日米通算245セーブを挙げた<藤川球児>(42)が日本プロ野球名球会入りに期待がかかっています。投手の入会規定「200勝または250セーブ」には達していませんが、規定相当の記録であるとして、9日の総会で特例入会制度での入会が認められる見通しとなっています。<藤川球児>は通算245セーブに加え、61勝164ホールドを挙げています。不足分の5セーブを補ってあまりある成績を残しています。
記録が規定に満たなくても、名球会入りの道は開かれています。現在、名球会の会員は63人が名を連ねていますが、野手48人に対し、投手は15人に限られています。2016年に通算200勝に達した広島<黒田博樹>〈203勝(日124/米79)〉が最後で、この10年でも1人だけです。同じこの10年で日米通算2000安打に達し、15人も入会した野手との差は歴然です。
背景には投手の分業制が進んだことが挙げられます。従来の200勝のハードルは名球会創設時と比べ、かなり高くなりました。また、エンゼルス<大谷翔平>のように投打二刀流で活躍する選手も生まれており、新たな規定の必要性が指摘されていました。そこで、2019年の総会で特例入会制度が定められまし。「名球会の入会規定に相当する記録保持者」を対象に、理事会で候補者を協議。総会で会員の4分の3以上の賛成を得て適用され、<藤川球児>の記録は規定相当として認められる公算が大きい記録です。
◆<藤川球児>は、1980年(明55)7月21日、高知県生まれ。高知商2年夏に甲子園出場。1998年ドラフト1位で阪神入団。2005年、<ジェフ・ウィリアムス>、<久保田智之>との救援トリオ「JFK」の中核を担いリーグ優勝に貢献。2006年途中から抑えを務め、2007年の46セーブはセ・リーグ最多タイ。2012年オフにFAでカブス移籍。2015年にレンジャーズへ移籍し、5月に自由契約となった後は独立リーグ四国IL・高知に加入。2016年阪神復帰。NPB通算243セーブは歴代4位。2006、2009年WBC、2008年北京五輪日本代表選手として出場しています。
1日、阪神は<藤浪晋太郎>投手(28)が米大リーグに移籍するためのポスティングシステム申請が、米大リーグ機構に受理されたと発表しています。
全30球団に契約可能選手として通知され、譲渡金を支払う意思を持つ全ての球団と45日間交渉できます。
<藤浪晋太郎>は、大阪桐蔭高からドラフト1位で2013年に入団し、新人から3年連続で2桁勝利をマークしています。
今季は2年連続で開幕投手を任され、16試合登板で3勝5敗、防御率3・38でした。8月以降は先発7試合のうち6試合でクオリティースタート(6回以上、自責点3以内)を達成しています。
14日、プロ野球の守備のベストナインを選ぶ「第51回三井ゴールデングラブ賞」が発表され、阪神の<近本光司>(28)外野手(兵庫県立社高-関学大-大阪ガス出身)が2年連続2度目の受賞に輝いています。
今季の<近本光司>は不動のセンターとして、8月中旬に新型コロナウイルス感染による離脱がありましたが、132試合に出場。盗塁王(30個)に輝いた俊足を生かして、前方に落ちようかという飛球でもダイビングキャッチし、フェンス際の打球も決して恐れず、左中間、右中間に飛んだ打球も平然とつかむという広範囲の守備力で、投手陣を助けました。
阪神の外野手が2年連続受賞するのは、2014年<大和(前田 大和)>(現DeNA)、2015年<福留孝介>以来になります。また、阪神での同一選手が連続受賞となるのは2003~2006年の<赤星憲広>以来です。
28日、阪神は<ラウル・アルカンタラ>投手、<ジョー・ガンケル>投手、<アーロン・ウィルカーソン>投手、<ジェフリー・マルテ>内野手、<アデルリン・ロドリゲス>内野手、<メル・ロハス・ジュニア>外野手と来季の契約を結ばないことを発表しています。助っ人7人のうち6人が退団し、<カイル・ケラー>投手(29)は残留が濃厚のようです。
リリーフの一角だった<ラウル・アルカンタラ>(29)投手は39試合に登板し、1勝3敗、3セーブ、17ホールド、防御率4・70で、シーズン終盤は2軍生活が続いていました。
<ジョー・ガンケル>投手(30)は昨季から先発で結果を残しましたが、今季は16登板で5勝5敗、防御率2・73。
3月に新加入した<アーロン・ウィルカーソン>(33)投手は、4月中旬から先発ローテーション入り。5月は3勝1敗で月間MVPに輝いていました。14登板で5勝5敗、防御率4・08でした。
<ジェフリー・マルテ>(31)内野手は2019年に入団。昨季、128試合で22本塁打を記録、本塁打時のパフォーマンス「ラパンパラ」がファンの間でも人気を集めましたが、今季はけがに苦しみました。シーズン終盤やCSではスタメン出場したものの、33試合の出場にとどまり、打率2割5分6厘、1本塁打、11打点でした。
7月に入団した<アデルリン・ロドリゲス>(30)内野手は、デビュー戦で初安打初打点を記録。しかし、そこから打撃不振で24試合に出場し、打率1割5分4厘、2本塁打、9打点でした。
<メル・ロハス・ジュニア>(32)は韓国リーグでの実績が買われ、昨年阪神に入団。昨季は8本塁打、今季も打率2割2分4厘、9本塁打、27打点と結果を残せていません。それでも8月は打率3割、4発、13打点とチームの勝利に貢献していました。
22日、阪神が同日時点での次年度の監督・コーチ陣を以下の通り、発表しています。
1軍は新監督に<岡田彰布>氏、ヘッドコーチに今季は2軍監督を務めていた<平田勝男>氏が就任。2軍監督は<和田豊>氏が務めます。
◆1軍
【監督】岡田彰布(64) 背番号80 新入団
【ヘッドコーチ】平田勝男(63) 背番号78 ファーム監督から配置転換
【投手コーチ】安藤優也(44) 背番号未定 ファーム投手コーチから配置転換 久保田智之(42) 背番号90 ファーム投手コーチから配置転換
【バッテリーコーチ】嶋田宗彦(60) 背番号83 球団運営スコアラーより異動
【打撃コーチ】水口栄二(53) 背番号73 新入団
【内野守備走塁コーチ】馬場敏史(57) 背番号81 新入団 藤本敦士(45) 背番号74 留任
【外野守備走塁コーチ】筒井壮(47) 背番号96 留任
◆ファーム
【監督】和田豊(60) 背番号86 球団本部付テクニカル・アドバイザーより異動
【投手コーチ】福原忍(45) 背番号85 1軍投手コーチから配置転換 江草仁貴(42) 背番号72 留任
【バッテリーコーチ】野村克則(49) 背番号87 留任
【バッテリーコーチ補佐】日高剛(45) 背番号84 ファーム打撃兼分析担当コーチから配置転換
【打撃コーチ】北川博敏(50) 背番号未定 1軍打撃コーチから配置転換
【内野守備走塁コーチ】田中秀太(45) 背番号70 留任
【外野守備走塁コーチ】工藤隆人(41) 背番号76 留任
20日17:00、グランドプリンスホテル新高輪(東京都)にて「プロ野球ドラフト会議」が行われ、阪神は支配下で6人を獲得しています。外れ1位で中大<森下翔太>外野手(4年・東海大相模)の交渉権を獲得すると、阪神は「育成」を球団指針に掲げた通り、2位からは4人続けて高校生を指名。育成路線を色濃く映し出すドラフト指名となりました。
9球団が1位指名を公表するなど、超異例となった今年のドラフト会議です。阪神は事前公表は行わず、<岡田彰布>新監督は1位で高松商<浅野翔吾>外野手(3年)を指名しています。巨人との競合の末、クジ引きで外しましたが、1位で即戦力選手を獲得して以降は、将来性豊かな選手を求めただけでなく、獲得した3人の野手は全て右打ちの大砲候補としています。
近年は将来性豊かな高校生を積極的に指名し、今季は<湯浅京己>、<浜地真澄>、<西純矢>らが1軍で活躍しました。野手でも<高寺望夢>、<前川右京>、<中川 勇斗>はファームで結果を残しています。来季だけでなく、中長期視点で礎を築いていく姿勢です。
【阪神が支配下で指名した選手】
1位 森下翔太外野手(中大) 2位 門別啓人投手(東海大札幌) 3位 井坪陽生外野手(関東第一)
4位 茨木秀俊投手(帝京長岡) 5位 戸井零士内野手(天理) 6位 富田蓮投手(三菱自動車岡崎)
※育成1位 野口 恭佑外野手(九州産業大)
18日、阪神<江越大賀>外野手、<斎藤友貴哉>投手と日本ハム、渡辺諒>内野手、<髙濱祐仁>内野手の2対2の交換トレードが成立し、「球団ニュース」として発表されています。投打に高い潜在能力を誇る選手を欲していた日本ハムと、右の野手を探していた阪神の思惑が一致。<岡田彰布>新監督の体制では初の補強となっています。
<岡田彰布>監督は前日に出演したテレビ番組(ABCテレビのニュース番組「news おかえり」とスカイAの「緊急特番! 阪神タイガース・岡田新監督 生出演SP」)内で補強ポイントについて「外野の右」と説明するなど、「強打の右打者」が補強ポイントでした。
右打ちの二塁手、遊撃手が台頭せず、今季二遊間を組むことが多かった<糸原健斗>、<中野拓夢>はともに左。代打でも強打の右打者が手薄で、そこにはまる2選手を獲得したことになります。
2013年のドラフト1位で東海大甲府から入団した<渡辺諒>は2019年に二塁のレギュラーとして自己最多の132試合に出場。打率2割6分2厘、11本塁打、58打点をマークしていますが、近年は故障などもあり、今季は21試合の出場にとどまっていました。
<髙濱祐仁>は阪神、ロッテでプレーした<髙濱卓也>の弟で右の長距離砲として期待され、横浜高校から2014年度ドラフト7位で日本ハムに入団。昨年は主に一塁で107試合に出場しましたが、今季は7試合でわずか1安打と成績を残せていません。
1985年の阪神タイガースは、2回目の<吉田義男>監督体制の1年目(通算4年目)のシーズンであり、10月16日に対ヤクルト戦(神宮球場)を引き分けて1964年以来、21年ぶり7度目のリーグ優勝を決め、1リーグ時代から約38年ぶり、2リーグ制になってから初の日本一を達成しています
4月17日の巨人戦で、阪神の当時のクリーンアップ(ランディ・バース、掛布雅之、岡田彰布)が7回裏の攻撃時に、巨人の<槙原寛己>投手が6球を投じる間に3者連続でバックスクリーンおよびその左へ本塁打の3連発に象徴されるように協力打線で躍進。
日航機墜落事故(8月12日)での<中埜肇球団社長>の死去という悲劇で、翌日からの巨人・広島・大洋(現:DeNA)との6連敗を乗り越えての日本一に輝いています。
14日、観客数2万9343人の神宮球場にてCSファイナルステージ「ヤクルトー阪神」第3戦が行われ、阪神は「1イニング2連続失策の自滅で」
「3-6」の逆転負けで、CSファイナルステージを敗退となりました。
レギュラーシーズン86失策の<阪神>ですが、大事な試合の7回裏に2連続で失策が続き「3-0」から一気に「3-5」と逆転されてしまいました。
先発<青柳晃洋>は6回まで無失点に抑える好投も、3点リードの7回2死満塁、一塁<マルテ>の悪送球で2失点で「3-2」。1点差に迫られたところで2番手<浜地真澄>と交代したのですが、<浜地真澄>が2死満塁で4番<村上>のぼてぼての投ゴロを一塁手の<マルテ>へグラブトスをしたのが大きく反れて適時内野安打&失策で逆転の走者一掃を喫し「3-5」と逆転されてしまいました。第1Sから合わせて6失策をしているようでは、勝ち残るのは無理でした。
打線は4回に<陽川尚将>の中犠飛で先制に成功。5回2死二、三塁では<大山悠輔>が中前2点適時打を放ち、CS初打点を挙げ、試合は「3-0」と阪神が優勢でしたが、《失策》というチームの課題が露呈。屈辱の逆転負けが今季限りで退任する<矢野燿大監督>の最後の試合となってしまいました。
13日18:01.観客数2万6071人の降りしきる雨の中で試合中断もありましたが神宮球場にてCSファイナルステージ「ヤクルトー阪神」第2戦が行われました。
阪神は、6番<佐藤輝明>を先発から外すオーダーで臨み「3-5」の逆転負けで2敗目を喫し、ヤクルトがアドバンテージの1勝を含めて3勝0敗とし、2年連続の日本シリーズ進出に王手を掛けています。<佐藤輝明>はたとえ3打席三振でも、1打席でも長打が出れば、それだけで流れを変えられる選手です。途中から代打で出てきて、そのまま守備に就きました。それなら、何故最初から出さなかったのでしょうか?
初回、1番<中野拓夢>が右三塁打で出塁、3番<近本光司>の右前安打で先制点を挙げ、幸先良い幕開けでした。
試合を決めたのは三冠王の<村上宗隆>でした。1点ビハインドの3回2死一塁。フルカウントから先発<藤浪晋太郎>の外角低めの直球を、左翼席に「1-2」と逆転弾を放っています。<藤浪晋太郎>は、3回61球2安打4奪三振2失点(自責点2)で降板でした。
阪神はその後、4回には<長岡>が2番手<西純矢>から右翼席へソロ本塁打。5回には<オスナ>が2試合連発となる2点本塁打を左翼席へ運ばれ「1-5」とされています。前日の第1戦も7安打7得点と打線が機能して快勝でたが、この日も3発の本塁打で虎投手陣を打ち下しました。
2番手<西純矢>は、2階48球5安打4奪三振1四球3失点(自責点3)で降板でした。それにしても、なぜ2番手が、横浜スタジアムで連投して、中2日での<西純矢>だったのか?
ヤクルト先発の<サイスニード>も5回2/3を97球7安打3奪三振1四球の1失点(自責点(1)の投球内容で、初回に<近本光司>の右前適時打で先制されましたが、攻撃陣から援護を受けて2回以降はスコアボードに「0」を並べ続け、落ち着いた投球で阪神打線を抑えています。
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