枝先に花が付き、その下から枝が出て花をつけることを繰り返す<集散花序>の形を取り、花径3センチばかりの白色の花を咲かせます。
花被片は6枚ですが、外側の3枚は<顎>で、内側の3枚が花弁です。
ユリ科オオアマナ属の多年草で、原産地はヨーロッパ、日本には明治時代初期に観賞用として導入されましたが、栽培されていたものが逸出したようで、今では帰化植物として野生化しています。
和名の【オオアマナ(大甘菜)】は、日本古来からある「アマナ(甘菜)」に似ていて大きいことにより、学名的には「オーニソガラム・ウンベラツム」と呼ばれています。
【オオアマナ】の鱗茎は小さな球根をよくつけ、繁殖力が旺盛ですので、一度植えると小さな球根を取り除くのが難しい植物です。
花弁を持たず、花弁に見えているのは<顎>の変化したモノで、<クレマチス>の特徴です。
園芸用語的にはキンポウゲ科センニンソウ属のつる性植物のうち、花が大きくて観賞価値の高い品種を総称して<クレマチス>と呼んでいます。
原種は約300種あると言われ、北半球に広く分布しており、現在では約2000種を超える交配品種が生み出されています。
<クレマチス>でも花姿は随分と異なり、 「ニオベ」 や 「ダッチェス・オブ・エジンバラ」 ・ 「カルトマニージョー」 など多彩です。
この【白万重(シロマンエ)】は「テッセン」の枝替わり種で、花径10センチ、尖がった感じの蕾は淡緑色をしており、咲き進むにつれて花弁(蕚)は淡緑色から白く変化してバイカラーの花姿になります。1輪が1カ月ほど咲き続け、開花時期の長い品種です。
鮮やかな青紫色の花弁の中に、白い隆起が入る【ホタルカズラ】で、ムラサキ科ムラサキ属の多年草、日本全国に分布しています。
和名の【ホタルカズラ(蛍葛)】は、花弁の白い線が蛍の光を連想させ、花後に<走出茎>を出し、茎の途中から根を出して地面に広がっていく「つる性植物」ということで「葛」に由来しています。
草丈10センチ程度、葉は茎に互生し、形は狭楕円形で冬でも葉は枯れません。
花期は4月~6月、茎の上部の葉脇に20ミリ前後の5裂した花を咲かせます。
赤桃色の花弁の花「ギタゴ」という品種が一般的な【ムギセンノウ(麦仙翁)】ですが、白色の品種「オーシャンパール」を見つけました。
ナデシコ科ムギセンノウ(リクニス)属の耐寒性一年草で地中海沿岸が原産地、ヨーロッパでは麦畑の雑草として扱われて園芸的な価値は低く、日本には1877(明治10)年に導入されています。
花径は5センチ程度、5枚の花弁には縦筋がはっきりと入り、草丈は1メートル近くにもなり、茎葉は柔らかな産毛で覆われており、銀色がかった緑色をしています。
別名としては学名から「アグロステンマ」や「ムギナデシコ(麦撫子)」と呼ばれ、ギリシア語の「agros(畑・野原)」+「stemma(花冠・王冠)」の合成語で、「畑に美しく咲く」の意を持ちます。
「ヒポエステス」は南アフリカ・マダガスカル等を原産地として、約40種が分布しています。
キツネノマゴ科ヒポエステス属の多年草で、最大の特徴は葉の模様の美しさです。
緑色の葉に白色や赤色、桃色などの色が交じり合い面白い模様を生み出しています。
斑の色によって「ホワイト・スポット」・ 「ローズ・スポット」 や「ピンク・プラッシュ」など多くの品種があり、その斑入り模様から「ソバカスソウ」の別名があります。
冬から春にかけて上部の葉脇から花茎を出汁紅紫色の花を咲かせますが、あまり目立ちません。
「ディフェンバキア」は葉模様がきれいで、観葉植物として人気のある植物で、熱帯アメリカを原産地として、約30種ほどが分布しています。
葉が大きくなるタイプの「トロピックスノー」などがありますが、この「カミーラ」は節間が短く小型のタイプで、株立ちで草丈50センチほどです。
サトイモ科ヂフェンバキア属の多年草、葉の中央は黄白色で、周縁は緑色、葉姿・色合いの調和がよく、人気のある品種です。
観葉植物ですが、葉脇から花柄を出し、先端い肉穂花序の花を咲かせます。
デェフェンバキア属の植物は、茎や葉を切った際の汁にシュウ酸カルシュウムの有毒成分を含んでいますので、皮膚に付くとかぶれ、口内などにひどい炎症を起こしますので喋れなくなり、英名では「dumb cane」です。
見かけることの少ない【フィカス・アフリカンプリンス】の鉢植えを、見つけました。
名称通りクワ科フィカス属の植物で、アフリカ原産ですが、2005年に実施されたアフリカの保護植物の対象となり輸出規制がかかり、日本にはなかなか原木が入ってきません。
生産者は、おそらく挿し木で栽培されているのではないかと考えています。
「インドゴムノキ」 の仲間で、大きな濃い緑の葉は皮質で艶があり、幹も他のフィカス属と比べて表面が滑らかで葉が大きく丸みを持ち、プリンスの名に恥じない葉姿です。
一重咲の 【カロライナジャスミン】 は生け垣などでよく見かけますが、八重咲きの花を見つけました。
マチン科ゲルセシウム属の耐寒性常緑つる性木本で、名称通りアメリカのカロライナ州近辺が原産地です。
一重咲に比べて香りは弱めですが、花径2センチばかりの中で密に詰まった花弁は豪華で、光沢のある葉は濃い緑色、秋から冬にかけて葉は黄色~赤味を帯びて花が咲いてなくても葉で楽しめます。
お茶などに利用される「ジャスミン」はモクセイ科マツリ属で全く異なる植物で、マチン科として<根・茎・葉・花>のすべての部分は有毒ですので、要注意です。
同じマメ科の 「ネムノキ」 の仲間として【エバーフレッシュ】も、昼に葉を広げ、夜には葉を閉じる<就眠運動>を行います。
マメ科ピトヘケロビウム属の常緑高木、中南米を原産地とする熱帯植物で、「ネムノキ」と違い常緑性で耐寒性はなく、新芽が茶色をしていますので見分けられます。
直径3センチばかりの丸い花を咲かせ、花後には赤い鞘に黒い果実を実らせることから和名では「アカサヤネムノキ」と呼ばれています。
ピトヘケロビウム属は熱帯植物として12種が分布、その中で観葉植物として人気があるのが「コヨバ・アルボレア」の変種「アングスティフォリア」で、日本では「エバーフレッシュ」として流通していますが、これは日本だけの名称です。
昨年は「母の日」制定100周年ということで、花屋さんでは色々な <カーネーション> を見かけたのですが、今年は気が付かないほど質素な雰囲気でした。
17世紀にはイギリスやオランダで品種改良の進んだ<カーネーション>ですが、日本には江戸時代「正保(しょうほう)年間」(1645~1648)にオランダより渡来、当時は「アンジャ」や「アンジャベル」と呼ばれていました。
現在<カーネーション>は「キク」や「バラ」と並び生産高を誇る植物であり、ハウス栽培で一年を通して約500品種が流通しています。
2013年、農業・食品産業技術総合研究機構などが<カーネーション>の「ゲノム」解読に成功していますので、これからも従来にない色や形・耐病性のある新しい品種の開発が進みそうです。
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