『日日是好日』 (2018年) ・ 『さよなら渓谷』 (2013年)の<大森立嗣>監督が<長澤まさみ>、<阿部サダヲ>という実力派キャストを迎え、実際に起きた「少年による祖父母殺害事件」に着想を得て描いたヒューマンドラマ 『MOTHER マザー』 が、2020年7月3日に公開されます。
プロデューサーは、『新聞記者』 (2019年・監督:藤井道人) ・ 『宮本から君へ』 (2019年・監督:真利子哲也)など現代社会のさまざまなテーマを問いかける作品を立て続けに送り出している<河村光庸>が務めています。
男たちと行きずりの関係をもち、その場しのぎで生きてきたシングルマザーの「秋子」は、息子の「周平」に異様に執着し、自分に忠実であることを強いてきました。そんな母からの歪んだ愛に翻弄されながらも、母以外に頼るものがない「周平」は、「秋子」の要求になんとか応えようとします。
身内からも絶縁され、社会から孤立した母子の間には絆が生まれ、その絆が、17歳に成長した「周平」をひとつの殺人事件へと向かわせることになります。
<長澤まさみ>がシングルマザーの「秋子」、<阿部サダヲ>が内縁の夫を演じています。息子「周平」役はオーディションで抜てきされた新人の<奥平大兼(おくだいらだいけん>が演じています。
1段目左から松山ケンイチ、安田顕。2段目左から余貴美子、原扶貴子、夏川結衣。
3段目左から伊藤沙莉、岡山天音、正名僕蔵、内田慈、稲葉友。4段目左から冨手麻妙、丞威、斎藤歩、友近。
<波瑠>が主演を務める『ホテルローヤル』 の公開日が、東京・TOHOシネマズ 日比谷ほか全国で2020年11月13日に公開されることが決定、追加キャストが発表されています。
<桜木紫乃>(55)の直木賞受賞作 『ホテルローヤル』 (2013年1月・集英社刊)を<武正晴>(53)が実写化した本作。北海道の湿原に立つラブホテル・ホテルローヤルを舞台に、日常を離れてホテルを訪れる男女や、問題を抱える経営者家族・従業員それぞれの人生模様が描かれる。物語の主軸となる経営者家族の一人娘「田中雅代」を<波瑠>(29)が扮しています。
この度出演が発表されたのは、17人です。「雅代」が淡い恋心を抱くアダルトグッズ会社の営業「宮川聡史」を<松山ケンイチ>(35)、ホテルローヤルの経営者で雅代の父親「田中大吉」を<安田顕>(46)が演じ、家庭を顧みなくなった大吉に愛想を尽かす母親「るり子」に<夏川結衣>(52)が、るり子と駆け落ちをする青年に<稲葉友>(27)が扮します。さらに、ホテルローヤルのパートタイム従業員役で<余貴美子>(64)と<原扶貴子>(47)が出演しています。
そしてホテルを訪れる客として、親に見捨てられた女子高生と、妻の浮気に耐える高校教師に<伊藤沙莉>と、岡山天音>がそれぞれ扮し、姑との同居でなかなか肌を合わせる時間がない夫婦を<正名僕蔵>と<内田慈>が演じています。投稿用のヌード写真の撮影をするカップル役で、<冨手麻妙>と<丞威>も参加。<斎藤歩>、<友近>、<和知龍範>、<玉田志織>、<長谷川葉生>もキャストに名を連ねています。
<吉高由里子>(31)主演ドラマ『わたし、定時で帰ります。』(2019年4月16日~同年6月25日・TBS)や NHK連続テレビ小説『エール』 (2020年3月30日~)の<清水友佳子>が脚本を担当しています。
映画評論家の<町山智浩>(57)が、自ら選出した「本当に怖い映画」9本を解説しています。
<町山智浩>は、1995年に雑誌『映画秘宝』を創刊した後、渡米。現在はカリフォルニア州バークレーに在住。近著に『映画には「動機」がある 「最前線の映画」を読む Vol.2』(集英社インターナショナル)、『最も危険なアメリカ映画』(集英社文庫)、『町山智浩の「アメリカ流れ者」』(スモール出版)などがあります。
本書で取り上げられているのは、<ジョージ・A・ロメロ>のデビュー作『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』(1968年) ・ 革新的なドイツのサイレント映画『カリガリ博士』(1920年・監督:ロベルト・ヴィーネ) ・ アメリカ風刺的な心理ホラー映画『アメリカン・サイコ』(2000年・監督:メアリー・ハロン) ・ アリ・アスターの長編映画デビュー作 『ヘレディタリー/継承』 (2018年) ・ 『ポゼッション』 (2012年・監督:オーレ・ボールネダル) ・ 『テナント 恐怖を借りた男』(1976年・監督:ロマン・ポランスキー) ・ 『血を吸うカメラ』(1960年・監督: マイケル・パウエル) ・ 『たたり』(1963年・監督: ロバート・ワイズ) ・ 悪魔のような伝導師を描くカルト作『狩人の夜』(1990年・監督: チャールズ・ロートン) などです。
映画ファンとしても、好き嫌いが出るホラー・サイコ・スリラー部門だけに、楽しめる内容でした。
殺人鬼と化したソファが巻き起こす恐怖を描いたニュージーランド発のB級ホラー『キラーソファ』が、ヒューマントラストシネマ渋谷で開催の「未体験ゾーンの映画たち2020 延長戦」上映作品として6月26日より公開されます。
「フランチェスカ」は行方不明になった知人の1人掛けソファを譲り受けることになります。しかしそのソファは呪われており、男たちを魅了する「フランチェスカ」に恋をしてしまいます。ソファは彼女の身も心も独占するべく、家を訪れる人間たちを次々と襲撃。ボタンで出来たつぶらな瞳や快適な座り心地からは想像できない残忍な手口と意外な機動性で惨劇を引き起こしていきます。
出演は、<ピイミオ・メイ>、<ナタリー・モリス>、<ジェド・プロフイ>、<ジム・バルタクセ>、監督は<バーニー・ラオ>が務めています。
援助交際をテーマに中年男と女子高生が壮絶な殺し合いを演じるさまを描いたコミックを原作に、2001年からシリーズ3作が製作された「援助交際撲滅運動」を新たに映画化した『エンボク』が、2020年7月3日より全国で公開されます。
前3作でもメガホンをとった<鈴木浩介>が監督を務め、テレビドラマ『俺のスカート、どこ行った?』などに出演した<秋乃ゆに>が、援助交際を繰り返す女子高生役を演じ、バイオレンスシーンなど過激な場面にも挑んでいます。
ごく普通の生活を送っているように見える女子高生の「愛美」(秋乃ゆに)には、自分の夢をかなえるために援助交際でお金を貯めるという裏の顔がありました。一方、悲惨な過去をもつ警察官の「熊切」は、「国本」、「木口」、「大島」という3人の元性犯罪者の出所後の面倒を見ていました。
しかし、3人は「熊切」の目の届かないところで援助交際をしている女子高生をおびき出し、彼女たちをネット上にさらすという「援助交際撲滅運動」を繰り返していたのです。やがて援助交際SNSを通じて「愛美」と「国本」が出会うことになるのでした。
左上から時計回りに梶芽衣子、宇崎竜童、松重豊、市川実日子、
阿部純子、古舘寛治、正司照枝、火野正平、篠原ゆき子、原菜乃華
<小栗旬>(37)と<星野源>(39)が共演、2020年秋に全国で公開される『罪の声』の新たな出演者が発表されています。
原作は2016年の週刊文春ミステリーベスト10で国内部門第1位に輝き、第7回山田風太郎賞を受賞した兵庫県尼崎市出身の<塩田武士>(41)の小説『罪の声』(2016年8月・講談社)で、昭和最大の未解決事件に翻弄される男2人の姿が描かれます。
<小栗旬>は事件を追う記者「阿久津英士」役、<星野源>はテーラー曽根の2代目店主「曽根俊也」役で出演。 『アンナチュラル』(2018年1月12日~3月16日・TBSテレビ系) ・『MIU404』(2020年6月26日より放送・TBSテレビ系)の<野木亜紀子>(46)が脚本を手がけ、『麒麟の翼 劇場版・新参者』 (2012年)・ 『映画 ビリギャル』 (2015年)の<土井裕泰>(56)が監督を務めています。
このたび公表されたキャストは10名。俊也の妻「亜美」を<市川実日子>、母「真由美」を<梶芽衣子>、叔父「達雄」を、宇崎竜童>が演じます。また若き日の「真由美」役には<阿部純子>が扮し。そして「阿久津」が働く大日新聞の子会社の社長「水島洋介」に<松重豊>、大日新聞社会部の事件担当デスク「鳥居雅夫」に<古舘寛治>。
阿久津と俊也が事件を追う中でたどり着く生島一家の母「千代子」に<篠原ゆき子>、娘「望」に<原菜乃華>が扮しています。俊也が懇意にしているスーツの仕立て職人「河村和信」を<火野正平>、阿久津と俊也が出会う麻雀店の元オーナー「須藤みち」を<正司照枝>が演じています。
『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(1985年)・『フォレスト・ガンプ 一期一会』(1995年)など数々の名作を送り出してきた<ロバート・ゼメキス>監督が、米ニューヨークのワールドトレードセンターで命がけの綱渡りを敢行した男の物語を3Dで映画化した『ザ・ウォーク』(2015年)が、6月25日「サンテレビ」にて19:30~より放映されます。
1974年8月7日、当時世界一の高さを誇ったワールドトレードセンター。フランス人の大道芸人「フィリップ・プティ」は、地上から高さ411メートル、110階の最上階で、そびえたつツインタワー間をワイヤーロープ1本でつなぎ、命綱なしの空中かっ歩に挑みます。
主人公「プティ」役は『(500)日のサマー』(2009年・監督: マーク・ウェブ)・ 『インセプション』 (2010年・監督: クリストファー・ノーラン)の<ジョセフ・ゴードン=レビット>。「プティ」の綱渡りの実話は、アカデミー賞を受賞したドキュメンタリー映画『マン・オン・ワイヤー』(2008年・監督: ジェームズ・マーシュ)でも描かれています。
今年で60周年を迎えた『アヌシー国際アニメーション映画祭』。カンヌ国際映画祭から1960年に独立し、アニメーション映画祭としては世界最大にして最も歴史の古い同映画祭で、フランス南東部のアヌシーで開催されてきましたが、今年は新型コロナウイルスの影響によりオンライン開催となりました。そんな中、現地時間20日に各賞が発表され、長編アニメーション部門 グランプリにあたるクリスタル賞を <レミ・シャイエ>監督の新作『Calamity(カラミティ)』 が受賞しています。
『カラミティ(仮題)』は、前作 『ロング・ウェイ・ノース』 と同じ制作スタジオで、主要メンバーも再集結され、今年春に完成したばかりの新作で、アニメーションの最高峰の映画祭であるアヌシー国際映画祭にてコンペティション作品(10作品)に選定。「あたかも美しい絵画をみているようだ」と高く評価されているその手法は、本作でさらに磨きがかけられ、栄えあるクリスタル賞受賞となっています。アヌシーがワールド・プレミア上映の場となり、本国フランスで年内公開を予定。各国映画祭を巡回し、日本でも2021年に公開予定となっています(日本語吹き替え版も制作される予定です)。
内容は、西部開拓史上、初の女性ガンマンと知られる「マーサ・ジェーン・キャナリー」の子ども時代(12歳)を描いたもの。「マーサ」は家族とともに大規模なコンボイ(旅団)で西に向けて旅を続けていますが、旅の途中、父親が暴れ馬で負傷し、「マーサ」が家長として幼い兄弟を含め、家族を守らなければならない立場になってしまいます。
普通の少女であった「マーサ」は、乗馬も、馬車の運転も経験なし。そんな「マーサ」は、少女であることの制約に苛立ち、家族の世話をする義務をよりよく果たすために少年として服を着ることを決心します。女性は女性らしくという時代にあって、「マーサ」の生き方は、古い慣習を大事にする旅団の面々と軋轢を生み、さらに盗みの疑いまでかけられて、旅団から追放されてしまいます。
北極への旅に出て船が行方不明になった祖父を見つけるために乗り出す14歳のロシア人の少女が主人公だった『ロング・ウェイ・ノース』と同様に、『カラミティ(仮題)』も大胆かつ勇気のある女性ヒーローの成長譚です。主人公の少女は周りの大人たちに影響を与え、その大人たちもいつしか少女とともに成長する、老若男女あらゆる世代にアピールする物語となっています。
フランスの<ジャック・ドワイヨン>が、死んだ母の帰りを待ち続ける幼い少女のひたむきな姿を描いた『ポネット』が、2020年6月27日より往年の名作を劇場公開する企画「the アートシアター Vol.3」でリバイバル公開されます。
主役「ポネット」を演じた<ビクトワール・ティビゾル>が、4歳という史上最年少の年齢でベネチア国際映画祭主演女優賞を受賞したヒューマンドラマです。
交通事故で母を亡くした4歳の少女「ポネット」は、突然の出来事にその事実を受け入れることができません。叔母の家に預けられ新たな生活が始まる中、ひたすら母の帰りを信じて祈り続けます。周囲の大人たちはそんな「ポネット」に「死」の概念を教えようとしますが、彼女はますます自分の世界に閉じこもっていくのでした。
1996年に製作され、日本では1997年11月15日に初公開されています。Bunkamuraル・シネマで32週にわたってロングラン上映されるなど、ミニシアター映画として大ヒットを記録した作品です。
ポネットの母を『主婦マリーがしたこと』(1988年・監督:クロード・シャブロル)の<マリー・トランティニャン>、父を監督としても活躍する<グザビエ・ボーボ>が演じています。
サスペンスアクション『タイムリミット 見知らぬ影』が、6月27日より東京のシアター・イメージフォーラムで上映。また京都・UPLINK京都では6月26日、大阪・シアターセブンでは6月27日からじょうえいされ、そのほか全国でも順次公開されるのに先立ち、予告編がこうかいされています。
『カット/オフ』(2018年)の<クリスティアン・アルヴァルト>が監督を務め、『ピエロがお前を嘲笑う』(2014年・監督:バラン・ボー・オダー)の<ヴォータン・ヴィルケ・メーリング>が主演を務めています。車に乗り込んだ時点から、悪夢のような爆弾事件に巻き込まれた不動産会社のエリート「カール」の姿が描かれます。
ベルリンの不動産会社で大規模な建築プロジェクトに携わる「カール」は、ある月曜日の朝、娘と息子を車に乗せて学校に送り届けようとしている最中に、正体不明の男からの脅迫電話を受けます。男は「カール」たちが座席を離れると爆発する特殊な爆弾を車に仕掛けたと言い、巨額の金を支払うよう要求してきます。
同じ犯人に脅迫された上司とその妻が目の前で爆死させられるのを見た「カール」は、やむを得ず要求に従おうとしますが、爆発の際に破片を浴びて息子が重傷を負った上、今度は警官隊に包囲されてしまいます。警察は、「カール」が不仲の妻への復讐のため子どもたちを人質にとったと考えていました。なお本作ではドイツ・ベルリン市内を縦断する大規模なロケーション撮影が行われています。
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