『自由光州 1980年 5月』@<前田勝弘>監督
4月
23日
世界のさまざまな理不尽に対して表現活動を通して抵抗し続けた画家<富山妙子>と、彼女に触発された映画プロデューサーで監督の<前田勝弘>が、1980年5月に韓国で起きた「光州事件」を題材に制作した短編ドキュメンタリー『自由光州 1980年 5月』は、1981年5月16日に公開されています。
この度、2025年4月26日より、オリジナルネガフィルムからHDデジタルリマスター版が製作され、上映企画「画家 富山妙子と2本のドキュメンタリー映画」にて、『はじけ鳳仙花 わが筑豊 わが朝鮮』」とあわせてリバイバル上映されます。
韓国で戒厳令を敷いた<全斗煥>政権が、抗議デモを起こした学生や市民たちを激しく弾圧し、多くの犠牲者を出した「光州事件」です。<富山妙子>はこの事件に即座に反応し、版画作品『倒れたものへの祈祷』で巡回展を実施しました。
独裁者に対する憤りや犠牲者への鎮魂といった<富山妙子>の強い思いに突き動かされた<前田勝弘>監督は、翌1981年に本作を制作。ニュース映像を通して事件の実態を伝えるとともに、影絵のように展開する<富山妙子>の版画が弾圧と犠牲の本質について訴えてきます。作曲家・ピアニストの<高橋悠治>が音楽を手がけました。