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  • 今年の読書(1)『蟻の棲み家』望月諒子(新潮文庫)

今年の読書(1)『蟻の棲み家』望月諒子(新潮文庫)

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今年の読書(1)『蟻の棲み家』...
著者<望月諒子>さんの『蟻の棲み家』は、神戸市西区に在住と知り始めて手にしました著作です。2018年12月21日に単行本が刊行、2021年11月1日に文庫本が発売されています。銀行勤務を経て、学習塾を経営。2001年、『神の手』を電子出版で刊行し作家デビュー。2010年、ゴッホの「医師ガシェの肖像」を題材にした美術ミステリー『大絵画展』で第14回日本ミステリー文学大賞新人賞を受賞されています。

本書は、フリーランスの記者「木部美智子」を主人公としたシリーズの5作目になるようですが、それぞれ独立した作品のようで、過去とつながる部分の関連はなく楽しめました。記事を寄稿している『サイエンス』のメンバーや登場する刑事が前作に関連しているように思えるだけでした。

二人の女が別の場所で、連続して銃殺されているのが発見されます。どちらも、身体を売り怠惰な生活を送る母親でした。マスコミが被害者への同情を声高に語る中、フリーの記者「木部美智子」は食品工場の弁当クレーム事件を地道に追っていましたが、誘拐事件が発生、連続女性殺人事件へとつながり、事件を追います。

医者の息子で表の顔として「貧困撲滅NPO」で動いている慶応大生「長谷川翼」と、母親が売春婦の家庭で育った「吉沢末男」、「翼」に助けられたと思われる21歳の売春婦「野川愛里」を絡め、格差社会の典型とも思われる家庭の学生と、底辺から自力で妹と必死に這い上がろうとする男「末男」たちが犯した事件の真相を「木部美智子」の目線で追い求めていきます。

「木部美智子」の記者魂が読み解く、周到な伏線の骨太な犯罪小説で、最後の事件の大どんでん返しの圧巻のラストは、一気読みさせられました。
#ブログ #文庫本 #読書

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