今年の読書(8)『クラッシュ』佐野眞一(新潮社文庫)
1月
15日
この『クラッシュ(略)』は、2005年に『響きと怒りー事件の風景・事故の死角』のタイトルで日本放送出版協会から発行されています。
2008年に文庫本化され、改題と共に「被災から十三年後の神戸を歩く」が、新たに追加されています。
「JR西日本脱線転覆事故:2005年4月25日」・「雪印乳業食中毒事件:2000年6月27日」・「ニューヨーク同時多発テロ:2001年9月2日」等の6事件のノンフィクションが、緻密な取材をもとにまとめられています。
特に「阪神淡路大震災」のルポは、この時期になりますと自然と読み返してしまいます。
昨年は東北大震災で原発の危機管理不足を露見させましたが、「東海村JCO臨界事故:1999年9月30日」のルポを、いま改めて読み返してみますと、なんら当時とかわらない国の体制に改めて愕然としました。
故中内功は震災後2週間で、官僚主義が優先し被災者に対して無策な応対に怒りを覚え、経団連副会長を突然辞任していますが、「国には絶望した。なんでこんな国に税金を払っていたのかと、改めておもった」の言葉は、今もそのまま当てはまることが悲しいです。
投稿日 2012-01-15 18:02
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投稿日 2012-01-16 03:07
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投稿日 2012-01-16 05:56
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投稿日 2012-01-16 16:41
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