9日午後の東京外国為替市場で、円相場は小幅な動きとなっています。14時時点では「1ドル=155円55〜57銭」と前日17時時点と比べて23銭の円安・ドル高でした。米長期金利が日本時間9日の取引で高止まりしており、日米金利差を意識した円売り・ドル買いが続いています。ただ経済指標などの新規の取引材料に乏しいことから様子見気分も反映しています。
日本銀行の<植田和男総裁>が8日夕の講演で、物価見通しが日銀の想定より上振れするリスクが高まった場合、「金利をより早めに調整していくことが適当だ」と述べ、追加利上げを念頭にした発言ですが、円安のこれまでの物価への影響について控えめな見解を示したことをきっかけに、円が一段安となりました。
<イエレン米財務長官>が頻繁な介入に慎重な発言をしたことを受け、日本の介入が困難になるとの見方も引き続き円の重しとなっています。