23日の東京外国為替市場で、円相場は4営業日ぶりに大幅反落でした。17時時点では前日の同時点に比べ1円50銭の円安・ドル高の「1ドル=141円78〜80銭」で推移しています。
米連邦準備理事会(FRB)の独立性を巡る懸念や米中貿易摩擦への警戒感が和らぎ、円売り・ドル買いが膨らんでいます。
米中貿易摩擦が激化するとの不安が後退したのも「低リスク通貨」とされる円の売りにつながりました。<トランプ大統領>は中国への関税について「145%にはならないだろう」との見通しを示したほか、<ベッセント米財務長官>も関税を巡る米中の対立は長期化しないとの見方を示したと伝わりました。23日は日経平均株価が大きく反発するなどアジア各国・地域の株価指数が総じて上昇し、円売り・ドル買いを促しています。
もっとも、売りが一巡すると円相場は次第に下げしぶりました。<加藤勝信財務相>と<ベッセント米財務長官>は、24日にも会談する方向で調整しています。日米の財務相会談では為替が議論され、日本側が円安是正を迫られるとの思惑がくすぶるなか、円売り・ドル買いの持ち高を積極的に積み上げる動きは限られ、円相場は「1ドル=141円54銭近辺まで下げ幅を縮める場面がありました。