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神戸:ファルコンの散歩メモ

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今年の読書(92)『スター・ウォーズ/ビークル・クロスセクション完全版』パブロ・ヒダルゴ (世界文化社)

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今年の読書(92)『スター・ウ...
『スター・ウォーズ』ファン必携の書籍「スター・ウォーズ/ビークル・クロスセクション完全版」が、(世界文化社)から著作<パブロ・ヒダルゴ >・監修<村上 清幸>にて出版されています。

本書は『スター・ウォーズ』のエピソード1から9までだけでなく、スピンオフ作品に登場するビークルを網羅して「内部断面図鑑(クロスセクション)」の完全版として細かく図解されています。

「ミレニアム・ファルコン」、「T-65 Xウイング」、「ゼータ級シャトル」などが映画では描ききれなかった細部まで紹介されています。

広げると見開き50㎝の大判サイズ豪華本で、1つ1つがまるでポスターのような迫力で迫る全264ページです。再度映画を観て、確かめたくなる1冊でした。
#ビークル #ブログ #乗り物 #単行本 #図解 #映画 #読書

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今年の読書(91)『初夏の訪問者』吉永南央(文春文庫)

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今年の読書(91)『初夏の訪問...
文春文庫「紅雲町珈琲屋このみ」シリーズとして第1巻『萩を揺らす雨』(2011年4月)に始まり本書『初夏の訪問者』で8巻目となりました。紅雲町で和食器の販売とコーヒー豆を扱う喫茶店「小蔵屋」を舞台に主人公「杉浦草」の生きざまが描かれています。

梅雨前の5月。「お草」が営む「小蔵屋」の近所の「もり寿司」は、味が落ちたうえ新興宗教や自己啓発セミナーと組んでの商売を始め、近頃評判が悪く、店舗一体型のマンションも空室が目立ち、経営する「森」夫妻は妻「好子」が妊娠中にもかかわらず不仲のようです。その様子を見て、「お草」は自らの短かった「村岡透善」との結婚生活を思い出したりしています。

そんな折、紅雲町に50歳過ぎの男が現れます。新規事業の調査のためといって森マンションに短期で入居している男は親切で、街中で評判になっていました。
その男が、「お草」のもとにやってきます。店の売却・譲渡を求められるのかと思った「お草」に対し、男は自分は「あなたの子供の良一」だ、と名乗ります。

「良一」とは、「お草」が夫や婚家との折り合いが悪く、「お草」が一人で家を出た後、3歳で水の事故で亡くなっています。だがその男によると、じつは「良一」は助け出されたものの、父と後妻の間に子供が生まれて居場所がなくなり、女中で乳母だった「キク」の子として育てられたといいます。その証拠として、お草と別れた夫との間で交わされた手紙や思い出の品を取り出して見せるのでした。

男の言うことは本当なのか、本当に我が子なのか。お草の心は乱れますが、商店街の元警官の私立探偵に「キク」の調査を依頼、「お草」は、嫁ぎ先の米沢まで「キク」に会いに出かけ真相を確かめに出向きます。

今回も、紅雲町のほのぼのとした人間関係を下地に物語はほろ苦くも終わります。おなじみの登場人物たちのはなしも加わり、「お草」の過去が重要な意味合いを持つ本書ですので、ぜひ初めから読んでいただきたいシリーズです。
#ブログ #文庫本 #読書

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今年の読書(90)『あの日、松の廊下で』白蔵盈太(文芸社文庫)

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今年の読書(90)『あの日、松...
赤穂浪士の討ち入り関連の書籍は多くあろうかと思いますが、2021年4月15日に文庫本として発行されています『あの日、松の廊下で』です。

討ち入りを主体にするのではなく、その史実の裏側の人間模様を描いた番外編として<竹田真砂子>の『白春』や<葉室麟>の『花や散るらん』がありましたが、本書<白蔵盈太>の『あの日の、松の廊下』も、討ち入りに関して、なぜ<浅野内匠頭>が松の廊下で<吉良上野介>を斬りつけたのかを、「止めてくださるな梶川殿」の台詞で有名なその場に居合わせた大奥御台所付き留守居役の<梶川与惣兵衛>の視点で描いています。

史実に寄り添いながら実に巧みな構成と、江戸城という大組織に勤めるわずか700石の旗本の侍の悲哀を、軽妙な筆致で描いた群像劇的な人間関係の描写で楽しめました。本書は「第3回歴史文藝賞最優秀受賞作」ですが、さもありなんと思える一冊でした。
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今年の読書(89)『談志のはなし』立川キウイ(新潮新書)

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今年の読書(89)『談志のはな...
早いもので落語家<立川談志>さん(1936年1月2日~2011年11月21日・75歳没)が亡くなられてはや10年です。

本書『談志のはなし』(2021年10月18日刊)は、没後10年の企画でもあり、<立川談志>の15番目の弟子として、16年の間前座であった<立川キウイ>の二つ目昇進までの出来事を師匠愛を軸にして綴られています。

「情報を疑え、常識を疑え、地球儀なんぞ信用するな。新聞で正しいのは日付だけだ」。〈最後の名人〉と謳われた<立川談志>の破天荒な活躍は落語界に留まらず、多くの著作や音源で金言・名言、芸論等を遺してきています。

没後十年の節目に、高座などでは分からない「普段の談志」をもっと知って欲しいと前座生活十六年半。弟子の中で一番長く談志と時間を共にした<立川キウイ>だからこそ知る、笑いはもちろんホロリとさせるエピソードが満載のエッセイ集です。

<談志>の師匠<小さん>師匠をはじめ落語家や一門の弟子の登場は当たり前として、<古舘一郎>・<ビートたけし>・<高田文夫>・<ピコ太郎>・<いかりや長介>・<志村けん>・<中村勘三郎>といった大御所や<手塚治虫>・<赤塚不二夫>といった漫画家との裏話、2016年に閉店しています行きつけの「バー美弥」の話題など、意外な一面が垣間見れて楽しめました。
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今年の読書(88)『つみびと』山田詠美(中公文庫)

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今年の読書(88)『つみびと』...
<山田詠美>の本書『つみびと』は、 2010年7月 に発生した 大阪市 西区 の マンション で2児(3歳女児と1歳9ヶ月男児)が母親の 育児放棄 によって 餓死 した「大阪2児餓死事件」をもとにして描かれ、『日本経済新聞』(夕刊)に2018年3月26日~12月25日に掲載され、2019年5月単行本として中央公論新社より単行本が刊行、2021年9月25日に文庫本が発売されています。

厚生労働省では、毎年11月を「児童虐待防止推進月間」と定めていることもあり、おぞましい事件の記憶もあり、手にしてみました。

4歳の男の子「桃太」と3歳の娘「萌音」の2児を放置した死なせた母親「蓮音」を中心として、その母親「琴音」と<小さき者たち>のそれぞれ三様の立場で状況が語られる構成の424ページでした。 「悪いのは子供を餓死させた母親だけなのか」という疑問を、「蓮音」の周囲にいる人物達や家庭環境から浮き上がらせて描いていますが、全てが家庭環境のせいとは言えないだけに、灼熱の夏に幼な子二人をマンションに閉じ込め置き去りにしたのかは、重い内容だけに読み終えて分からないままでした。

事件当事者の母親の裁判は最高裁まで争われ、2013年3月25日に懲役30年が確定して服役しており、物語は、「琴音」と「蓮音」の刑務所にての面会場面で終わります。
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今年の読書(87)『「海行きたいね」と彼女は言った』燃え殻(左右社)

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今年の読書(87)『「海行きた...
<燃え殻>原作のベストセラー小説『ボクたちはみんな大人になれなかった』(2017年6月30日・新潮社刊)を<高田亮>が脚本を手がけ、<森義仁>が監督デビュー作品として兵庫県神戸市出身<森山未來>(37)を主演に据えた、『ボクたちはみんな大人になれなかった』が11月5日よりNetflix配信開始と劇場公開に合わせ、より深く作品世界に溶け込めるスピンオフフォトブック『「海行きたいね」と彼女は言った』が発売されています。

描かれるのは主人公ボク=「佐藤」が<伊藤沙莉>演じる恋人「かおり」と過ごした、1996年・横浜でのある一日。

「だいぶ昔のことだからうろ覚えだけど、その日は、なんでか、全部がよかった」

伊勢佐木長者町駅前で待ち合わせ、黄金町の映画館ジャック&ベティに向かったけれど、「鈴木清順特集」は来週からでした。大岡川の川沿い、石川町の坂、古い喫茶店、夕方の山下公園。
お目当ての映画もやっていないし、豪華な一軒家には住めそうにないし、喫茶店のケーキは冷凍だったけれど、「かおり」は「なんか、今日はついてるね」と笑った。

もうどこにもいないあの日の彼女との日々を、書き下ろし脚本と、いま注目の写真家<木村和平>の撮り下ろし写真70点以上で綴っています。
さらに、<燃え殻>による書き下ろしエッセイ2編も収録されています。
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今年の読書(86)『不審者』伊岡瞬(集英社文庫)

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今年の読書(86)『不審者』伊...
今回の『不審者』は読み切るのに苦労しました。著者が<伊岡瞬>でなければ、途中で読むのを放棄したかもしれません。

フリーで小説の校正・校閲をしている妻「折尾里佳子」と食品会社に勤める夫「秀嗣」と6歳の息子「洸太」、認知症が出始めた姑「治子」の4人の家庭の描写が続き、いつか大きな事件が起こるだろうと思いながらも、盛り上がりに欠ける日常的な描写の冗長的な展開に読み進むのが大変でした。

読みながら、「この引っ張り方は、新聞連載小説的だな」と感じたのですが、初出はやはり『青春と読書』誌に2018年7月~2019年6月に掲載され、2019年9月に単行本が刊行され、2021年9月25日に文庫本として発売されています。

家族4人で平穏に暮らす「里佳子」の前に、20年以上音信不通でした「秀嗣」の兄「優平」だと名乗る男が現れます。しかし姑は「息子はこんな顔じゃない」と主張。不信感を抱く「里佳子」でしたが、「優平」は居候することになります。その日から、毛虫が寝具に紛れ込んでいたり、車が動かされていたり、校正の原稿が紛失、引き出しの五千円がなくなっているなど、不可解な出来事が続きます。「優平」は誰で目的は何なのか。一つの悲劇をきっかけに、暴かれる家族の秘密と、「ふ~ん」という結末が待っていました。

文中に登場してきます「里佳子」の校正者としての仕事内容が理解できたことは勉強になりましたが、その作業する小説の文章と本文の事件が同一のように感じさせる並列的な描写は伏線として楽しめたのが救いでした。
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今年の読書(85)『映画になった恐怖の実話』(鉄人社)

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今年の読書(85)『映画になっ...
「鉄人ノンフィクション編集部編の『映画になった恐怖の実話』は、実録映画の題材になった事件、事故、スキャンダルの詳細を取り上げています。劇中では描かれなかった顛末の詳細、本当の動機。事件関係者の知られざるその後などが紹介されています。

54作品の映画になった事件が取り上げられています。

<マーティン・スコセッシ>と<ロバート・デ・ニーロ>がタッグを組んだアメリカ大統領候補、{ジョージ・ウォレス狙撃事件}の『タクシードライバー』を筆頭に、{シャロン・テート殺害事件}の『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』、 中国南部を舞台としたノワールサスペンス{中国ハルビン拘置所死刑囚脱獄事件}の『鵞鳥湖の夜』、殺人鬼K.が主人公のスリラー{アルトライター一家3人猟奇殺人事件}の『アングスト/不安』、<長澤まさみ>演じる母に支配された17歳少年が凄惨な事件を起こす{川口祖父母殺害事件}の『MOTHER マザー』、先ごろも話題になりました聖職者の児童への性的事件として{プレナ神父事件}の『グレース・オブ・ゴッド 告発の時』 などが取り上げられています。
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今年の読書(84)『開署準備室 巡査長・野路明良』松島智左(祥伝社文庫)

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今年の読書(84)『開署準備室...
著者<松島智左>は、『女副署長』で気にいり、その続編の『女副署長  緊急配備』で目の離せない作家リストに入りました。本書『開署準備室 巡査長・野路明良』は、文庫本としての書下ろし作品で2021年9月20日に刊行されています。

主人公の巡査長「野路明良」は、姫野署開署に向け警察署内の最終確認を行なう臨時部署「開署準備室」の総務担当に配属されて着任します。

「野路明良」は。全国大会で優勝するほどの白バイ隊のエースでしたが、同僚の運転する自動車事故で右手の指に後遺症が残り白バイから離れ異動となり、自棄になっていました。

一方、信大山にて頭蓋骨に損傷がある白骨死体が見つかり、遺留品から12年前に発生した5億円強奪事件の関係者だと判明、現金は不明のままで、くしくもその事件で服役していた「河島葵・準」兄妹が出所したばかりで、再捜査が始まります。

新庁舎の準備も終盤となり、突如、不審事が度重なります。発注外の大型什器の搬入、防犯カメラの誤作動、さらには「野路明良」の警察学校時代の恩師「山部佑」が襲われる事件が起きてしまいます。

著者自身、女性の白バイ隊員という経歴が生かされた、白バイのち密な描写、後半に右手の不自由な「野路明良」のスリリングな走行の描写という緊迫感あふれた行動は、〈警察官としての矜持〉とその後の展開と共に読みごたえがありました。

主人公「野路明良」をはじめ「山部佑」教官の元教え子の妻「山部礼美」、白バイ隊の先輩「木祖川守」など個性ある脇役もよく、副題に〈巡査長・野路明良〉とありますので、シリーズ化されそうで、今後も楽しみです。
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今年の読書(83)『白春』竹田真砂子(集英社文庫)

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今年の読書(83)『白春』竹田...
初めて手にしました<竹田真砂子>の作品『白春』でしたが、面白く心に響く感動をもって読み終えました。

本作『白春』は、赤穂浪士討ち入り300年に当たる2002年12月に単行本が刊行され、第9回(2003年)中山義秀文学賞を受賞、2021年9月25日に文庫本として発行されています。

赤穂浪士の討ち入りを描いた〈忠臣蔵〉の番外編としては、<葉室麟>の『花や散るらん』がありましたが、本作品も討ち入りの裏話が主題です。

赤穂藩京屋敷留守居役の「小野寺十内」と妻「お丹」に仕える少女「ろく」は、捨て子として「大内内蔵助」の母「大石久満女」に育てられ、実親を知らず耳が聞こえませんが、出会いに恵まれ仕合わせな日々を過ごしていました。十歳の時に「お丹」が嫁ぐときに使えますが、しかし「ろく」が二十歳になった年、藩主「浅野内匠頭」の江戸城松の廊下での刃傷という一大事が起こります。

忠義を貫き命を散らすのが「武士の一分」ならば遺された「女の一分」とは。「小野寺十内」を中心として大石内蔵助をはじめとする赤穂藩士たちとの関わり、武士の妻としての生きざまを、「ふく」の目線から滋味溢れる筆致で討ち入りの顚末と家中の人々の覚悟を描く感動作でした。
#ブログ #文庫本 #読書

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