恐竜の卵の化石命名@「ムルティフィスウーリトゥス・シモノセキエンシス」
3月
17日
福井県立大学恐竜学研究所と福井県立恐竜博物館の共同研究により、この化石は新種と確認され、国際的な古生物学誌「ヒストリカル・バイオロジー」(電子版)に同日、論文が掲載されました。学名は「下関の多裂卵石」との意味だといいます。
この化石は、当時高校生だった会社員の<清水好晴>さん(71・神奈川県横須賀市)らが1965年9月、下関市綾羅木川上流域にある白亜紀前期(約1億2000万~1億年前)の地層で採集。2017年にこれが国内最初の恐竜化石の発見であることが分かり、さらに福井県立大などによる共同研究が続けられていました。
卵の化石は、殻の厚さが3ミリを超え、ニワトリの約10倍にも及ぶことなどが特徴。長径は約10センチと推定さています。福井県立大学恐竜学研究所によりますと、3メートル以上の中型から大型の恐竜が生息し、産卵や巣作りを行っていたとみられるといいます。化石は下関市立考古博物館で常設展示される予定です。