今年の読書(2)『残り全部バケーション』伊坂幸太郎(集英社文庫)
1月
12日
連作短編として5篇が収録されていますが、どの短篇も全体を構成するそれぞれの伏線となっており、読後にド~ンとくる「伊坂ワールド」に浸れます。
物語は、「毒島」を頂点とするあくどい仕事に手を染める「溝口」と「岡田」の二人組を中心に進みます。「毒島」の手下として金になる仕事として乗用車の当たり屋たや恐喝を生業としてきた2人ですが、ある日「岡田」が足を洗いたいと「溝口」に申し出るところから物語は動き出します。
裏稼業に隠された人情と友情の世界が楽しめた一冊でした。