ヒガンバナ科ハマオモト属の【ハマユウ(浜木綿)】の花期は夏で、葉の間の真ん中から太くて真っ直ぐな花茎を伸ばし、先端に多数の白色の花を散形に咲かせます。
花序ははじめは<苞>に包まれており、開花時にはこの<苞>は下に垂れ下がります。
花は短い柄の先にあって、白色の細長い6枚の花被を持ち、先端部はバラバラに反りかえっています。
【ハマユウ】の開花の 観察記録 を紹介していますが、スズメガ等の働きで受粉後、花被筒と融合した子房が肥大して径4~5センチばかりの歪な球形の果実が実ります。
熟しますと裂開して、コルク質の厚い種皮に覆われた種子が数個落とします。
浜辺に自生していますとこの種子が海流に流され、たどり着いた新天地の浜辺にて芽吹くことになります。
二日前にも「桃色の<苞>が美しい」ということで 「エクメア・ファシアータ」 を紹介しました。
今回も同じパイナップル科の着生植物で、多年草の【ハナアナナス】です。
パイナッププル科ハナアナナス(ティランドシア)属に分類され、南アメリカを中心に400種以上が分布する、パイナップル科最大の属です。
属名の「Tillandsia」は、スェーデンの植物学者「Elias Til-Landz」に因んで付けられました。
草丈25センチ程度、葉は直立しますが反りかえり幅1センチ程度の細さです。
花茎は短く、その先端に桃色の大きく目立つ団扇のような<苞>を二列互生に付け、その脇から6弁花の青紫色の花を咲かせますが、外花被片は小さくて3弁花にしか見えないこともあります。
花は短命ですが、<苞>は2~3ヶ月は色あせず、花よりもこの<苞>を観賞する【ハナアナナス】です。
春先に赤紅色の5弁花で目を楽しませてくれた 【カリン】 の花ですが、青い実が実のっていました。これから、黄色く熟していきます。
バラ科ボケ属の落葉高木種で、マメ科の「カリン(花梨)」とはまったくの別種です。
語呂合わせで「金は貸すが借りない」という縁起担ぎで、庭の表側には「カリン」を植え、裏側には「カシノキ」を植えると商売繁盛に成ると言われていました。
熟した実は香りがよく、のど薬として有名な「カリンフェノール」成分を含んでいて生薬として用いられています。
酒呑みとしては、やはり焼酎に漬け込んだ「カリン酒」が一番体いいいのではと、枝先に実のっている「カリン」を羨ましく眺めておりました。
株はロゼット状で基部は筒状になり、筒状の葉の中心から出た松かさ状の桃色の<花苞>が美しい【エクメア・ファシアータ】は、パイナップル科エクメア属の多年草です。
ブラジルのアマゾン川流域を中心とした熱帯アメリカでは、エクメア属として約180種ほどが分布している<着生植物>です。
松かさ状の<苞>の中に茶色いモノがみえてますが、これは花の枯れた後で、紫色の花を数日咲かせて終わりますが、桃色の<花苞>は3か月以上も鑑賞が出来ます。
葉の長さは50~60センチ程度、幅は6センチで硬く、葉には白い横縞が入り、この白い縞は粉状で<吸収鱗毛>と呼ばれ、養水分を吸収する働きを持ちます。
この白い縞模様により、別名「シマサンゴアナナス(縞珊瑚アナナス)」とも呼ばれています。
名称通り紅色の【ベニバナ(紅花)】ですが、枝先に頭状花を付け、花の咲き始めは鮮やかな黄色ですが、徐々に赤くなっていきます。
キク科ベニバナ属の一年草、もしくは越年草扱いで、西アジア・地中海沿岸が原産地です。
日本にはシルクロードを通り、中国経由で渡来しました。
古くから紅色染料やリノール酸を含む良質の食用油として栽培され、英名では「サフラワー」と呼ばれています。
古語では「末摘花(すえつむはな)」と呼ばれ、『源氏物語』でもおなじみの花の名称です。
あまりみかけない【イセハナビ】ですが、<一日花>ということで、花もややしぼり気味状態でした。
キツネノゴマ科イセハナビ属の多年草で、原産地は東南アジア、中国を経由して江戸時代に渡来しています。
なぜか学名には、「Strobilanthes japonica」とjaponicaの名称が付いています。
開花期は夏から秋にかけて、淡紅紫色の花を咲かせます。
花冠は漏斗状で先端は5裂、花径は10ミリほどの小さな花で、花びらは左右非対称をしています。
デジカメを構えていましたら、「ヤマトシジミ」が飛来、花よりも蝶にピントを合わせてしまいました。
花の形や葉の形、また夜から明け方にかけて良い香りを出しますので、アカネ科の 「クチナシ」 と間違えそうな【サンユウカ(三友花)】です。
キョウチクトウ科サンユウカ(エルウァタミア)属の常緑低木種で、原産地はインド、熱帯地方に約100種が分布しています。
花期は6~10月、暖地では周年で花を咲かせます。
枝先に白色~黄白色の花を房状に付け、もともと【サンユウカ】は純白色の5弁花の一重の花で、花径3~5センチ、真ん中に黄色い目が入ります。
果実は染料に、材は香料にと利用されています。
マレー半島が原産地の、バショウ科バショウ属の多年草です。
「バナナ」は高さが数メートルになる巨大なモノが多いのですが、本種は名前通り草丈が三尺(約1メートル)と丈の低い品種です。
「バナナ」には熟しても淡泊な味の料理用と、甘くてそのまま食する生食用とがあり、自生している地域では生活に欠かせない主食になっています。
平均気温が10度以上ないと育成が難しいようですが、美味しそうな姿に見とれておりました。
西アフリカ原産の植物ですが、花の色合いから、和名では源平時代に習い、源氏の白旗、平氏の赤旗に見立てて【ゲンペイボク(源平木)】と名付けられ、日本には明治時代に渡来しています。
別名として、つる性ですので「ゲンペイカズラ(源平蔓)」、もしくは花の形が「クサギ」に似ているので「ゲンペイクサギ(源平臭木)」があります。
クマツヅラ科クレロデンドロン属の植物で、初夏ごろから開花が盛んになってきます。
つる性植物で、樹木等に絡みつき4メートルほど迄伸び、鉢植えで育てる場合は籠状の枠などが必要です。
白い部分は<蕚片>が変化したもので、先端が尖り袋状になっており、その先端から赤い花を咲かせ、中心から雄しべが長く突き出した形をしています。
2日前に紹介した、道路脇の側溝から咲いている ど根性な植物(14-3)<ユリ> の蕾、どんな感じになっているかなと楽しみに出向きましたら、影も形もありません。
昨年は<ユリ>の蕾だけを引きちぎられ、がっかりしましたが、今年は株全体が根元から抜かれていました。
<花泥棒に悪人はいない>と言われていますが、いくら個人の敷地ではないといっても、一生懸命に咲こうとしている<ユリ>を、個人で飾るためなのか、いたずらなのかは分かりませんが、どちらにしてもわたしには許せない行為です。
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