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- 今年の読書(45)『マアジナル』田口ランディ(角川文庫)
能登半島の海岸に近い大社町で育った<僕=高木悠司>は、17年前の中学2年生の時に、同級生の<江上理沙>が突然神隠しにでもあったように行方不明になった事件を経験しています。
東京の大学を卒業して入社した出版社は倒産、先輩の口利きでオカルト雑誌を発行している<マアジナル社>に勤め出しますが、UFOに絡む患者たちに興味を持つ精神科医<木部直樹>からのメールを受け取ります。
上司の<岡田淳子>の命で急きょ取材として能登に出向くのですが、かっての同級生6人がUFOを呼び寄せたことにより、それぞれ6人の数奇な人生が語られていきます。
古代神話・天文学・哲学・物理・数学・精神医学・UFO等の幅広い分野の知識を散りばめたファンタジー物語として、最後まで<江上理沙>がどうなっているのかを引きずりながら、最後の4行で「なるほど」と肩の力が抜ける壮大な物語が楽しめました。
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