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神戸:ファルコンの散歩メモ

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今年の読書(113)『この世の偽善』曽野綾子・金美齢(PHP研究所)

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今年の読書(113)『この世の...
本巣は、副題に「人生の基本を忘れた日本人」と」ある、曽野綾子さんと金美齢さんの対談集です。
お二人とも、歯に衣を着せぬ論客でしられていますので、面白くないわけがありません。

第一章から第七章迄、現代社会に対するお二人の鋭い風刺が並んでいますが、どれも「もっともだな」という内容で、戦後忘れ去られた日本人としての<矜持>という言葉を、思い出させてくれました。

対談集ですので、内容の紹介は難しいのですが、日本を「わが国」と考えていない人たちが、自分の権利ばかりを主張する社会現象や、世の大勢を覆うのは綺麗事だらけで、綺麗事だけを認めようという社会にたいして警告を与えています。

周りに追従するだけで自分自身の価値観を持たず、事なかれ主義の社会、いまからでも見直すべきです。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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今年の読書(112)『「イスラム」を見れば、3年後の世界がわかる』佐々木良昭

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今年の読書(112)『「イスラ...
青春出版社から、2012年5月に「青春新書」として発行されています。
シリアの化学兵器使用を巡ってきな臭い情勢が中東近辺で起きていますが、そのイスラム圏の国々の現状を知る上で面白く読めました。

イラクによる核開発疑惑も絡み、アメリカをはじめ、欧州・イギリスの政治的介入の裏側がよく理解出来る内容です。

原油産出地域でもあり、イスラム教という宗教が絡み、この先もどのような状況になっていくのか予断を許さず、アメリカなどは国境線を超えた新しい枠組みの国家の青写真を想定しています。

「ガソリンが高くなったなぁ~」の裏側では、政治の駆け引きや民族や宗教の問題が絡んできているのを、忘れてはならないと改めて認識させられました。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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今年の読書(111)『もしもノンフィクション作家がお化けにであったら』工藤美代

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今年の読書(111)『もしもノ...
タイトルが長いので、発行所が書けませんでしたが、(メディアファクトリー)から出ています。

著者自身が経験した<不思議な体験>が、綴られています。
ノンフイクション作家として有名ですが、「嘘を書かないこと」・「盗作をしないこと」を信条とされていますので、安心しながら読み進めました。

心霊現象的な話しが中心にまとめられていますが、著者自身は「鈍感」な性格だという自己分析のもと、取りつかれたり悩むことなく淡々と文章を進められています。

蒸し暑い夏の読書として、一風の涼を求めたのですが、まったく違う意味で楽しめました。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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今年の読書(110)『ドS刑事』七尾与史(幻冬舎文庫)

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今年の読書(110)『ドS刑事...
副題に「風が吹けば桶屋が儲かる殺人事件」とあるように、ひとつの事件がまた別の事件につながり、最後は・・・という筋立てで、登場人物の面白さと合いまり、楽しめるユーモアミステリーです。

主人公は静岡県警本部の美人刑事<黒井マヤ>で、死体が見たいから刑事になったという性格の持ち主です。
浜松市で起こった連続放火殺人事件の捜査の応援で地元警察署に配属され、<代官山脩介>と組み捜査に当たります。

被害者は元ヤクザ、結婚詐欺師、OL、歯医者等、一見何のつながりもない人物達が次々に殺されていきますが、最後にある事件が発端となっていることが分かります。

読みやすい小気味良い文体で書かれており、主人公<マヤ>と<代官山>のコンビの取り合わせも面白く、なかなか途中でやめられない一冊でした。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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今年の読書(109)『いさご波』安住洋子(新潮文庫)

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今年の読書(109)『いさご波...
タイトルに「・・・波」と付く短篇が5編、収められています。

どの短篇も、武家社会の時代の武士としての生き方の悲しみが満ち溢れて、しっとりとした文体で坦々と綴られていますが、悲壮感はあまり感じませんでした。

お家断絶で、赤穂藩士から市井の浪人として仇打ちに加わらなかった父を持つ藤野幸右衛門。
後継者を巡ってお家が分裂した九鬼家や、藩の体面で、偽りの理由で江戸まで出向く下級藩士たちの悩みと生きざまが、それぞれの主人公を通して見事に描かれています。

「・・・波」とタイトルが使われていますが、水軍の覇者としての九鬼家は山奥の三田に配置換えされ、赤穂藩を含め「海」の印象が付いて回り、カエデ・ツツジ・サクラなどの四季の変化が描かれ、自然の中の人間の迷いや悩みなどは小さな出来事だと、対比的に知らしめてくれています。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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今年の読書(108)『ネネコさんの動物写真館』角野栄子(新潮文庫)

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今年の読書(108)『ネネコさ...
主人公<ネネコ>さんのご両親も写真家で、父<タタオ>は美しい女性を撮り、母<ミツメ>は山などを歩き回って野生動物の写真を撮る写真家でした。

夫を亡くした<ミツメ>さんは、<ネネコ>さんを育てなければいけませんので出歩いて野生動物の写真撮影を諦め、家の一部を改造してペットと写真が撮れる写真館を開業しました。
下町の商店街のなかで<ネネコ>さんも、母の遺志を継いで動物たちとの関わりの中で、写真を撮り続けています。

猫やライオン、キリン、犬・ツバメ等の動物を中心に、全14話がほのぼのとした飼い主との交流で描かれています。

著者は、<宮崎駿>監督によって映画化された『魔女の宅急便』(1985年)の原作者で、第23回野間児童文芸賞を受賞されており、随所に動物たちに対する優しい目線が感じ取れる短篇集でした。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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今年の読書(107)『太陽のパスタ、豆のスープ』宮下奈都(集英社文庫)

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今年の読書(107)『太陽のパ...
グルメの本かなと勘違いしそうなタイトルですが、内容は一人の女性の自立してゆく姿を描いた、応援歌でした。

主人公の<明日羽(あすわ)>は、ベビー用品の会社に勤めるOLですが、突然婚約相手の男から、婚約解消を付き付けられます。
会社での仕事も腰掛け的に考えており、結婚という逃げ道に進んだ<あすわ>ですが、心機一転家を飛び出しアパートで一人住まいの生活を始めます。

叔母の<六花(ロッカ)>から、自分のやりたいことを”ドリフターズ(やりたいこと)・リスト”としてまとめるように指示され、書き出してみる<あすわ>です。

自分にとって何が大事なことなのか、すべきことは何なのかを、会社の友人<郁ちゃん>や<ロッカ>さんの見守りの中、、自分の心に向き合い、見つめ直してゆく<あすわ>自身の心の変化が、見事に描かれていました。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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今年の読書(106)『てふてふ荘へようこそ』乾ルカ(角川文庫)

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今年の読書(106)『てふてふ...
木造の鄙びたアパートを舞台にした小説は、色々な人間関係が描かれやすいのか、 『れんげ荘』(群ようこ) や 『妖怪アパートの優雅な日常』(香月日輪) などが思い浮かびます。

とある高台に建つ木造アパート「てふてふ荘」は、2DKの間取りで敷金・礼金なし、家賃は13000円です。
破格の条件の裏側には、6室のそれぞれにいわれのある<幽霊>達が住んでいることです。

6室に住む住居人のそれぞれの生活が描かれ、幽霊たちとの会話により、人生に対して前向きになっていく6人の住居人達の姿が描かれ、自縛霊としての幽霊たちは、同居人と心を通い合わせて体が触れることにより成仏してゆきます。

最後にはこの「てふてふ荘」の名付けられた意味が解き明かされていきますが、これは種明かしになりますので書けません。
哀愁を感じるとともにユーモアもあり、ほのぼのとした心情にさせてくれる、一冊でした。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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今年の読書(105)『鉄バカ日記』安彦薫(メディアワークス文庫)

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今年の読書(105)『鉄バカ日...
大宮市に住む、24歳の美容師見習の<野沢鉄郎>は、顔も見たことのない父親の遺産としてマンションを相続します。
ある日マンションに向かうと部屋の灯りがついており、不審に思いドアを開けますと、見知らぬ男が引越しの作業中でした。

相手は<高岡照彦>と名乗り、年齢は37歳。やはりマンションの相続を受けたと主張するので、父の生まれ故郷の北海道新十津川駅に住む父の親友のもとに真相を確かめるべく出かけます。
大雪の悪天候のために無事に大宮まで戻れるかと心配する中、「鉄道オタク」の<照彦>との珍道中が始まります。

お互いが母親の違う異母兄弟だと分かり、途中<滝川>とあだ名を付けたきれいな女性と偶然再会、彼女の秘めた人生に兄弟が絡みながら、物語は進んでいきます。

「人生は鉄道と同じ、特急もあれば普通でも進んでいける。途中下車や迂回路もあっていいではないか」という、<照彦>の言葉が印象に残る一冊でした。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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今年の読書(104)『究極のドグマ』機本伸司(ハルキ文庫)

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今年の読書(104)『究極のド...
精子バンク<ゼウレト>で産まれた天才女子高生<穂積沙羅華>と、彼女を顧問とする調査会社「ネオ・ピグマリオン」に勤める<綿貫基一>の二人がおりなす、近未来的な小説です。

調査会社には、<沙羅華>が設計した量子コンピューターが備え付けられており、クライアントの依頼に合わせて使用されます。

今回の依頼は「イコ」という猫が一匹ですが、報酬は一千万。その裏側には、遺伝子操作により生み出された「イヌ」と「ネコ」とのDNAを合わせもった「イコ」という猫が研究所より逃げ出し、自然界でどうなるのか、また分析されると隠れて遺伝子捜査を行った<ゼウレト>の組織自体の存続にもかかわってきます。

<沙羅華>自身が自分の出生の負い目を背負いながら、「生命とはなにか」・「自分とはなにか」という葛藤を続ける、一人の人間としての姿が印象に残る一冊でした。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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