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- 今年の読書(93)『空飛ぶ広報室』有川浩(幻冬舎)
著者のデビュー作品は陸上自衛隊を中心とした 『塩の街』 ですが、その後航空自衛隊の『空の中』、海上自衛隊の 『海の底』 と続き、<自衛隊三部作>と呼ばれています。
また同じく自衛隊の組織内の恋愛を描いた 『クジラの彼』 や 『ラブコメ今昔』 があり、どれも文庫本で楽しめますが、本書(2012年7月刊行)だけはいまだ単行本のままで文庫化されておらず、しびれを切らして単行本を手にしてしまいました。
本書には6編の連作短篇と番外編が1篇納められています。
主人公は<空井大祐>二尉です。子供のころからの憧れだった「ブルーインパルス」のパイロットとして推薦を受けた矢先、交通事故で膝を痛め防衛省の広報室勤務に配属されます。
それぞれ個性ある広報部のメンバー達ですが、帝都テレビの<稲葉リカ>が、報道局から番組のディレクターに配置換えとなり、この広報室担当として顔出しする場面から物語は始まります。
世間一般の「自衛隊」のイメージを払拭すべく、「自衛隊は、こういう仕事をしているんですよ」を理解してもらうために裏方としての広報室に光を当て、またそれぞれの隊員たちの真摯な仕事ぶりにおもわず涙する場面もあり、心打たれる内容でした。
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