花姿は一見小ぶりの「アサガオ」といった雰囲気で、同じヒルガオ科の 「エボルブルス・ピロサス(アメリカンブルー)」 とも似た感じです。
「コンボルブルス」は、地中海を中心に200種以上が分布しているつる性植物で、一年草と多年草の二種類に分かれます。
本種はヒルガオ科セイヨウヒルガオ属に分類され、多年草の代表格で、園芸品種として「ブルーカーペット」という名称で広く普及している品種です。
花色は淡い紫色で花径は2~3センチ、5~7月頃が開花期で、昼間は開花していますが曇りの日や夜間は花を閉じています。
名称はラテン語の「コンボルボ(巻き付く)」に由来し、つる性の性質を表し、匍匐性がありますので株は横に広がって繁殖していきます。
幹(茎)の表面に残る枝(葉柄)が落ちた跡が面白く、漢字の「八」の字を逆さまにして「丸」で囲んだ模様に似ているところから【マルハチ】と名が付いています。
ヘゴ科ヘゴ属の常緑性木性シダで、小笠原諸島原産です。
葉は鮮やかな緑色、より成長した葉はより色が濃くなり、長さ2メートルにも達します。
葉柄は葉長よりも短く、長さ30~70センチ程度で、基部が少し幅が太くなり幹(茎)に取りついています。
属名の「Cyatheaceae(シアテア)」は、ギリシア語で「コップ・盃」を意味する「キアトス」に由来、葉の裏に付く<胞子嚢>の形がコップのように水を受ける形にちなみます。
世界的に有名な牧草として、明治時代に導入されました【カモガヤ(鴨茅)】ですが、今では空き地や土手などに広く野生化している帰化植物です。
イネ科カモガヤ属の多年草で、園芸業界では「オーチャードグラス」として流通、別名「キヌイトソウ(絹糸草)」とも呼ばれています。
葉は10~40センチほどの長さで幅は5~15ミリ程度、茎の先の節々から枝を出し、その先に小穂を多数つけ、円錐花序を形成しています。
小穂は長さ5~9ミリで平たく、3~6個の小花からなり、花色は淡い緑色もしくは淡い茶色をしています。
花期は5~7月頃で、花粉症を引き起こす花粉が飛散しますが、「スギ」や「ヒノキ」に比べて飛散距離は数10メートルと短いため、局所的に症状が現れます。
園芸の流通では「アイリッシュモス」との名で流通していますが、「モス」とは「苔」の意味です。
以前にも「クッションモス」と呼ばれる 「セラギネラ」 を紹介しましたが、こちらも「苔」ではなく「イワヒバ」の仲間です。
地面を這うようにマット状に広がりながら生育していきますので、見た目は苔っぽいですが、ナデシコ科サギナ属の植物です。
葉は小さく、線状披針形で草丈は10センチ程度、花は花径2ミリと小さくて5枚の花弁ですが、花を観賞するよりもグランドカバー的な利用が多いかもしれません。
写真の大部分は、淡い色合いのライムグリーンですが、左下には濃いグリーンの【サギナ】が見え、2種類の色があります。
歩道の割れた隙間から、【ヒナキキョウソウ(雛桔梗草)】が顔を出していました。
キキョウ科キキョウソウ属の一年草で、北アメリカを原産とする帰化植物の野草です。
花は初夏に咲き出し、花径15ミリ前後、伸びた茎の先端に付き、可憐な青紫色の5弁花です。
同じ仲間の「キキョウソウ」とよく似ていますが、こちらの葉は丸く、本種の葉は細長く先が尖っていますので、すぐに見分けることができます。
ソフトボール大の球形の散形花序を形成する面白い花姿の【アリウム・ギガンチウム】が、植え込みに咲いていました。
ユリ科ネギ属に分類される多年草で、中央アジアを中心に「アリウム」は約700種の野生種が分布、「ニンニク」や「ネギ」も同じ仲間です。
「アリウム(Aliium)」は、「ニンニク」の古いラテン名で、「匂い」という意味を持ち、別名「ハナネギ(花葱)」と呼ばれています。
葉のない長さ1メートルほどの花茎の先に、花被片が6枚ある小さな花が集合したボール状の花姿は、多の草花にない面白さがあります。
玄関前においてあるプラントボックスに、どこから種子が飛んできたのか、草丈10センチばかりの 【ハキダメギク(掃溜菊)】 が何本か咲いています。
キク科コゴメギク属の一年草、道端や空き地などに生えている野草で、熱帯アメリカを原産地とする帰化植物です。
植物学者の <牧野富太郎> が、世田谷区の経堂の掃き溜めにて発見したことにより名付けられていますが、なんだかかわいそうな名称です。
葉は対生し卵型、縁は浅い鋸葉で、花は枝先に付き花径5ミリと小さく、先端が三裂する白色の<舌状花>と、多数の黄色の<筒状花>から構成されています。
木になる「イチゴ」の総称として、「キイチゴ(木苺)」と呼ばれている仲間のひとつとして【ナガバモミジイチゴ(長葉紅葉苺)】があります。
バラ科キイチゴ属に分類され、「クサイチゴ」 ・ 「フユイチゴ」 ・ 「ナワシロイチゴ」等を含み、本種は近畿以西・九州迄の西日本に分布、東日本には変種の「モミジイチゴ(紅葉苺)」が分布しているようですが、「葉」の形が違うだけの地理変異が見られるようです。
花期は4~5月頃、花は細い柄で下を向き白い5弁花を単独で枝先に付け、葉蔭に咲いています。
実る果実は「ヘビイチゴ」と違い、おいしく食べれる果実のひとつです。
< 2014年5月31日 >
< 2014年4月30日 >
成長観察記録として 【ノキシノブ(軒忍)】 の(1)回目の報告を初めてから、はや1年4カ月が経ちましたが、この一ヶ月が一番驚きの成長が観察できました。
4月末には、上の写真の<赤矢印>の葉が5センチばかりでしたが、今月はグングンと成長、自然界の【ノキシノブ】の葉長と遜色のない14センチばかりに伸びています。
また、中央<桃矢印>の葉も追従する成長が見られ、こちらも12センチばかりになり、また葉先裏には <胞子嚢群(ソーラス)> らしき痕跡が形作られ始めています。
一番新しい葉は、右側の<黄矢印>で、現在7センチばかりになっています。
横長の写真ではカバー出来ない葉の成長に、ますますこれからが楽しみになりました。
和名では【アケボノフウロ(曙風露)】ですが、学名の「ゲラニウム・サングイネウム」でも流通しているようです。
フウロウソウ科フウロソウ属の多年草で、ヨーロッパからコーカサス地方に分布している多年草です。
葉は付け根の部分まで深く切れ込んだ形で特徴があり、花径は30~35ミリ程度の5弁花、花色は写真の白色をはじめ、濃桃色・青紫色・赤紫色などがあります。
種小名の「sanguineumu」は<血紅色の>という意味がありますので、原種の色は白色ではなさそうです。
実は熟すると下部が裂け、種子が散布される<さく果>で株を広げ、花期は初夏の一季咲き、草丈は50センチ前後に育ちます。
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