『週刊新潮』(6月4日号)のコラム「スクリーン」にて<北川れい子>氏が「89点」の評価をされていましたが、新型コロナウイルスの影響を受け公開延期の作品の確認、また現在は新作の予告編も多く出てきており(169分)の大作である本作品『異端の鳥』は見落としていました。
ナチスのホロコーストから逃れるために田舎に疎開した少年が差別に抗いながら強く生き抜く姿と、ごく普通の人々が異物である少年を徹底的に攻撃する姿を描き、第76回ベネチア国際映画祭でユニセフ賞を受賞した作品です。
ポーランドの作家<イェジー・コシンスキ>(1933年~1991年)が1965年に発表した同名小説『ペインテッド・バード』を原作に、チェコ出身の<バーツラフ・マルホウル>監督が11年の歳月をかけて映像化しました。とある東欧の場所。ホロコーストを逃れて疎開した少年は、預かり先である1人暮らしの叔母が病死して行き場を失い、たった1人で旅に出ます。行く先々で彼を異物とみなす人間たちからひどい仕打ちを受けながらも、なんとか生き延びようと必死でもがき続けます。新人俳優<ペトル・コラール>が主演の少年を演じ、<ステラン・スカルスガルド>、<ハーベイ・カイテル>らベテラン俳優陣が脇を固めています。
2019年・第32回東京国際映画祭のワールド・フォーカス部門では原題『The Painted Bird』のタイトルで上映されました。予告編では2020年6月12日公開となっていますが、公開日は上映館と合わせて確認してください。
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