那覇空港の新たな滑走路が2020年3月26日、開業します。安定的に運用できる年間の離着陸回数は24万回に増大。観光を基幹産業と位置付ける沖縄にとって、空の玄関口の拡大は多くの航空機の往来を生み出し、観光需要の高まりに期待がかかります。また、離着陸時の混雑も大幅に改善され、定時運航にもつながるなど、多くのメリットを持つことになります。
現在の那覇空港は、観光需要の高まりを受け国内外の約40都市と路線を結んでおり、年間2千万人以上が利用しています。12年以降、国内外の格安航空会社の進出が追い風となり、中国や韓国、台湾など東アジアだけでなく、シンガポールやタイなど東南アジアにも路線を拡大。国際空港としての役割を担うまでに成長しました。
那覇空港の利用拡大に対応するため、2014年1月に第2滑走路の造成工事に着手。現在の滑走路から約1300メートル離れた沖合を約160ヘクタール埋め立て、全長2700メートル、幅60メートルの滑走路が完成しています。総事業費約2074億円に上る巨大プロジェクトとなりました。
国によりますと、第2滑走路供用開始後に、安定的に発着できる回数は24万回を見込んでいます。ただ、国内航空各社は機材繰りや、那覇空港を結ぶ主要空港の発着枠に限りがあることなどを理由に、2019年12月時点で供用開始に合わせた新規就航や増便の予定はなく、大幅な路線拡大は見込めていません。第2滑走路の有効活用には関係機関の取り組みが鍵になりそうです。
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