木造の鄙びたアパートを舞台にした小説は、色々な人間関係が描かれやすいのか、 『れんげ荘』(群ようこ) や 『妖怪アパートの優雅な日常』(香月日輪) などが思い浮かびます。
とある高台に建つ木造アパート「てふてふ荘」は、2DKの間取りで敷金・礼金なし、家賃は13000円です。
破格の条件の裏側には、6室のそれぞれにいわれのある<幽霊>達が住んでいることです。
6室に住む住居人のそれぞれの生活が描かれ、幽霊たちとの会話により、人生に対して前向きになっていく6人の住居人達の姿が描かれ、自縛霊としての幽霊たちは、同居人と心を通い合わせて体が触れることにより成仏してゆきます。
最後にはこの「てふてふ荘」の名付けられた意味が解き明かされていきますが、これは種明かしになりますので書けません。
哀愁を感じるとともにユーモアもあり、ほのぼのとした心情にさせてくれる、一冊でした。
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投稿日 2013-08-28 15:57
ワオ!と言っているユーザー
投稿日 2013-08-29 16:30
ワオ!と言っているユーザー