< インドネシアのアチェ州の森林保護区に戻されたオランウータン >
インドネシアのスマトラ島アチェ州で18日、かつて村人にペットとして飼われていた絶滅の危機にさらされている「スマトラオランウータン」の雌2頭が野生に戻されています。シナモン色の縮れ毛の<エレイン>は、後ろを振り返って保護施設の職員を見つめてから森に消えてゆきました。
5歳の<エレイン>と4歳の<Reipok Rere>は、アチェ州の村人のペットとして飼われていたところを救出され、リハビリセンターと「森の学校」で約2年、保護から独立して生きていく方法を学びました。
アチェの自然保護当局によると、2頭が戻されたピヌス・ジャント森林保護区には、捕獲されていたが救出されその後自由になった「オランウータン」約120頭が暮らしているようです。
インドネシアでは、プランテーションの労働者や村人が「オランウータン」を害獣とみなして攻撃することで知られています。密猟者が「オランウータン」をペットとして売るため捕獲することもあるようです。
四国産の「ニホンカモシカ」 ・ 本州産の「ニホンカモシカ」
神戸森林植物園に神戸市立王子動物園と共同飼育(現在の飼育頭数:3頭)をしている特別天然記念物「ニホンカモシカ」に新たな仲間が加わりました。四国の「とくしま動物園北島建設の森」より四国産のニホンカモシカの「サツキ」(オス)を4月10日に迎えています。昨年の西日本豪雨による森林植物園のカモシカ園舎前の災害復旧工事も終わり,ようやくお披露目されます。
四国産の「ニホンカモシカ」は、本州産の「ニホンカモシカ」とは異なる地域個体群です。全国の動物園でも系統をわけて飼育しています。森林植物園では,「サツキ」の導入により本州産と四国産のニホンカモシカの両方を飼育することとなるため、違いを比較することができ、カモシカの多様性を伝えることができます。この度、「サツキ」の来園を記念して、カモシカ観察イベントが開催されます。
【カモシカ観察会】~本州と四国のカモシカさん、どうちがうの~
日程:2019年(令和元年)6月22日(土曜)、30日(日曜)当日受付 時間:午前11時~11時30分 講師:園飼育スタッフ
●ニホンカモシカ「サツキ」
来歴:とくしま動物園北島建設の森・2016年(平成28年)5月5日生まれ
四国産個体の方が体が小さく,体毛も黒っぽいことが特徴です.
< 国内で初めて誕生したアハルテケの子馬ファミリア(左)。右は母馬のファルギザ(画像:アハルテケ長谷川牧場) >
中央アジアが原産で、光沢のある毛並みから「黄金の馬」とも呼ばれるトルクメニスタン原産の馬の品種「アハルテケ」の赤ちゃんが6月5日、青森県南地方のアハルテケ長谷川牧場で誕生しています。
同牧場は国内で唯一「アハルテケ」を飼育しており、繁殖に成功したのは国内初となります。
歴史上に存在する馬では、アレキサンダー大王の愛馬の「ブケファロスや三国志に登場する「赤兎馬」もアハルテケだといわれています。
世界に約3500頭しかいないとされる希少種で、飼育員らは「純血種を増やし未来へ残していきたい」と意気込んでいます。
< 成田空港の密輸事件で発見された新種の可能性のあるサル(画像:東京税関成田税関支署) >
千葉県警と東京税関は11日までに、絶滅の恐れがある希少な「サル」などをタイから密輸しようとしたとして、関税法違反(無許可輸入未遂)容疑で、容疑者の男(40)を逮捕しています。密輸された動物のうち、「サル」は新種の可能性があるといいます。
逮捕容疑は2018年9月、ワシントン条約で取引が制限されている「サル」や「カメ」のほか、「ネズミ」や「トカゲ」など計17匹を密輸しようとしました。
県警などによりますと、専門家に鑑定を依頼したところ、このうちサル2匹は サル目 ガラゴ科ショウガラゴ属ですが、該当する種がなかったといいます。尾を除く体長は約15センチで、大きな目と耳、灰色の体毛が特徴だとか。
埼玉県東松山市岩殿の県こども動物自然公園で5月から今月にかけて誕生した世界最小のシカ「プーズー」の赤ちゃん(メス)を公開しています。
国内で飼育・展示しているのは同園だけで、現在、同園のプーズーは5頭となっています。母親は同園生まれの「サクラ」(2歳)で日本生まれのプーズーの出産は初めてになります。
「プーズー」は南米チリの南部やアルゼンチンの一部に生息。体長80センチ、体高30~40センチ、体重9~10キロ。2016年7月、動物交換を通して交流のあるチリのサンチアゴ・メトロポリタン公園からオス2頭、メス2頭が来園しました。
赤ちゃんは、5月17日に生まれ、体重は749グラムでした。父親は、チリからきた「リオ」(6歳)。順調に育っており、6月1日からプーズー舎(屋内展示室)で公開されています。
< アムールトラの「レーニャ」(画像:ライプツィヒ動物園) >
6月6日(木)に、ドイツの「ライプツィヒ動物園」からアムールトラの「レーニャ」(メス)が来園しました。アムールトラは野生で約500頭しか生息していない希少亜種で、国際的な種管理計画のもと世界中の動物園で繁殖への取り組みが進められています。国内では、23園館 56頭(オス22頭、メス34頭)
神戸市立王子動物園では、2018年7月11日に 「ヤマ」(メス、当時18歳)が死亡 して以来、アムールトラの展示はありませんでした。今後はオスの導入も進め、繁殖を目指します。
移動の様子は非公開です。、また来園したアムールトラは当園の環境に慣れるまで、非公開といたします。
アムールトラ「レーニャ」 性別:メス 年齢:2歳 2017年2月24日ドイツ ライプツィヒ動物園生まれ
< 北東シベリアの永久凍土で見つかった約3万年前のオオカミの頭部(画像:研究チーム) >
東京慈恵会医大とロシア科学アカデミーなどのチームは3日、北東シベリアの永久凍土の中から約3万年前のオオカミの頭部を発見したと発表しています。骨だけでなく、脳や筋肉、毛皮や眼球が冷凍保存され、ほぼ完全な状態で見つかったようです。
コンピューター断層撮影(CT)で頭部を調べた<鈴木直樹>慈恵医大客員教授(古生物学)は「まるで生きているようだ」と述べています。
3歳前後の成体の頭で、体長は推定1メートル前後と現生のオオカミより小さい体長です。
今後は組織やDNAを調べ、生態や現生のオオカミとの関係を明らかにする予定です。
マレーシアで生息が確認されボルネオ島の自然保護区をすみかにしていた唯一の雄の「スマトラサイ」が5月27日、亡くなっています。世界自然保護基金(WWF)が発表しました。同国に生息する個体はこれで雌の1頭のみとなります。
「スマトラサイ」は国際自然保護連合の「レッドリスト(絶滅危惧種リスト)」で最も絶滅の恐れが高い「CR(近絶滅種)」に分類されており、今回の雄の死でさらに絶滅に近づきました。
WWFによると、スマトラサイはかつてインド東部からマレーシアにかけての地域で確認されていましたが、現在は80頭足らずに減少し、ほぼ絶滅に近い状態となっています。野生の個体は、インドネシアで数頭確認されているのみです。
死因は現時点では不明ですが、これまでの報道によると、腎臓や肝臓の病気を患っていた可能性があるとのこと。
< 「ボビー」(画像:ダイアン・フォッシー国際ゴリラ基金) >
アフリカ・ルワンダの森林で1960年代から80年代にかけ、マウンテンゴリラの生態を研究した米国の霊長類学者、<ダイアン・フォッシー>(1932年1月16日~1985年12月26日)氏の著書に登場していたゴリラのうち、最後の1頭が死んだとみられると、同氏の遺志を継ぐダイアン・フォッシー国際ゴリラ基金が発表しています。
ルワンダの保護区で暮らしていた「ポピー」という雌ゴリラで、生きていれば先月1日に43歳を迎えていました。しかし昨年8月以降、観察チームの前に姿を見せていないことから、すでに死んだと推定されています。
「ポピー」は<フォッシー>氏が保護区内にキャンプを設けてから9年後の76年に生まれています。同氏は30年前に現地で何者かに殺害されましたが、晩年に出した著書「Gorillas in the Mist(邦題・霧のなかのゴリラーマウンテンゴリラとの13年)」の中では、幼かった「ポピー」を「愛きょうがあって魅力的」「何をしてもかわいい」と手放しでほめていました。
この著書は1988年に同名(邦題・愛は霧のかなたに)のタイトルで、<マイケル・アプテッド>監督、<シガニー・ウィーバー>主演で映画化され、話題を呼びました。
<フォッシー>氏が森に入った時、ゴリラの生息数はわずか240頭でしたが、保護活動によって生息数が増え、2016年6月時点で604頭となったことが報告されています。
< ユーラシアカワウソ「ゆき」 >
29日の「世界カワウソの日」にちなみ、福島県猪苗代町のアクアマリンいなわしろカワセミ水族館は25日、6月9日まで特別イベントを始めています。
「世界カワウソの日」は、世界各地で生存が危ぶまれている「カワウソ」の現状を広く伝え、一般の人々の関心を高めることを目的に、国際カワウソ生存基金(IOSF)が制定。毎年5月の最終水曜日にヨーロッパを中心に各地でイベントや普及啓発が行われています。昨年は、6匹の「コツメカワウソ」を飼育する岐阜県各務原市の世界淡水魚園水族館「アクア・トトぎふ」では「カワウソウィーク」と題したイベントが開催されました。
同じく「コツメカワウソ」を飼育する福岡市動物園や、「ラッコ」 を飼育する神戸市の須磨海浜水族園でもイベントが実施されています。
同市水族館25日の初日は「ユーラシアカワウソ」が生きたニジマスを追い掛け、捕食する様子を来場者に公開。水槽にニジマスが放たれ、母の「チロル」(9歳)は素早く追い掛け捕食。娘の「ゆき」(3歳)は捕まえたニジマスで遊んだり、落としてしまう姿が見られました。
6月9日まで期間中の土、日曜日には「カワウソクイズ」を開催。全問正解者にカワウソの日オリジナルステッカーがプレゼントされます。
また現在開催中の「かわうそ七変化~星あかり動物イラスト展~」とのコラボ企画として6月30日まで、同館の事務職員<星あかり>さんが書き下ろした「ニホンカワウソ」の4こまイラストを5点展示しています。日本在来種の「ニホンカワウソ」は高知県で1979年に目撃されたのが最後で、環境省は2012年に絶滅種に指定しています。
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