『噛む家族』@<馬渕ありさ>監督
5月
5日
人を見ると噛みつきたくなってしまうゾンビの家族を主人公に、SNSと隣り合わせの現代社会の中で、誰もが簡単に他人を攻撃し追い詰めていく様子を描いた異色のゾンビ映画『噛む家族』が、田辺・弁慶映画祭の受賞作品を上映する「田辺・弁慶映画祭セレクション2024」(2025年5月9日~6月5日=テアトル新宿/2025年6月20~26日=テアトル梅田)で劇場上映されます。
多くの若手監督や若手俳優を輩出してきたインディーズ映画の登竜門である第18回田辺・弁慶映画祭で最高賞の弁慶グランプリのほか、観客賞、キネマイスター賞、フィルミネーション賞、わいず倶楽部賞の計5冠に輝いた作品です。
人を見ると理性を失い、噛みついて感染させてしまうゾンビの家族。今までは人目につかないよう、家の中から一切出ることなく静かに暮らしていましたが、外の世界を知らない娘のため、父親は人間と共存したい、自分たちを受け入れてほしいと考えるようになります。
そんなある日、家の前で起こった事故の被害者に娘が噛みついてしまったことから、このままゾンビ感染者を増やしていこうと試みる父親。SNS上では物珍しいゾンビに対して、多様性の時代だと一時はもてはやされるものの、ふとしたことでゾンビ一家が炎上し、それを潮目に世論は大きく変化していきます。
「藤見あんり」に<東杏璃>、「藤見剛」に< 阿部能丸>、「藤見美樹子」に< 登坂香代子>、「一郎」に< 隈坂健太>、「一郎の祖母」に <下東久美子>ほかが出演、監督は前作『ホモ・アミークス』も田辺・弁慶映画祭のコンペティション部門に入選した<馬渕ありさ>が務めています。