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神戸:ファルコンの散歩メモ

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今年の読書(8)『クラッシュ』佐野眞一(新潮社文庫)

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17回目の阪神・淡路大震災が発生した1月17日を、迎えようとしています。

この『クラッシュ(略)』は、2005年に『響きと怒りー事件の風景・事故の死角』のタイトルで日本放送出版協会から発行されています。
2008年に文庫本化され、改題と共に「被災から十三年後の神戸を歩く」が、新たに追加されています。

「JR西日本脱線転覆事故:2005年4月25日」・「雪印乳業食中毒事件:2000年6月27日」・「ニューヨーク同時多発テロ:2001年9月2日」等の6事件のノンフィクションが、緻密な取材をもとにまとめられています。

特に「阪神淡路大震災」のルポは、この時期になりますと自然と読み返してしまいます。
昨年は東北大震災で原発の危機管理不足を露見させましたが、「東海村JCO臨界事故:1999年9月30日」のルポを、いま改めて読み返してみますと、なんら当時とかわらない国の体制に改めて愕然としました。

故中内功は震災後2週間で、官僚主義が優先し被災者に対して無策な応対に怒りを覚え、経団連副会長を突然辞任していますが、「国には絶望した。なんでこんな国に税金を払っていたのかと、改めておもった」の言葉は、今もそのまま当てはまることが悲しいです。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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今年の読書(7)『シンメトリー』誉田哲也(光文社文庫)

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<誉田哲也>原作の女性警部補<姫川玲子>を主人公とするテレビドラマ「ストロベリーナイト」が、1月10日(火)から関西テレビ(フジ系列系)で、<竹内結子>を主人公として放送開始されています。

『ストリベリーナイト』『ソウルケイジ』 に続く、第三弾として、『シンメトリー』が出ています。
この三冊目の文庫本は、姫川警部補シリーズとしては、初めての短篇集です。
いつも通り、捜査一課十係長の小泉警部をトップとして<姫川班>の活躍が楽しめます。

実に意味深なタイトルの並びで、7つの短篇の構成が、これまた心にくいのです。
   * 東京 
   * 過ぎた正義
   * 右では殴らない
   * シンメトリー
   * 左だけ見た場合
   * 悪しき実
   * 手紙
丁度4作目の『シンメトリー』を中心に、左右対称形のよく似たタイトル文字数と、右・左の言葉がうまく分けられています。

小説の内容とは関係がありませんが、遊び心のある編集自体、作者の自信の表れだと見てとれます。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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今年の読書(6)『ソウルケイジ』誉田哲也(光文社文庫)

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今年の読書(6)『ソウルケイジ...
テレビ番組を観ることはないのですが、世間に遅れじと番組表をたまに見ることがあります。
何気なく眺めていますと、本日関西テレビ午後9時から、「ストロベリーナイト」という新番組が始まるのを見つけました。
昨夜、この 『ストロベリーナイト』 の第2作目である『ソウルケイジ』を読み終えたばかりで、タイミングの良さに驚きました。

主人公は、警視庁捜査一課の唯一の女性班長<姫川玲子>です。
以前にも、 『アゲハ』 の女性秘匿捜査官<原麻希>を取り上げましたときに、好きな女性警察官の主人公名を列挙しましたが、連続ドラマになるぐらいですから興味ある人が多いのでしょう。

本日のドラマのあらすじを読みますと、月刊誌「小説宝石」2007年10月号に掲載された『シンメトリー』のようですが、これは第3作目の文庫本『シンメトリー』に短篇として納められています。

残念ながらドラマを見ることはありませんが、好きな<姫川玲子>シリーズがこれからも続くことが期待できそうで、ありがたいことです。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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今年の読書(5)『情熱革命』樫野孝人(カナリア書房)

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今年の読書(5)『情熱革命』樫...
前回の神戸市長選挙に立候補された樫野氏の著作です。
地元長田高校を卒業、神戸大学へと生粋の神戸っ子で、今の神戸市の現状に憂いを覚え、選挙戦を戦われました。

神戸市はハイカラなイメージをもたれているようですが、60年もの長きに渡り、助役出身者が市長を独占している閉鎖的な行政機構です。

全2回の選挙戦では、自民・公明の推薦を受けていた現職の矢田立郎も、前回では追い風に吹かれていた民主単独の推薦でかろうじて当選しました。
投票数は矢田(164,030)、樫野(156178)、松田(61765)と、わずか8千票の差であり、投票者の過半数も確保できていません。

当時の民主党は「官僚政治を崩す」と豪語していましたが、その官僚主義そのものの現職を推薦するあたり、当時からあやふやな行動が多い政党だったのでしょう。

次回の神戸市長選に向け、新しい神戸のビジョンを掲げ、ぜひ再度の立候補を試みてほしいものだと感じながら、読み終えました。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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今年の読書(4)『もう、怒らない』小池龍之介(幻冬舎)

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今年の読書(4)『もう、怒らな...
著者は、月読寺住職・正現寺副住職の肩書を持つ、1978年生まれの僧侶です。
あまりハウツーモノは読まないのですが、タイトルに引かれて読んでみました。

「欲望はストレスの元」「怒りは体を痛めつける」「迷いは能力を曇らせる」等を中心に書かれています。
仏教用語も少なく、分かり易い内容なのですが、正直読みづらい文章でした。
口述筆記で書かれた文章ですので、口語体の表現に近く、「法話」として直接耳から聞けば分かりやすいのだと思いますが、文字として読むには、向いていません。

この「・・・いません」という考えが、著者に言わせますと心のマイナス効果で、「空」の境地に至らなければならないようです。

「無」の精神は難しい世界ですが、出来るだけ穏やかな心になるよう、努めたいと思います。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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今年の読書(3)『事件現場は花ざかり』ローズマリー・ハリス(ハヤカワ文庫)

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今年の読書(3)『事件現場は花...
放送関係の仕事を辞めて、片田舎で園芸家として仕事を始めたポーラが主人公です。
大きな庭園の再生仕事を任され、作業に取り掛かろうとした矢先に、庭から赤ちゃんの白骨死体を発見するところから物語は始まります。

話しはメキシコからの移住労働者達の問題も伏線としてあり、暗い内容の部分もありますが、陽気な主人公の性格で、面白く読みきれました。

「テンナンショウ(天南星)」・「ケンマソウ(鯛釣り草)」・「ニコチアス(ハナタバコ)」・「ナスタチウム(金蓮花)」など、知らない植物名を確認しながら、庭園の景色を想像しておりました。

<矮性>などという専門用語も飛び出し、きっと訳者は植物図鑑を片手に手こずったことと思います。

庭園が事件現場というだけで、お花の話はたくさん出てきませんでしたが、ミステリーとして楽しめた一冊です。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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今年の読書(2)『幽霊人命救助隊』高野和明(文春文庫)

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今年の読書(2)『幽霊人命救助...
書籍のタイトル通り、幽霊4人が主人公で、自殺志願者たちを助けるお話です。
それぞれの理由で自殺した4人ですが、天国までたどり着けず、神様が「下界に降りて100人の自殺志願者を救えば、天国に行かせてあげる」という筋書きです。

警察庁の資料によりますと、1998(平成10)年には24000人の自殺者数でしたが、翌年の1999(平成11)年には33000人を超え、以後昨年度まで毎年3万人以上の人が自殺で亡くなられています。

経済的な理由、病気、ローン問題、受験等、それぞれ問題を抱えた自殺志願者をいかに助けてゆくのか、読みながら小説というよりも、世相をよく表した社会分析書だとおもいました。

お正月に向かない話題かもしれませんが、年の始めだからこそ、手を差し伸べられる温かい社会環境を、望みたいところです。
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今年の読書(1)『キングの死』ジョン・ハート(ハヤカワ文庫)

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今年の読書(1)『キングの死』...
昨年末に買いそろえた <寝正月用の書籍> 、今年最初の読み出しとしては、ミステリーファンですので『キングの死』を選びました。
著者は3作目の『川は静かに流れる』で、2010年の英国推理作家協会最優秀賞を受賞しています。
13歳の少年を主人公に据えて、行方不明になった妹の捜査を進める物語ですが、受賞作の貫禄十分の内容でした。

ミステリーに限らず、本来は作家の発表年代順に読み継ぐのが王道だとは思いますが、えてして文庫本などでは発表年代が後先になる場合もあり、読み手側としてがっかりします。
今回は、あえてデビュー作の1作目にさかのぼって読んでみました。

親子二代の弁護士の家庭を中心に話しは展開します。先代の父親は弁護士としてはやり手でしたが、射殺死体で発見され、主人公の弁護士を中心にその妹、父親のいいなりで結婚した家庭、昔馴染みの女性との不倫等の伏線を散りばめながら、自分自身の人生観を見つめ直す結末へと一気に読ませます。

600ページを超える作品ですが、3作目で協会賞を受賞する力量を感じさせるストリー展開、面白く読み終わりました。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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『聖なる怪物たち』河原れん(幻冬舎文庫)

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『聖なる怪物たち』河原れん(幻...
総合病院の外科医として勤務している<司馬健吾>は、当直の日に「飛び込み出産」の女性の緊急手術を施しますが、妊婦の<有馬三恵>は帝王切開中に突然死亡、新生児は未熟児として産科に預けられます。

手術後、看護師長の<春日井>は突然男に襲われ、「死んだ女のことは黙っていろ」と脅され、<司馬>が自宅に戻ると手術に立ち会った同棲相手の<平井瑤子>も、男に脅しをかけられていました。

<司馬>は<大久保>院長から手術ミスの責任を取らされ、病院を去ることになりますが、仕事先が決まらないなか、妊婦の血液型が珍しいことに気が付き、「代理出産」という疑惑にたどり着いていきます。

経営難の病院を背景に、医療ミスの隠蔽に合わせる巧みな策略と意外な結末に、最後まで緊張感を持ち続けながら、目が離せない一冊でした。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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『ライト・グッドバイ』東直己(ハヤカワ文庫)

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『ライト・グッドバイ』東直己(...
「ススキノ」で、便利屋として生計を立てている<僕>を主人公とする<ススキノ探偵>シリーズの第8作目が本書です。

相変わらず雑多な仕事をこなしているとき、退職した平刑事の<種谷>から、2年前に起こった「あいの里女子高生失踪事件」の協力を求められます。
退職した<種谷>は、当時のアルバイト先の花屋の経営者であった<檜垣紅比古>を疑い続けていますが決定的な証拠がなく、<俺>に<種谷>に近づき証拠となる死体を見つけてこいと頼まれます。

馴染のバー<ケラー・オカダ>で<種谷>に近づきますが、なぜか彼は<小椋良一>と名乗っていました。
行方不明の<邑隅エリカ>のことが気になる<俺>は、虫唾が走る<小椋(=檜垣)>と酒を飲み歩きますが、彼は<俺>が最も嫌いな性格の持ち主でした。

このシリーズではお馴染みの脇役たちも健在で、冬の「ススキノ」の街を舞台に、辣腕を振るう<俺>の行動に溜飲を下げられる一冊でした。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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