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今年の読書(133)『セカンド・ラブ』乾くるみ(文春文庫)

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今年の読書(133)『セカンド...
最後の最後まで作者の企みにはまり込んで読み終り「んん?」と考え込んでから、冒頭の「序章」の<正明はひたすら念を送る。テレパシーで会話が出来たらいいのにと思う>の意味が閃き、「おお!!」と唸る大きな余波に包まれる一冊でした。

語り部は<里谷正明>26歳です。高校を卒業後家具製作会社に勤める工員ですが、先輩の<紀藤>に誘われてスキーに出向いた際、大学院生の23歳の<内田春香>と知り合い、交際をするようになります。

デート中に見知らぬ中年の男から<春香>のことを<美奈子>と間違われ、男との会話から<パブ&スナック『シュリール』>に<美奈子は勤めていることを知り、気になり出向いて見ますと、確かに<春香>とそっくりな<美奈子>が降りました。<正明>は<美奈子>から、<春香>は一卵性双生児で生まれたときに離れ離れになった姉妹だと聞かされるのですが、<正明>は<春香>とは正反対の天真爛漫な<美奈子>に惹かれていく自分を恐ろしく感じ始めていきます。

最後の最後で読者は、<春香>との失恋で<正明>が自殺していたことに気づき、文中に<春香>が「霊媒が見える」と言った言葉の伏線が行かされる最後の場面に、感心すると共に戸惑いを隠せませんでした。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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birdy
birdyさんからコメント
投稿日 2015-09-30 08:32

なんかややこしそう。

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ファルコン
ファルコンさんからコメント
投稿日 2015-09-30 08:37

読みおわってから「まさか」と思わせる伏線が、巧みでした。
意味が分からずに読み終えた人も多いのではないかなと、しんぱいしています。 (苦笑)

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