(1.46%)高の3万2297ドル02セントと2月につけた過去最高値を上回り取引を終えています。
米下院は10日、1・9兆ドル(200兆円)規模の追加経済対策を可決しました。
12日に<バイデン>大統領が法案に署名し、成立します。家計への現金給付などが景気回復を加速させるとの見方から、景気敏感株を中心に買われ他模様です。
10日午前の東京株式市場で日経平均株価は小幅続伸し、前日比12円88銭(0.04%)高の2万9040円82銭で前場を終えています。
米長期金利の低下を受けた 前日の米ハイテク株高 を支えに買いが入りました。朝方には上げ幅を200円超に広げる場面もありました。
ただ、金利の先行きに対しては様子見姿勢の市場参加者も多く、東京市場でのハイテク株への買いの勢いはそれほど強まらず、相場は下げに転じる場面も目立っています。全体的には方向感を欠く展開となり。前日比8円62銭(0.030%)高の2万9036円56銭で、10日の取引を終えています。
9日のニューヨーク株式市場のダウ工業株30種平均は続伸し始まり、前日からの上げ幅は一時、300ドルを超えました。
前日比30ドル30セント(0.1%)高の3万1832ドル74セントで取り引きを終えています。米長期金利の上昇が一服し、前日まで軟調だったハイテクなどグロース(成長)株に押し目買い入りました。
米国の追加経済対策が景気回復を後押しするとの期待も買いを促していますが、引けにかけて伸び悩んでいます。
長期金利は朝方に前日比0.07%低い1.52%を付けています。これを受けてグロース株買いが鮮明となり、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は大幅反発し、前日比464.664ポイント(3.7%)高の1万3073.825で終え、上昇率は今年最大となっています。
経済協力開発機構(OECD)は9日、2021年の世界の実質経済成長率が5.6%になるとの予測を発表しています。新型コロナウイルスのワクチン普及や米国の追加経済対策の効果を見込み、昨年末時点から1.4ポイント上方修正、世界経済の順調な回復が進むとの期待も買い材料になりました。
9日の東京株式市場で日経平均株価は、前場には米長期金利の高止まりを警戒し値がさのグロース(成長)株が売られ、下げ幅が一時100円を超える場面がありましたが、4日ぶりに反発しています。
前日比284円69銭(0・99%)高の2万9027円94銭で取引を終えています。
米追加経済対策の成立期待や外国為替市場での円安・ドル高進行による企業業績の改善期待から、投資家心理が
上向いたようです。日本時間同日の米株価指数先物が堅調に推移したことも追い風になりました。2万9000円台に回復したのは (3月3日)の終値「2万9559円10銭」 以来になりました。
米議会上院が6日に可決した追加経済対策 が下院で再審議され、今週中にも成立する見通しです。米経済の回復がさらに加速するとの見方が強まり、輸送用機器や鉄鋼、不動産などのバリュー(割安)とされる景気敏感株に買いが入ったようです。
8日のニューヨーク株式市場でダウ平均株価は続伸しています。 6日(土)に米上院が1.9兆ドル(200兆円)規模の追加経済対策の修正案を可決 しています。市場では織り込み済みの展開でしたが、景気回復への期待を改めて意識させています。
しかし、同時にインフレ期待も高めており、米国債利回りの上昇も続いている状況で、先週末に比べ306ドル14セント(0.97%)高の3万1802ドル44セントで取り引きを終えています。
コロナ禍の影響で落ち込んでいた分、景気回復の恩恵を受けやすい循環株中心に買いが優勢となっている一方、IT・ハイテク株はきょうも利益確定売りが優勢。米10年債利回りは1.60%台まで上昇してきていますが、IT・ハイテク株の配当利回りとの差が意識されているようです。
追加経済対策については、1400ドルの直接給付、失業給付上乗せは週400ドルから300ドルに縮小の一方、給付期間を9月6日までの延長で合意しています。
ただ、下院の法案に盛り込まれていた最低賃金の15ドルへの引き上げは上院では見送られ、修正案が下院に再送付されています。法案成立はほぼ確実な情勢で、米民主党は失業給付上乗せ措置が期限を迎える3月15日までに法案を成立させたい考えです。下院は上院の修正案の採決を9日に行う見通し。春以降の米個人消費への期待感を高める要因ではあり得るようです。
8日の東京株式市場は、先週末のニューヨーク証券取引所の ダウ平均株価の続伸 を受け、買い先行で始まりましたが、米長期金利が高水準で推移しており、金融政策の先行きを確認したいとの見方から、前場取引後から、売り優勢となりました。
日経平均株価は3営業日続落し、前週末比121円07銭(0.42%)安の2万8743円25銭で取引を終えています。 (2月4日)の「2万8341円95銭」 以来、1カ月ぶりの安値となっています。
米雇用指標の改善や6日 米追加経済対策が米議会上院で可決 したことを受け、週明けの日経平均は高く始まりました。一時は400円近く上げる場面もあるなど、朝の取引開始前に米ダウ工業株30種平均の先物が大きく伸びたことも買い安心感を誘いました。外国為替市場で円相場が1ドル=108円台半ばまで下落したことで、輸出企業の採算向上をにらんだ買いも誘っています。
ただ、買い一巡後は米長期金利の先行き懸念から売りが強まりました。さらに米株価指数先物が下げに転じると、連動するように日経平均も騰勢を弱めました。上海総合指数や香港ハンセン指数も下落し、リスク回避姿勢がじわり優勢になって午後の取引開始後すぐに日経平均は下落に転じています。市場では欧州中央銀行(ECB)や米連邦準備理事会(FRB)、日銀が金融政策を議論する会合が迫っており、投資家の慎重姿勢が強まっているようです。
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