本種は、多肉植物にもハーブにも分類されるシソ科プレクトランサス属の植物で、別名は「キュバンオレガノ・スプミント」です。 丸い葉は多肉質で、産毛に覆われていてビロード状のような風合いを持っています。 名称に「アロマ」とあるように、葉をこすったりつぶしたりしますと、「ミント」に似た爽やかな香りが漂います。 「ペリエソーダ」を用いて、この葉を数枚浮かべた<アロマティカス・ソーダー>は爽やかな飲料として、また葉はシャキシャキとした歯ごたえで食べてもおいしくいただけるハーブです。
山道の脇に、【シバグリ(柴栗)】の果実が落ちているのを見つけました。 ブナ科クリ属の木の一種で、古くは縄文次代から食用とされてきた山に自生する「クリ」で、現在栽培されている品種の原種として、「ヤマグリ(山栗)」とも呼ばれています。 雌雄異花で、いずれも5月から6月頃に開花、雄花は穂状で斜めに立ち上がり、全体的に淡い黄白色で、ここの花は小さいのですが、かなり独特な香りを放ちます。 ブナ科は「風媒花」が多いのですが、「クリ」や「シイ」は「虫媒花」です。 9月から10月頃に実が熟して「イガ」のある<殻斗>が裂開、中から果実が1~3個顔を出し、「クリ」もしくは「クリノミ」と呼ばれ、他のブナ科の果実である「ドングリ」と区別して呼び分けられています。
夕方から早朝にかけて花を開花させる<一日花>の【コマツヨイグサ(小待宵草)】ですが、ちょうど花が開花し始めるときに遭遇しました。 アカバナ科マツヨイウグサ属の分類され、1920年代に原産地の北アメリカ(メキシコ)からの帰化植物だと確認されています。 和名は 「オオマツヨイグサ」 や 「マツヨイグサ」、「ヒルザキツキミソウ」などのマツヨイグサ属の中で花が小さいことに因みます。 花径は20~25ミリ程度で、花径が30~40ミリと多きものは「オオバナコマツヨイグサ」と変種に分類され、こちらは茎が地を這うことはありません。 花弁は大きく波打っていますので、一見8枚あるように見えますが、深く切れ込んだハート型の花弁が4枚あり、雌しべは十字架のように大きく4つに分かれ、雄しべは8本です。
開花時期が重なるようで、昨日は 黄色 の【キダチチョウセンアサガオ】をアップしましたが、今回は基本色の白色です。 このお家では鉢植えではなく地植えで育てられているようで、平均気温が5℃の温度があれば枯れることはないようです。 手元の資料では1879(明治12)年頃に日本に渡来、現在では広く栽培されており、また帰化植物として野生化しているようです。 属名の「Brogmannsi」は、ドイツの植物学者<ブルグマン>(1763~1819)にちなみ、種小名の「suaveolenns」は「甘い香りがする」という意味があり、夕方から咲く花に香りがあることに由来しています。
廃品回収置き場として利用されている小さな空き地の隅に、ご近所の住民の方が作られた「タマスダレ」の <小さな花壇> ができていました。 もともとこの場所には 「オオイヌノフグリ」・「オオキバナカタバミ」 などの野草が繁殖していた場所だけに、いずれまた丈夫なこれらが芽を出すだろうなとおもっていましたが、さもありなん、赤紫色の 「ハナカタバミ」 が咲き出していました。 眺めるほうとしては、色々な花が咲いているのが楽しいのですが、「タマスダレ」を植えられた方にとっては「いらない」と思われるかもしれず、このまま他の野草たちが共存できるのか、気になるところです。
玄関の門扉の前に、よく世話されている鉢物を飾られている お家 があり、いつも楽しませてもらっていますが、今朝は黄色の「キダチチョウセンアサガオ」の鉢が置かれていました。 ナス科キダチチョウセンアサガオ属の中低木で、かってはチョウセンアサガオ属に分類されていましたが、現在はキダチチョウセンアサガオ属に分かれ、またキダチチョウセンアサガオ属の中に「コダチチョウセンアサガオ」があり、名称的に混乱してしまいます。 初夏から秋にかけて、下向きに長さ20~30センチの漏斗状の花を咲かせます。 蕾には「卵形」・「球形」・ 「紡錘形」 などがあり、花は蕾から飛び出す形で咲き出します。 花色は白色を中心として、園芸品種として黄色・桃色・紫色・ 赤色 など多彩です。
水やりをされた後のようで、金属光沢のある葉が、さらに輝いる【アロカシア・アマゾニカ】です。 サトイモ科アロカシア(クワズイモ)属に分類され、アロカシ属としては代表的な 「クワズイモ」 をはじめとして約70種ばかりが、熱帯アジアから台湾・日本南部、オーストラリアにかけて自生しています。 本種は、「アロカシア・ロウィー」と「アロカシア・サンデリアーナ」を交配させた園芸品種です。 地中に根茎を持ち、そこから長さ45センチばかりの葉柄を伸ばして先端に長やじり形の長さ50センチばかりの葉をつけ、縁は波打った形状です。 葉は濃い緑色で光沢があり、銀白色の主脈と葉脈がはっきりと浮き出て、いかにも熱帯性の植物の趣きを感じさせてくれます。
綺麗に見える角度を求めながら、野草の茂る中何とか撮影できました【アレチヌスビトハギ】です。 【アレチヌスビトハギ(荒地盗人萩)】はマメ科ヌスビトハギ属の多年草、学名は「デスモディウム・パンキュラツム」で、とっさに思いだせる名称ではありません。 原産地は北アメリカ、日本で初めて発見されたのは大阪府下で1940(昭和15)年ですが、渡来した原因は分かっていません。 今では帰化植物として名称通り荒地や空き地に自生しています。 初秋~秋の初めにかけて茎の先煮長さ20~30センチほどの房状の花序に、長さ1センチ程度の小さな淡紅色のマメ科特有の蝶型の花を咲かせます。
綺麗に【ホテイアオイ】の花が開花しているのを見つけました。 ミズアオイ科ホタテアオイ属の水草で南アメリカ原産、17世紀に発見され日本には観賞用として1884(明治17)年に導入されています。 葉は水面から立ち上がり艶のある丸っぽい形をしてており、葉柄が丸く膨らんで浮き袋の役目を果たしています。この丸い膨らんだ部分を「七福神」の<布袋(ホテイ)>のお腹に見立てて、【ホテイアオイ(布袋葵)】と名付けられました。 花茎を葉のあいだから高く伸ばし、花径6~7センチの花を数輪咲かせます。 花は青紫色で花弁は6枚、上に向いた花弁が幅広く、真ん中に黄色の斑紋があり周りを青色の模様が囲んでいます。 花が咲き終わりますと、花茎の先端が下向きに垂れて水中に潜り込む形を取り、水中にて果実が成長、種子を放出します。
天気予報では神戸は昼から雨でしたが、朝方から降り始め、今のところ昼から雨が止んだ状況です。 2年前に「ど根性な植物」として取り上げた排水溝の 綿毛の種子 ができていましたが、新しい子孫の姿は周辺には見当たらず、2年前に前取り上げた【フヨウ】の株が、また春先に芽を出して育っているようです。