昨日紹介した <ハナショウブ> は、6枚の花被片が広がる「六英咲き」の品種でしたが、この【葵の上】は、外花被片は大きく丸弁で、「江戸系」でありながら、やや垂れた平咲きの「三英咲き」の花形です。 一見すると白地の花弁に薄紫色の筋が入るように見えますが、薄紅色に赤紫色の筋が入っています。 <ハナショウブ>の特徴である外花被片の基部の黄色い部分(アイ)がよく目立ち、(アイ)の周辺にある濃い部分(ハロー)は、紅紫色の砂子が入っています。 品種名は、紫式部の『源氏物語』に登場する<光源氏>の最初の正妻<葵の上>からの命名のようで、特徴ある紋様が印象に残る品種です。