昨日も今日も穏やかな日和で暖かい神戸ですが、舗道のタイルの上をゆっくりと移動している、体長25ミリと<カメムシ>では大型の【キマダラカメムシ】を見つけました。
一瞬 「クサギカメムシ」 かなと思いましたが、体表に黄色の斑紋があり頭部が尖り、頭部から楯版に向かって縦筋が入っていますので、すぐに違う種だと分かりました。
カメムシ目(半翅目)カメムシ科の昆虫で、食草は「サクラ」や「カキノキ」・「ナシ」などです。
南方系の外来種で、日本で初めて確認されたのは長崎県で1770年でした。
その後2006年に岡山県、2010年に東京都で確認されており、地球温暖化の影響で北上しているようで、成虫で越冬します。
今年の<ファルコン昆虫記>も、「カブラハバチの幼虫」 を最後として、今年も終わりかなと思っていましたが、この時期に<クロバネキノコバエ>がパソコンのキーボードの上にとまりました。
<クロバネキノコバエ>は、ハエ目(双翅目)クロバネキノコバエ科の昆虫の総称で、日本では113種が確認されています。
種の多くは植物や菌類を餌としますので農業害虫であり、刺すなど人に被害を及ぼすことはありませんが、大量発生もあり衛生害虫です。
体長2ミリほどの大きさですので、網戸の目は通り抜け、ドアーや窓の隙間から室内に侵入してくる厄介な昆虫です。
神戸は午前中から雨が降り出していますが、その雨の中を「クワァ~、クワァ~」と鳴きながら<カラス>が飛んでいて、時折電柱のてっぺんに休憩がてらとまります。
別段、降り続く雨を気にしていないのか、なんとも不思議な光景です。
日本には女性の黒髪を称える言葉に「烏の濡れ羽色」という表現がありますが、遠目にみてきれいな感じは受けません。
鳥の尾羽の付け根には「油脂腺」という油を出す器官があり、「カモ」や「アヒル」などはこれが発達して強力に水をはじき返せることができ、<カラス>にも同じ器官がありますが、水鳥たちほど強力ではありませんし、また体力を消耗することが予想できます。
雨の日は、木々の中で雨宿りをしているものとばかり考えていただけに、少しばかり気になる<カラス>の飛行でした。
芝生の上に、じっと日向ぼっこをしている【ハクセキレイ(白鶺鴒)】を見つけました。
スズメ目セキレイ科セキレイ属に分類され、「タイリクセキレイ」の一亜種で、眼の左右に黒色の <過眼線> が入る特徴を持っています。
この<過眼線>がないのが「ホオジロハクセキレイ」ですが、写真の鳥は微妙な感じで、2種の交雑種も生まれていますのでなんとも悩ましい同定です。
主に水辺に近い場所に生息しており、水辺に近い場所なら市街地でもよく観察でき、森などを塒としていますが、都会では建物に塒を確保する対応性があり、繁殖域を拡げています。
冬場は単独で夏場は番で縄張り分散、縄張り意識が強く、食性は雑食で昆虫やクモ。ミミズなどを捕えて食べていますが、あまり人見知りしませんので、今では「ハト」などと同様に食パンなども食べているのを見かけます。
白い壁をゆっくりと登っていましたのでよく目立ち、体長15ミリほどの【カブラハバチ】の幼虫です。
黒色の幼虫としては「ニホンカブラハバチ」がいますが、体表にいぼ状の突起がありますので見分けられ、またハバチ類として<腹節>すべてに脚をもっています。
ハチ目(膜翅目)ハバチ科の昆虫で、成虫の体色は朱色をしており、翅は黒色、ハチの仲間ですが針は持っていません。
名称通り「蕪」や「白菜」・「大根」などのアブラナ科の葉を食草とする害虫で、成虫は葉の組織内に卵を産み付けます。
成熟した幼虫は地面の浅いところに潜って土繭を作り蛹化しますので、卵も蛹も目に触れる機会がない生態です。
目線の高さの笹の葉先にとまる一匹の<昆虫>を見つけましたが、真横からの撮影になり、上から全体が分かる撮影ができませんでした。
触角が短いことで、すぐにハエ目(双翅目ハエ亜目(短角亜目)の<昆虫>までは同定でき、体長の特徴からヤチバエの仲間ではないかと推測しています。
<ヤチバエ>は、ヤチバエ科に分類される「ハエ」の総称ですが、世界で58属512種が記録されています。
もう一枚でも違う角度から撮影できればよかったのですが、残念ながらその前に飛び立たれてしまいました。
体長25ミリ前後と、日本産の「ゴミムシ」の中では大型の種類になる【オオスナハラゴミムシ】です。
コウチュウ目(鞘翅目)オサムシ亜目オサムシ科に分類され、雌雄の区別は外観からは分かりません。
地表性で、ミミズや小昆虫物の死骸などを漁り、各種樹木の林や林縁を活動範囲とし、敏捷に動き回ります。
昨年は 12月29日 と遅い時期まで活動していましたが、日当たりが悪くやや湿度の高い砂地などに坑道を掘り、単独で越冬して春先にまた活動を始めます。
神戸は昨日・今日と、お昼間は半袖で過ごせる23度の最高気温です。
8日の日曜日あたりから天気が崩れそうですが、まだまだ越冬前の活動をする昆虫が動き出しているようで、「キチョウ」 や 「ヤマトシジミ」 がまだ飛んでいました。
体長8ミリ前後と大きくはありませんが、触角の長い【ヒゲナガカメムシ】を見つけました。
カメムシ目カメムシ亜目ヒゲナガカメムシ科に分類され、体色は光沢のある黒褐色で、太い前脚が目立つ細長いカメムシです。名称通り長い触角を持ち、触角は第2節(触角の途中でやや太くなっている部分です)から大きく折り曲げることができます。
「イヌビユ」 や 「エノコログサ」 ・ 「メヒシバ」 などのイネ科やカヤツリグサ科の花穂などに集まり、吸汁をしています。
11月も目の前、本日の神戸の朝方の気温は16度です。
昨日の夕方から降り続いた雨も夜半に上がり、朝から陽が差すお天気になりました。
「レモン」の葉の上で、日向ぼっこをしている【クサギカメムシ】を見つけました。
名称の由来である 「クサギ」 の木でよく見かけるようですが、柑橘類の果汁も大好物です。
日本全土に一般的に見られるカメムシ目(半翅目)カメムシ亜目カメムシ科の昆虫ですが、今回(4)回目の登場、なぜかすべて今年に集中しています。
生息域の変化が表れているのかなと見ていますが、そろそろ成虫は越冬体制に入る時期だけに、来年にも観察できればいいなと期待しています。
今年の<ファルコン昆虫記>は、3月4日の (575)「チャスジハエトリ」 に始まり、4月19日の (578)「モンシロチョウ」 からは、ほぼ毎日何がしかの昆虫をアップしてきていましたが、今朝がたはアップできずに途切れました。
さすがに11月が目前ですので、今年も昆虫記は終わりかなと残念におもっていましたが、灯火にひかれたのかカメムシ目(半翅目)カメムシ科カメムシ亜目の【ツヤアオカメムシ】が、部屋の網戸にとまってくれました。
名称通り艶のあるきれいな緑色の体色なだけに、ストロボ撮影では少しばかり頭部あたりが反射してしまいました。
今年は「カメムシ」の当たり年なのか、「アカスジカメムシ」 ・ 「ホシヒロハラビロカメムシ」 ・ 「オオメカメムシ」 ・ 「マルシラホシカメムシ」 ・ 「ウシカメムシ」 等の初登場があり、楽しい観察記録が残せました。来年も、新しい「カメムシ」との遭遇を期待しています。
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