「1ドル=144円89銭~144円90銭」
5月
20日
19日のニューヨーク外国為替市場で円相場は上昇し、前週末比90銭円高・ドル安の「1ドル=144円75〜85銭」で取引を終えています。円の高値は「1ドル=144円79銭」、安値は「1ドル=145円22銭」でした。
大手格付け会社ムーディーズ・レーティングスが米国債を格下げしたことを背景に、円を買ってドルを売る動きが優勢でした。
16日、ムーディーズは米国債の長期信用格付けを最上位の「Aaa(トリプルAに相当)」から「Aa1(ダブルAプラスに相当)」に1段階引き下げました。ムーディーズが引き下げの理由に米国の財政不安を挙げたことから、債券市場では米長期金利の指標である10年債利回りが一時4月中旬以来の水準に上昇(債券価格は下落)しています。
外国為替市場では米関税政策への不透明感などから4月にみられました「ドル離れ」の傾向が再び加速するとの見方がありました。米国債格下げは驚きではないが、市場は反応し、円高・ドル安に傾きやすい地合いが指摘されていました
20〜22日には、カナダで主要7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議が開かれます。<加藤勝信財務相>と<ベッセント米財務長官>が会談する予定で、円安是正が議題にあがるとの観測も出ています。<ベッセント米財務長官>は、18日の米NBCのインタビューで相互関税について、「貿易相手国が誠意をもって交渉に応じない場合には、4月2日に発動した関税率まで戻す可能性がある」と述べています。米関税政策を巡る不透明感も意識されています。