密集して生えていますサトイモ科オランダカイウ属の「カラー」の葉の上に、葉の色と違うものが目に入り、よく観ましたらバッタ目キリギリス科ツユムシ亜科ツユムシ属の【ツユムシ】がご臨終でした。
死んだ蝉や、弱肉強食の結果の亡骸はよく見かけますが、小昆虫の【ツユムシ】そのままの姿で観るのは初めてでした。
【ツユムシ】の生態は、卵は4月頃孵化し、6回の脱皮を経て6月頃に成虫になります。その成虫が産んだ卵は7月頃孵化し、9月にもう一度成虫が見られます。2回目の成虫の産んだ卵はそのまま越冬します。
温暖化により年2回発生地域が北上しているようですが、昨日の神戸の気温は「4.0度~11.7度」でした。生態的には寿命だと思いますが、寒さに負けたかな。
昨日の神戸の気温は「6.0度~12.6度」でした。まだ元気にチョウ目(鱗翅目)の幼虫が活動しているのに驚きました。
毛のない緑色の幼虫は〈アオムシ〉と呼ばれているようですが、代表的でよく知られていますのは【モンシロチョウ】だと思います。
本種は、白い線の模様が入っていますので、【モンシロチョウ】ではないようです。この時期ですので、越冬は<蛹>の形態の「ヨトウガ」関係かなと考えたのですが、同定には至りませんでした。
後日のために記録として残しておきたいと思います。
昨日の神戸の最高気温は「18.3度」でした。今年の昆虫記も終わりだと思っていましたら、網戸に全長13ミリ(体長10ミリ)ほどの〈アブ〉が止まっていました。
翅が2枚で双翅目(ハエ目)、この〈ハエ目〉には日本で6000種ほどが含まれるグループで、〈ハエ〉、〈アブ〉、〈カ〉などが含まれています。短い触角で短角亜目(ハエ亜目)で〈アブ〉(115種)までは分類できます。
翅に黒い紋があるという、わかりやすい特徴がありながら、種の同定までは、手持ちの資料ではできませんでした。
色々調べていく中で、双翅目短角亜目アブ群キアブ科の一種で「ホシキアブ」というのが、「翅に黒い斑紋がある」という記述を見つけましたので、【ホシキアブ】としています。
扉を開けた玄関先に、カマキリ目カマキリ科ハラビロカマキリ属の【ハラビロカマキリ】がいました。腹部の幅が広いことから〈腹広蟷螂=ハラビロカマキリ〉と名づけられています。
体長はオス45~65ミリ、メス52~71ミリほどですが、雌雄の区別はつきにくい大きさでした。他のカマキリに比べ相対的に前胸が短く、腹部は幅広く、成虫の前翅に〈白色の紋〉があるのが特徴ですので、【オオカマキリ】や【チョウセンカマキリ】とは、すぐに区別がつきます。前脚付け根には白黄色のイボがあるのも特徴です。
どちらかといいますと樹上性の傾向が強く、林縁や草原の樹木の梢上、葉上に生息している場面が多いと思います。
日本のカマキリの中では中型のタイプになりますが、肉食の昆虫でありその獰猛さは変わりません。近くを通った飛んでいる昆虫でも一瞬で捉える素早さも持っています。
昆虫の活動時期も終りに近づいていますが、11月に入っても「夏日」が続いていますので昨日の〈ゾウムシ〉の仲間に続き今回はチョウ目(鱗翅目)ヤガ科フクラスズメ属【フクラスズメ】と遭遇しました。雑木林に多く見られる普通種で、夜、クヌギなどの樹液に集まります。成虫で越冬します。
和名の【フクラスズメ】は、スズメが羽毛を逆立てて冬の寒さに耐える様を「ふくらすずめ」と呼び、丸っこくて毛に覆われた様子をこの〈ガ〉に当てはめています。「スズメ」とありますが、スズメガ科ではありません。
幼虫は、樹木に似た成虫の褐色の擬態色とは正反対にとても派手な色をしています。動きの遅いイモムシ型の幼虫の多くは、鳥の格好の餌になりますが、この幼虫は体色を派手にし毒や不味い物質を体に作ることによって、天敵に自分を印象づけ、不味いことを覚えてもらう方法で天敵からの捕食を回避しています。
成虫の全長は5cmほど。背中側と翅が黒褐色、体の腹側は黄白色をしています。胴が太く、全身に短い毛が密生しています。触角は細い形状で、前翅は体より少し大きいくらいで、後翅に水色の太い弧状の模様が2本ありますが、これは捕えないと観察できません。止まる時は翅を後方へ閉じ、大きな鏃(やじり)のような形になります。
網戸に留まっていました体長1センチにも満た昆虫です。体形の特徴から、コウチュウ目(鞘翅目)カブトムシ亜目(多食亜目)ゾウムシ上科〈ゾウムシ〉の仲間だとみたのですが、何せ種名のあるものだけで日本で1000種以上、全世界では約6万種ともいわれ、多種多様な甲虫類の中でも特に大きなグループであるだけに、同定はできませんでした。
昆虫記としての〈ゾウムシ〉も名称のように長い口吻の(40)【クヌギシギゾウムシ】をはじめ、(74)【クワゾウムシ】・(402)【アルファルファタコゾウムシ】・(641)【クリアナアキゾウムシ】・(826)【ハリゲカシワクチブトゾウムシ】・(867)【マダラアシゾウムシ】などがいました。
長い脚の形状で一目で双翅目・糸角亜目・ガガンボ科の一種だとわかります〈ガガンボ〉ですが、ヒラヒラと飛ぶ成虫の形態は「蚊」を一回り大きくしたような感じの種類が多いのですが、「蚊」と違い人や動物を刺して吸血することは無く、花の蜜を主食としています。
〈ガガンボ〉は日本国内だけでなく世界中に生息しており、その種類数は15000種類以上とも言われています。日本に生息する種類だけでも700種類以上と言われています。
体長2センチばかりの小さめの〈ガガンボ〉で、特徴が分かりづらいのですが、【キリウジガガンボ】ではないかなとみています。脚が6本揃っていませんので、過酷な自然界で何とか生き延びている感じでした。
昆虫たちの活動も終わりかなともいえるこの時期で,朝6時の気温は「12.2度」、12時で「19.1度」の神戸ですが、バッタ目キリギリス科ツユムシ亜科【セスジツユムシ】の「メス」と遭遇しました。
体長は40ミリ前後。全身鮮やかな緑をしています。ツユムシよりも幾分頑丈な体つきで、脚はやや太く、短い感じです。オスは頭部、前胸に褐色に縁取りのある橙色の筋、羽には褐色の筋、「メス」では頭頂から羽の先まで乳白色の筋が入ります。
ほぼ完全な夜行性で、昼間は葉の上で体の後半部を少し持ち上げ、触角と前足を前方に出し、中脚と後ろ足を少し開いて止まるという独特の姿勢で休息していますが、昼間の網戸に留まる態勢は、右後ろ脚がないためかまた違うようです。
今年は「カマキリ」との遭遇がなく、先日にようやく(1050)【オオカマキリ】と遭遇してホッとしていましたが、続けて体長9センチほどのカマキリ目カマキリ科の【チョウセンカマキリ】のメスを観察することができました。【オオカマキリ】よりもやや細身の体形をしています。
「カマキリ」には、緑色と褐色の個体がいますが、なぜ褐色になるのか、保護色だとは思いますが、諸説仮説があるようでいまだ解明されていません。「少しでも多くの個体が残るための繁殖戦略」と言う考え方があるようです。「カマキリ」の身体の色は産まれたときから決まっていますが、それでも前翅の部分は必ず緑色になるようです。
【ヒナカマキリ】の体色は褐色のみですが、行動範囲が地上だということの保護色なんでしょう。
この個体、緑色と褐色がまじりあっているという中間色の変わり種でした。こんなこともあるんだなと新しい発見にしばし見とれておりました。
アルミサッシの欄間部分に、夏から秋にかけてみられるバッタ目キリギリス科ツユムシ亜科ツユムシ属の【ツユムシ】を見つけました。
卵は4月頃孵化し、初齢幼虫は褐色ですが、2齢以降は成虫同様鮮やかな緑です。6回の脱皮を経て6月頃成虫になります。その成虫が産んだ卵は7月頃孵化し、9月にもう一度成虫が見られます。2回目の成虫の産んだ卵はそのまま越冬します。
体長40ミリほどで、全身鮮やかな緑色をしています。頭は小さく、顎もとても細くて短く、一見すると三角形で肉食性と思われがちですが完全な草食性です。キク科の「ヨモギ」、「セイタカアワダチソウ」、マメ科の「ハギ」、「アカツメクサ」などの葉っぱの柔らかい部分などを中心に食べています。
後ろ足が細長く、跳躍力があまりない為か、外敵が近づいても他の直翅昆虫ほどすぐには跳ねずに、じっとしてやり過ごそうとする傾向が強いようです。しかし危険を感じれば身軽さを生かしてバタバタと飛んで逃げます。
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