主人公「みちのく麺食い記者」こと<宮沢賢一郎>は、大和新聞東京本社から左遷され、東北総局友軍担当として会津若松支局に出向中です。
大好きな蕎麦を食べているときに、田子倉ダム湖畔で、大手ゼネコン「鹿田建設」の副社長<薗田幸四郎>が他殺死体で発見された現場に出向くところから、物語は始まります。
事件を捜査していくうえで支局にアルバイトに来ている<坂内春香>を道案内に取材を始める<宮沢>ですが、東京勤務時代に知り合った捜査二課の<田名部>と協力しながら取材の途中、新たに<薗田>の部下<保科>も姿を消してしまいます。
会津を地盤とする代議士<稲本芳正>と、土木・建設業の利権絡みの二極対立に見えながら、実は古くからの因習がはびこる問題点を基盤とした社会派ミステリーとしての重みが心に残る一冊でした。
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