周辺の木々は秋らしく紅葉してきていますが、細い枝に【ショウガツザクラ(元旦桜)】が咲き出しています。
バラ科サクラ属ですが、小さな八重咲きの花が青空に生えていました。
「ソメイヨシノ(染井吉野)」の品種のように一斉に咲かず、ポツリポツリとした咲き方で、全体的に華やかさに欠けますが、ひとつひとつの花は清楚な花姿です。
開花時期は10月~4月、特に秋と春に最盛期を迎えます。
葉が棒状で円筒形をしている【サンセベリア・キリンドリカ】は、リュウゼツラン科サンセベリア(チトセラン)属で、熱帯アフリカを原産地とし、和名では「ボウチトセラン(棒千歳蘭)」と呼ばれています。
多くの園芸店で「サンセベリア・スタッキー(筒千歳蘭)」として、売られているようですが、ほとんどがこの【サンセベリア・キリンドリカ】で、「スタッキー」には縦に溝が入ります。
「スタッキー」は生育が遅く、繁殖もわずかで手間暇かけても採算が取れないため、ほとんど流通していません。
「サンセベリア・ローレンティ(虎の尾)」 は、マイナスイオン効果がある観葉植物として人気が出ましたが、本種はより大きな効果が期待できる品種です。
昨日アップしました 「アガベ・アテナータ」 と同じフラワーロドの植え込みに植えられていました、【アロカシア・グリーンベルベット】です。
飛び抜けて大きな葉長は、優に40センチばかりあり、白い葉脈がくっきりと入り、名称通りベルベットのような光沢がきれいです。
サトイモ科アロカシア(クワズイモ)属の常緑多年草で、東南アジアが原産地です。
生産者が少なく、あまり園芸業界では流通していない希少種の観葉植物です。
三宮から神戸市役所に至る道は「フラワーロード」と呼ばれ、種々の植物たちがが植えられていて目を楽しませてくれていますが、その植え込みの一角に【アガベ・アテナータ】が植えられていました。
リュウゼツラン科アガベ属で、メキシコの砂漠地帯が原産地です。
葉は肉厚で長さ70センチ程度で長楕円形、草丈は1.5メートル程度になります。
早くて10年、遅くとも20年から30年かけて成長し、2~4メートルにもなる穂状花序の花茎を伸ばし、黄緑色の花を多数咲かせますが、1回結実性で花後は枯れ死してしまいます。
同属の「アガベ・テキラーナ・ウェーバー・ブルー」の樹液を蒸留すると、「テキーラ」ができますが、本種ではできません。
「アルテルナンテラ」は、アメリカからオーストラリアを中心に熱帯から温帯に約70種ほどが自生しています。
ヒユ科マルバヒユ(アルテルナンテラ)属の多年草で、本種は秋らしい色合いの葉がきれいで、属の仲間には 「アルテルナンテラ・レッドフラッシュ=アカバセンニチコウ(赤葉千日紅)」 があります。
地面を這うほふく性で草丈20センチほど、秋の花壇の彩どりのグランドカバーとしてよく見かけます。
品種名に付いているピンクと表現するには、紅色に近い葉の色合いですが、緑色との対比がきれいな【イレシネ・ピンクファイヤー】です。
「イレシネ」はヒユ科マルバビユ属の多年草で、アメリカとオーストラリアを中心に約70種ほどが自生しています。
園芸的によく見かけるのはブラジル原産の「イレシネ・ヘルブスティー」で、金属光沢のあるえんじ色の葉だけでなく青葉があり、別名「マルバビユ」と呼ばれています。
本種はエクアドル産の「イレシネ・リンデニー」の園芸品種で、葉は長卵形をしています。
住民の方が作られた小さな <タマスダレの小さな花壇> の横で、【ハナカタバミ(花片喰)】が顔を出してきています。
日本には江戸時代末の天保年間に観賞用として渡来、今では 「ムラサキカタバミ」 と同様に、帰化植物として路傍や空き地で見かけます。
カタバミ科カタバミ属の多年草で、原産地は南アフリカのケープ地域、学名の「オキザリス・ボーウィー」の名でも呼ばれています。
花期は3月~4月、9月~11月と二度あり、葉の間から花茎を伸ばし、茎先からたくさんの枝を出し、その先に1個ずつの花を数輪咲かせます。
花径は3~5センチと大きく花の中心部は黄緑色、5弁花で雄しべは10本、雌しべは1本、小葉は3枚葉で倒心臓形で花の3~5倍の大きさです。
【スティックブロッコリー】(茎ブロッコリー)という、訊きなれない苗が販売されていました。
調べてみますと「ブロッコリー」と「カイラン」という中国菜を掛け合わせた野菜で、日本で品種改良された野菜でした。
日本向けに開発されたのですがあまり受けがよくなく、アメリカに輸出したところ話題になり、また日本で出回るようになった経歴を持っています。
茎は「アスパラガス」に似た甘みがあり、次々と伸びる側花蕾を長期間収穫できますが、収穫期を逃しますと、アブラナ科特有の黄色の4弁花が、開花してしまいます。
今年には「スカーレットダンス」という品種が売りだされ、これは花蕾が紫色をしており、茎や葉の緑色と対比してきれいな姿をしています。
明治時代観葉用に南アメリカより導入された【ハゼラン(爆蘭)】ですが、今では逸脱して野生化、帰化植物として道端や空き地で見かけます。
「ラン」と名称が付いていますが、「スベリヒユ」 や 「マツバボタン」 などと同じスベリヒユ科の植物で、ハゼラン属の一年草です。
開花は午後の3時ごろから始まり、夕方にはしぼみますので、別名「サンジソウ(三時草)」や「サンジカ(三時花)」、また実の付き方がはじけた線香花火の火玉のように見えることから「ハナビグサ(花火草)」と呼ばれています。
夏から秋にかけて茎頂部に赤紅色の花径5~7ミリ程度の5弁花を咲かせ、小さく丸い実のなかに黒い種を1個含み、花期は8月~10月、草丈は30~80センチ、関東以西に分布しています。
空き地の野草の合い間から、【イヌタデ(犬蓼)】の実が風に揺れていました。
タデ科イヌタデ属の一年草で、赤桃色の小さな実を見立てて「アカマンマ」とも呼ばれ、俳句では「犬蓼の花」や「赤まんま」は秋の季語です。
秋に茎の先端から1~5センチ程度の花穂を出し、花を密に咲かせます。
花そのものよりも、花後に出来る赤桃色の果実が目立ち、熟した果実は黒っぽい色ですが、その外側に赤桃色の<蕚>が果実を包んでいます。
花弁はなく、花のように見えるのは<蕚>で、<蕚>は5つに深く裂けて花弁のように見えています。
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