「1ドル=144円13銭~144円14銭」(5月28日)
5月
28日
28日の東京外国為替市場で、円相場は続落でした。17時時点では前日の同時点に比べ42銭円安・ドル高の「1ドル=144円15〜16銭」で推移しています。
財務省が国債発行計画を見直せば超長期ゾーンの債券需給の不安が和らぐとの見方から日米ともに金利の上昇圧力が緩んでいます。27日の米株高もあり、投資家心理が改善するとして「低リスク通貨」とされる円に売りが先行しました。
円相場は12時すぎに「1ドル=144円77銭」近辺まで下げる場面がありました。財務省は、6月に開く国債市場特別参加者(プライマリー・ディーラー、PD)会合を踏まえ、超長期債の発行額を減らすとの観測が出ています。27日には日米で金利の急上昇に歯止めがかかり、連休明けの米株式相場が大きく上昇。それぞれ投資家のリスク許容度を高めて円売り・ドル買いを促しました。
財務省が、28日に実施しました40年物国債入札は最高落札利回りが市場予想を上回るなど投資家の需要が乏しい「低調」な結果と受け止められています。午後は国内金利の上昇基調が一時強まり、円の下げ渋りにつながりました。40年債の「第2非価格競争入札」で想定以上の落札があったことが明らかになると長期債に買いが波及し、長期金利の指標となる新発10年債利回りは低下に転じましたが、円の下値は引き続き堅く推移しています。
28日はスポット(直物)取引で月内に資金を受け渡しできる最終日となる。国内輸出企業などによる円買い・ドル売りが入りやすいとみられ、円相場を支えています。