株はロゼット状で基部は筒状になり、筒状の葉の中心から出た松かさ状の桃色の<花苞>が美しい【エクメア・ファシアータ】は、パイナップル科エクメア属の多年草です。
ブラジルのアマゾン川流域を中心とした熱帯アメリカでは、エクメア属として約180種ほどが分布している<着生植物>です。
松かさ状の<苞>の中に茶色いモノがみえてますが、これは花の枯れた後で、紫色の花を数日咲かせて終わりますが、桃色の<花苞>は3か月以上も鑑賞が出来ます。
葉の長さは50~60センチ程度、幅は6センチで硬く、葉には白い横縞が入り、この白い縞は粉状で<吸収鱗毛>と呼ばれ、養水分を吸収する働きを持ちます。
この白い縞模様により、別名「シマサンゴアナナス(縞珊瑚アナナス)」とも呼ばれています。
名称通り紅色の【ベニバナ(紅花)】ですが、枝先に頭状花を付け、花の咲き始めは鮮やかな黄色ですが、徐々に赤くなっていきます。
キク科ベニバナ属の一年草、もしくは越年草扱いで、西アジア・地中海沿岸が原産地です。
日本にはシルクロードを通り、中国経由で渡来しました。
古くから紅色染料やリノール酸を含む良質の食用油として栽培され、英名では「サフラワー」と呼ばれています。
古語では「末摘花(すえつむはな)」と呼ばれ、『源氏物語』でもおなじみの花の名称です。
あまりみかけない【イセハナビ】ですが、<一日花>ということで、花もややしぼり気味状態でした。
キツネノゴマ科イセハナビ属の多年草で、原産地は東南アジア、中国を経由して江戸時代に渡来しています。
なぜか学名には、「Strobilanthes japonica」とjaponicaの名称が付いています。
開花期は夏から秋にかけて、淡紅紫色の花を咲かせます。
花冠は漏斗状で先端は5裂、花径は10ミリほどの小さな花で、花びらは左右非対称をしています。
デジカメを構えていましたら、「ヤマトシジミ」が飛来、花よりも蝶にピントを合わせてしまいました。
花の形や葉の形、また夜から明け方にかけて良い香りを出しますので、アカネ科の 「クチナシ」 と間違えそうな【サンユウカ(三友花)】です。
キョウチクトウ科サンユウカ(エルウァタミア)属の常緑低木種で、原産地はインド、熱帯地方に約100種が分布しています。
花期は6~10月、暖地では周年で花を咲かせます。
枝先に白色~黄白色の花を房状に付け、もともと【サンユウカ】は純白色の5弁花の一重の花で、花径3~5センチ、真ん中に黄色い目が入ります。
果実は染料に、材は香料にと利用されています。
マレー半島が原産地の、バショウ科バショウ属の多年草です。
「バナナ」は高さが数メートルになる巨大なモノが多いのですが、本種は名前通り草丈が三尺(約1メートル)と丈の低い品種です。
「バナナ」には熟しても淡泊な味の料理用と、甘くてそのまま食する生食用とがあり、自生している地域では生活に欠かせない主食になっています。
平均気温が10度以上ないと育成が難しいようですが、美味しそうな姿に見とれておりました。
西アフリカ原産の植物ですが、花の色合いから、和名では源平時代に習い、源氏の白旗、平氏の赤旗に見立てて【ゲンペイボク(源平木)】と名付けられ、日本には明治時代に渡来しています。
別名として、つる性ですので「ゲンペイカズラ(源平蔓)」、もしくは花の形が「クサギ」に似ているので「ゲンペイクサギ(源平臭木)」があります。
クマツヅラ科クレロデンドロン属の植物で、初夏ごろから開花が盛んになってきます。
つる性植物で、樹木等に絡みつき4メートルほど迄伸び、鉢植えで育てる場合は籠状の枠などが必要です。
白い部分は<蕚片>が変化したもので、先端が尖り袋状になっており、その先端から赤い花を咲かせ、中心から雄しべが長く突き出した形をしています。
2日前に紹介した、道路脇の側溝から咲いている ど根性な植物(14-3)<ユリ> の蕾、どんな感じになっているかなと楽しみに出向きましたら、影も形もありません。
昨年は<ユリ>の蕾だけを引きちぎられ、がっかりしましたが、今年は株全体が根元から抜かれていました。
<花泥棒に悪人はいない>と言われていますが、いくら個人の敷地ではないといっても、一生懸命に咲こうとしている<ユリ>を、個人で飾るためなのか、いたずらなのかは分かりませんが、どちらにしてもわたしには許せない行為です。
阪神尼崎駅北側の公園に 【アメリカデイゴ】 の木が1本ありましたが、神戸市内で見かけることはありませんでした。
マメ科デイゴ属の落葉低木種で、名称通り南アメリカ原産です。
沖縄県の県花として有名な「デイゴ」は、これとは別種になります。
日本には江戸時代に渡来、海外から来た赤い豆ということで、和名は「カイコウズ(海紅豆)」です。
耐寒性がありますが、関東以南に植樹され、花期は6~9月にかけて雌雄同株として、新しい枝の先端に総状花序を出し、鮮紅色の蝶形の花を咲かせます。
雄しべは先の方まで合着していて、先端で分かれています。
春先に釣鐘状の白色の花を咲かせる 【アセビ(馬酔木)】 ですが、実が出来始めていました。
ツツジ科アセビ属の植物として、学名は<Pieris japonica>からも分かるように、日本原産の植物です。
アセビ属としては、世界中に「ヒマラヤアセビ」や「アメリカアセビ」などが約10種ほどが分布いしていますが、単に【アセビ】といえば、日本のヤポニカ種を指します。
果実は扇球状になり、この種子は有毒成分<グラヤノトキシン>を含んでいます。
このまま熟していきますと茶褐色になり、殻が割れて種子を落とします。
昨年も ど根性な植物(14)<ユリ> として紹介した道路脇の側溝の同じ個所から、<ユリ>の蕾がひとつ顔を出していました。
昨年は心ない輩が開花する前に蕾をちぎり取り、 無残な姿 を見て悲しくなりました。
赤い斑点が見える蕾の形状と草姿から「ヤマユリ」だと見ていますが、今回は無事に開花した綺麗な姿を見せてくれるのか、心配でなりません。
常時監視しているわけにもいかず、無粋な輩のいたずらが起こらないように祈るだけです。
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