日銀が1日に発表しましたた3月の全国企業短期経済観測調査(短観)で、大企業製造業の景況感が4四半期連続で改善しています。人工知能(AI)関連需要などの増加が景気を支えています。米国とイスラエルによるイランの攻撃でエネルギー価格が高騰しており、先行き3カ月の景況感は製造業、非製造業ともに悪化でした。
大企業製造業の景況感を示す業況判断指数(DI)は(プラス17)と、前回2025年12月調査から1ポイント改善しました。大企業非製造業の業況判断(DI)は(プラス36)と横ばいでした。
業況判断(DI)は景況感が「良い」と答えた企業の割合から「悪い」の割合を引いた数値になります。市場予想では大企業製造業は改善、大企業非製造業は悪化を見込んでいました。
大企業製造業ではデータセンターや半導体といったAI関連需要が堅調に推移し、幅広い業種の景況感の改善につながりました。円安も収益改善の追い風となりました。業種別にみると、生産用機械が10ポイント改善の(プラス26)、非鉄金属が10ポイント改善の(プラス23)、自動車は4ポイント改善の(プラス13)でした。
エネルギー価格の上昇により一部の業種では景況感が悪化しました。石油・石炭製品は18ポイント悪化の(プラス18)、化学は5ポイント悪化の(プラス14)でした。
大企業非製造業では宿泊・飲食サービスが18ポイント改善の(プラス34)、小売が5ポイント改善の(プラス26)でした。人件費などの価格転嫁が進んでいます。原油高が収益に響く運輸・郵便は8ポイント悪化の(プラス23)となりました。
先行きの景況感は大企業製造業が3ポイント悪化の(プラス14)、非製造業が7ポイント悪化の(プラス29)でした。事業環境の不透明感に加え、エネルギー価格の上昇に伴うコスト増や消費の鈍化が懸念材料となっています。
日銀は調査対象の企業を3月の短観から見直しました。2025年12月調査の大企業製造業の業況判断(DI)を(プラス15)から(プラス16)、大企業非製造業の業況判断(DI)を(プラス34)から(プラス36)にそれぞれ修正しています。