ベゴニアの葉を食事中の幼虫を見つけました。一般的に「シャクトリムシ(尺取虫)」と呼ばれ、体を折り曲げながら、ヒョコヒョコと歩く姿が特徴的な、シャクガ科というグループのガ(蛾)の幼虫です。
シャクガ科の幼虫には体の前方に3対の本物の脚がありますが、それとは別に腹脚が「2対」しかありません。そのため、体を輪のように曲げた歩幅が大きくなるような歩き方になります。
シャクガ科はチョウ目(鱗翅目)の中ではヤガ科に次ぐ二番目に大きい科です。世界では24000種近くが知られ、日本では900種近くが報告されていますので900種の幼虫がいるということで、(419)「シロトゲエダシャク」や(422)「トビネオオエダシャク」・(425)「アトジロエダシャク」・(426)「チャノウンモンエダシャク」などのように形態や色彩に特徴がある幼虫の同定はしやすいのですが、この「尺取虫」の種の同定までには至りませんでした。
麻痺側側で動かせない左足の靴に【ヒメウラナミジャノメ】が運良く留まりました。森林淵や植物の周辺を歩いていますので、好みの植物の匂いがするのか、はたまた昆虫好きのフェロモンが出ているのでしょうか、スニーカーを履いていた時には(601)【ウシカメムシ】の訪問を受けていますし、(740)【オオカマキリ】が足に飛びついてきたこともありました。
脚周りへの飛来は少ないのですが、左手には多くの昆虫が訪れてくれています。(40)【クヌギゾウムシ】に始まり、(76)【ヨコズナサシガメ】、(239)【マダラカツオブシムシ】、(300)【ノコギリカメムシ】、(315)【ヒゲコガネムシ】、(402)【アルファルファタコゾウムシ】、(613)【ウスグロツヅリガ】などがいました。
次はどの昆虫がご挨拶に出向いてくれるのか、楽しみな昆虫観察です。
地表面を徘徊している場合が多い、カメムシ目(半翅目)ヒョウタンナガカメムシ科 オオモンシロナガカメムシ属の【オオモンシロナガカメムシ】ですが、網戸に留まっていました。
体色は黒褐色で前翅革質部先端付近に大きな黄白色の紋が1対あります。前胸背は前葉は細いが後葉は太く、全国的にごく普通に見られる普通種で、地面を歩き回り、ヤツデの実や地下茎の汁を吸います。
海外では台湾,朝鮮半島,中国に分布しています。国内に生息しているオオモンシロナガカメムシ属は、【オオモンシロナガカメムシ】と【オオモンクロナガカメムシ】の2種が生息しています。
カメムシ目(半翅目)の昆虫は、様々な体形と色合いが楽しめますので、好きな分類の一つです。
今回はホソヘリカメムシの一種【ニセヒメクモヘリカメムシ(偽姫蜘蛛縁亀虫)】と遭遇しました。体長15ミリ、全身褐色。頭部と胸部の長さが同じです。同属の「ヒメクモヘリカメムシ」に良く似た形態ですので、和名に「ニセ」を冠しています。
両者は頭部の側葉と中葉の長さが異なり、側葉と中葉がほぼ同じ長さなのが「ヒメクモヘリカメムシ」で、【ニセヒメクモヘリカメムシ】は頭部側葉の先端が中葉よりも大きく突き出しています。
国内に生息しているヒメクモヘリカメムシ属は、【ヒメクモヘリカメムシ】と【ニセヒメクモヘリカメムシ】の2種です。
「ヒメクモヘリカメムシ」はより標高の高い環境に生息し、クマザサやスズタケに寄生します。一般にはあまり馴染みでない種ですから、クマザサやスズタケの生育しない低地で見かけたら、【ニセヒメクモヘリカメムシ】と思って頭部の側葉と中葉の長さを良く観察した方が確実です。
小さな昆虫の更に細部の少しの違いで、種が全く異なるのですから、昆虫の同定は実にややこしいものです。
鮮やかな赤色のクワガタのような昆虫【ヒラズゲンセイ】が、兵庫県稲美町内で確認されています。
【ヒラズゲンセイ】は、ツチハンミョウの一種で体長約3センチ。真っ赤な体とクワガタのような大あごが特徴で、6、7月に成虫になります。体液「カンタリジン」が有毒で、皮膚につくとかぶれや水ぶくれを引き起こすことがあります。
「クマバチ」の巣に寄生し、幼虫はクマバチが集めた花粉団子を食べて成長するといいます。クマバチが好むサクラや巣を作る古い木造家屋など、多様な場所で見られるといいます。
高知や徳島県などの温暖な地域で見られた種ですが、京都や滋賀で生息域を広げ、兵庫県内でも発見例が増えているようです。生息域が年々北上してきているようです。
ベゴニアの葉に留まっています、チョウ目(鱗翅目)タテハチョウ科ジャノメチョウ亜科の【ヒメウラナミジャノメ】を捉えることができました。
裏翅のきれいな金環模様を写し取りたかったのですが、吸蜜行為ですと割ととどまっていますが、距離があり、葉の上ということでこちらが移動中に飛び立たれることは経験上判っていますので、何とかズーム撮影で、おぼろげながら翅の模様も確認できました。
この一枚撮影後、二枚目撮影の余裕はなく、元気に飛び立ってしまいました。
前翅に4本の黒と黄いろの帯が横に並行に並んでいますコウチュウ目(鞘翅目)カマキリかの【ヨスジハナカミキリ】です。遠目に観たときには、姿から【ヨスジハナカミキリ】かなと直感したのですが、前羽の模様が並行ではなく〈まだら模様〉に入っています。
翅形状から、コウチュウ目(鞘翅目)とカメムシ目(半翅目)の昆虫を再度確認しましたが、本種に近い昆虫を探すことはできませんでした。
調べていく上で、【ヨスジハナカミキリ】では、〈前翅には4本の黄褐色の横帯がある。体下面はビロードのように金色に輝いて見える。 ただし地方変異がかなりあり、西日本のものではより細長くて黒色部が濃いなどの違いが見られる。〉との記述を見つけました。
採集しておれば、もう少し詳しく観察ができたかもしれませんが、自然の中での一期一会を基本としていますので、次回遭遇時には角度を変えての撮影ができればと思っています。
体長20ミリほどの幼虫ですが、触覚の長さと背筋の黒褐色のいろで、バッタ目キリギリス科の【ヤブキリ(藪螽蟖)】とわかります。名の由来は、薮に棲むキリギリスの意味です。主に日本の本州(中西部の平地)、四国、九州に分布しています。
成虫の【ヤブキリ】は、体長(頭部より羽の先まで)45-55みり前後。体色は緑が普通ですが、まれに全身が黒褐色になるものもいます。羽は腹端より僅かに出る。頭頂から羽の先まで背面を貫くように褐色の筋があります。
産卵管が見えていますので、本種はメスの幼虫です。「キリギリス」と異なりまっすぐに産卵管伸びています。
若齢幼虫は、主に花粉や花弁を食べています。しかし成長とともに樹上や薮など草丈の高い方へ移り住むようになります。脱皮回数は通常6回。回数を重ねるごとに肉食性が強くなります。体のつくりもだんだん肉食に適するようになり大顎が徐々に伸び、脚の棘も長くなってゆきます。若齢幼虫は丸みを帯びた顔なのに対し、終齢になる頃には顔の半分近くを大顎が占めるようになります。
(画像:沖縄科学技術大学院大学より)
12日、環境省は強い毒性を持つ特定外来生物「コカミアリ」が、岡山県倉敷市の水島港で陸揚げされた国際貨物コンテナなどから、約30匹確認されたと発表しています。国内への侵入の確認は初めてです。このコンテナは神戸港を経由しており、神戸市が調査しましたが経由地で「コカミアリ」は確認されていません。
環境省によりますと、コンテナを積んだ船はフィリピンの港から6月23日、同市東灘区の六甲アイランドに到着。内航船に積み替えた後、同27日に水島港に陸揚げされています。岡山県の定期調査で疑わしい個体が見つかり、専門家が特定したのち、「コカミアリ」は処分されています。
神戸市は今月6日、環境省から連絡を受けて現地調査を実施。コンテナが置かれた周辺を調べましたが、個体や巣は見つかりませんでした。神戸港でコンテナの開封はなかったといいます。神戸市自然環境課は「動きが早いアリではなく、短期間でコンテナヤードから離れた場所に巣をつくることは考えにくい」とし、神戸での侵入はないとみています。
「コカミアリ」は体長1~2ミリと小さく、刺されると毒で激しい痛みを感じます。繁殖能力が高く、定着すると根絶は非常に困難とされています。中南米で生息し、アフリカやニューカレドニアなどの太平洋諸島に侵入しています。
今年はすでに(1004)で登場していますトンボ目トンボ科の【オオシオカラトンボ】ですが、上面や側面からの撮影写真は多いのですが、運よく裏側からの撮影ができました。
【シオカラトンボ】との違い、複眼が褐色なのと、翅の付け根が黒色という特徴がよくわかる撮影ができました。
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