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神戸:ファルコンの散歩メモ

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今年の読書(20)『大暴落 ガラ』幸田真音(中公文庫)

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今年の読書(20)『大暴落 ガ...
本書は、前作 『スケープゴート』 の続編にあたります。前作では、経済の立て直しにと民間人から金融大臣に就任した主人公<美沙希皓子>が、日本初の女性総理として就任するところで終わり、その後の手腕がたのしみでしたが、就任後の活躍が描かれたのが、本書『大暴落 ガラ 内閣総理大臣 三崎皓子』(2020年3月25日・中公文庫刊)です。「ガラ」とは、株価格の大暴落を指す業界用語として用いられています。

総理大臣就任と同時に、娘の「麻由」の所在が不明、同じ明正党の古手議員から組閣に対して横槍が入り任命が遅れる状況の中、関東地方をめがけて台風が2個接近、荒川が氾濫して東京都が水没する状況が迫り、<三崎>は、「災害緊急事態宣言」を発令しますが。好天気の東京ということもあり、危機感が伝わりません。

そんなおり、海外では円売りが進み日本銀行の信用失墜いう情勢の中で、20年利付国債の入札日を迎えようとしていました。

未曾有の水害対策、金融危機を総理の<三崎>の手腕が見どころとなる内容で、元債権ディーラーの経歴が生かされた構成に全507ページ、面白く読み切りました。国の危機管理、現在の新型コロナウイルス対策にも通じるところがありました。
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<アルベール・カミュ>『ペスト』100万部突破@新潮文庫

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<アルベール・カミュ>『ペスト...
新潮社は8日、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、人気に火が付いたノーベル文学賞(1957年)受賞作家<アルベール・カミュ>(1913年11月7日~1960年1月4日)の長編小説『ペスト』(新潮文庫)の発行部数が、100万部を突破したと発表しています。

新潮社によりますと『ペスト』は、1947年にフランスで発表。ペスト感染の拡大防止のため封鎖されたアルジェリアの港町で闘う医師らを描いています。

新潮文庫版は1969年(昭和44年)刊行。最近は毎年5千部ほど増刷していましたが、今年は国内に感染が広がった2月以降に計7回、15万4千部を増刷し、累計約104万部となっています。
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「2020年本屋大賞」@<凪良ゆう>『流浪の月』

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「2020年本屋大賞」@<凪良...
全国の書店員が「今いちばん売りたい本」を決める「2020年本屋大賞」(本屋大賞実行委員会主催)の大賞作品が7日発表され、<凪良ゆう>氏の『流浪の月』(東京創元社)が選ばれています。

『流浪の月』は、引き離された男女のその後の時間を描いた物語。家に帰れない主人公9歳のの少女「さらさ」は、公園で出会った19歳の青年「ふみ」に助けを求めます。青年は彼女を受け入れるも世間からは誘拐事件として捉えられてしまい、社会から一方的に被害者と加害者としてそれぞれ糾弾、同情されてしまいます。そして15年後に再開し、周囲の人を巻き込みながら新しい人間関係への旅立ちが描かれています。

著者の<凪良ゆう>氏は、2006年に『恋するエゴイスト』でデビュー。主にボーイズラブ系で活動しており、代表作に『神様のビオトープ』「2017年・講談社)や『すみれ荘ファミリア』「2018年7月14日・KADOKAWA)などがあります。

過去の受賞・ノミネート作は、映画化やドラマ化されるなど話題になったものも多く、<百田尚樹>氏の『海賊とよばれた男』、<三浦しをん>氏の『舟を編む』、<湊かなえ>氏の『告白』などが映画化され、『ビブリア古書堂の事件手帖』 が月9ドラマ(フジテレビ系)として放送されています。
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今年の読書(19)『ワールドシネマ入門』金子遊(コトニ社)

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今年の読書(19)『ワールドシ...
2017年に『映像の境域 アートフィルム/ワールドシネマ』(森話社)でサントリー学芸賞受賞した映像作家・批評家の<金子遊>(46)による書籍『ワールドシネマ入門 世界の映画監督14人が語る創作の秘密とテーマの探求』ですが、イラストレーター・映像作家の<住本尚子>さんがイラストを手がけています。

同書には、ポルトガルの<ペドロ・コスタ>(61),兵庫県 神戸市出身<黒沢清>(64)、アルジェリアの<トニー・ガトリフ>(71)、アメリカ在住の観察映画ドキュメンタリー作家<想田和弘>(49)、ハンガリーの<タル・ベーラ>(64)、グルジアの<オタール・イオセリアーニ>(86)、イランの<モフセン・マフマルバフ>(62)、フィリピンの<ブリランテ・メンドーサ>(59)、イランの<アミール・ナデリ>(74)、キルギスの<アクタン・アリム・クバト>(62)、フィリピン ・バギオ出身の<キドラット・タヒミック>(77)、アメリカの<ベン・ラッセル>(44)、カンボジアの<リティ・パン>(56)、フィリピンの<ラヴ・ディアス>(61)ら世界各国の映像作家14人と<金子遊>の対話が収録されています。

モチベーションの源やテーマなど、さまざまな言葉、風土、食物、ファッション、生活習慣、信仰、音楽を通して、彼らのクリエイティブの根幹に迫っていきます。
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今年の読書(18)『私はC-3PO』A・ダニエルズ(世界文化社)

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今年の読書(18)『私はC-3...
数々の金字塔を打ち立てた、伝説ともいうべき映画『スター・ウォーズ』シリーズが、2019年12月20日(~2020年3月5日)に日米同時に公開された第9作 『スターウォーズ スカイウォーカーの夜明け』 にて、ついに完結しています。

その『スター・ウォーズ』シリーズの1977年の第1作目『スター・ウォーズ』(エピソード4/新たなる希望)から9作品すべてに出演した唯一の出演者が、著者<アンソニー・ダニエルズ>(74)の「C-3PO」役です。

本書『私はC-3PO』は、40数年前に<ジョージ・ルーカス>(75)に初めてあった時のエピソードから、最新作までの撮影の舞台裏が赤裸々に綴られた貴重な一冊となっています。

『スター・ウォーズ』の出演者が『スター・ウォーズ』関連の書籍を出すのはこれが初めてになります。これまで明かされなかったエピソードが満載されており、映画ファン必携の一冊です。一般書籍としては、 『スター・ウォーズ スーパーグラフィック  インフォグラフィックで旅する はるかかなたの銀河系』 などが出版されています。
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今年の読書(17)『ツィン・ソウル』佐藤青南(宝島社文庫)

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今年の読書(17)『ツィン・ソ...
テレビドラマのシーズン2が<栗山千明>主演で、4月11日(土)からBSテレ8で放送されることが決定しています 「行動心理操作感・楯岡絵麻」 シリーズの最新刊「2020年3月26日刊)です。テレビドラマ化の影響もあるのでしょうか。既刊の文庫本の表紙図案が変更されています。

文庫本シリーズとしては、第1巻の 『サイレント・ヴォイス』 にはじまり、本書『ツィン・ソウル』で8巻目になります。

取り調べ中の被疑者の行動・しぐさで、相手の「嘘」を見抜く通称「エンマ様」こと「楯岡絵麻」を主人公に据え、難解な事件を解決してゆくさまが、心理学用語をちりばめながら展開されていきます。

脇を固める「西野圭介」や「綿貫慎吾」や「筒井」ら刑事たちも個性的で、犯人を追及してゆく刑事物とは違う路線のシリーズとして楽しめます。

タイトルの「ツィン・ソウル」ですが、前世では一緒だった魂が、この物理次元に存在をする際、二つまたは複数に別れた存在のことだと言われていることを意味しますが、収録されている4話の短篇の最後の『きっと運命の人』を象徴しているようです。
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今年の読書(16)『フェイク・レセプト』濱野嘉之(講談社文庫)

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病院内で発生するトラブルに対して危機管理を行う元警視庁公安部の警部「廣瀬知剛」を主人公とする「院内刑事」シリーズとして、 『院内刑事(デカ)』 ・ 『院内刑事ブラック・メディスン』 に次ぐ第3弾が本書『フェイク・レセプト』「2020年2月14日刊)です。

連作短編集として、プロローグに始まりエピローグの間に、8章からなる短篇の構成で、「廣瀬」が勤める川崎殿町病院で起こる様々なトラブルを小気味よく解決していく様が楽しめました。

危機管理の対応に対して、神奈川県警から新しい「院内刑事」として「牛島隆二」と「前澤真美子」の2名の転職者がメンバーに加わり、新しい展開が期待できそうな下地ができています。

女性初の総理候補の出産、引きこもり青年が起こした発火事故、チンピラの医療費未払い事件、中国エステの事件、総理の孫の不登校事件、など社会性のある事件を医療の現場としての現実感あふれる内容で、また著者自身が元公安部出身という経歴を生かし、他の作品と同様に中国・韓国等の社会背景を詳しく分析される場面も登場、楽しめた一冊であり、第4弾が待ち遠しいシリーズです。
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今年の読書(15)『雲奔る』藤沢周平(中公文庫)

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今年の読書(15)『雲奔る』藤...
初出としては、1982年と古い作品ですが、中公文庫版として読みました)『雲奔る』です。

幕末の隠れた米沢藩の下級志士「雲井龍雄」の物語です。「雲井」は著者の<藤沢周平>さんと同じ山形県出身です。江戸末期から明治へと転換してゆく時代も大きな流れに隠れた亡くなった同郷の志士に共感するものがあったのでしょう。

主人公「雲井龍雄」は、米沢藩の極貧の士分に生まれた彼は学問だけはよくできました。望んで江戸詰になり閑職の合間を縫って三計塾の「安井仲平」に師事、塾頭まで上り詰めます。

さらに藩に嘆願して京都詰めになりますが。ときあたかも幕末の煮えたぎっている時期であり、「龍雄」が悲憤慷慨している間に薩長は官軍となり会津藩は賊軍となり会津は征伐を受けることになります。「龍雄」は討薩の表を掲げて会津を救おうとしますが、薩長を結ぶ統幕連合の動きを見誤り、27歳の若さで処刑されてしまいます。

「坂本竜馬」や「勝海舟」・「西郷隆盛」といった著名人の陰に隠れた悲劇の武士に光を当てた物語として楽しめました。
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今年の読書(14)『森光子 百歳の放浪記』川良浩和(中公新書ラクレ)

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今年の読書(14)『森光子 百...
2012年に死去した女優<森光子>(1920年(大正9年)5月9日~2012年(平成24年)11月10日)の生誕100周年を記念する書籍『森光子 百歳の放浪記』が中央公論新社から、(中公新書ラクレ)として3月9日に発売されています。

著者<川良浩和>(72)には、遺された1500通の手紙をたどり、知られざる大女優の素顔煮迫った『忘れられないひと、杉村春子』(2017年6月30日・新潮社刊)の著書があります。

舞台『放浪記』やテレビドラマ『時間ですよ』シリーズ、映画『乱れ雲』(1967年・監督: 成瀬 巳喜男)・『川の流れのように』(2000年・監督:秋元康 )、アテレコ『もののけ姫』(1997年・監督: 宮崎駿)などへの出演で知られる<森光子>です。本書では生前の<森光子>と関わりが深かった人々の言葉から、彼女の波乱の生涯や女優としての姿が紐解かれていく構成です。

<浜木綿子>、<黒柳徹子>、<奈良岡朋子>、<石井ふく子>、<東山紀之>、<堂本光一>らのインタビューが収められています。
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今年の読書(13)『アンカー』今野敏(集英社文庫)

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本書『アンカー』は、 『スクープ』、 『ヘッドライン』 と続くジャーナリズとしての報道番組を舞台とした「スクープ」シリーズの第4作目になります。

報道番組『ニュースイレブン』のスクープ記者「布施恭一」は、10年前に起きた未解決になっている大学生刺殺事件に興味を持ちます。

未解決事件の捜査を継続する警視庁の特命捜査対策室の「黒田裕介」部長と組む「谷口勲」巡査の二人も、この事件に関心を寄せていました、

一方番組の視聴率が思わしくないということで、関西の系列局からテコ入れとして「栃本治」がサブデスクとして『ニュースイレブン』のデスク「鳩村昭夫」の下につきますが。「鳩村」は、ジャーナリストとしての理念と気概で番組構成で「栃本」と対立、キャスターの「鳥飼」は降板するとまで言い出します。

ジャーナリズムとしての報道の本質とは何かを主体に据えながら、「黒田」と「谷口」事件の真相に迫るけいじとしての捜査過程が楽しめ、10年前の殺人事件の思わぬ展開を絡め、またもや「布施」のスクープとして一件落着となります。
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