「1ドル=142円61銭」
12月
27日
27日の東京外国為替市場で、円相場は反落しました。17時時点では前日の同時点に比べ34銭の円安・ドル高の「1ドル=142円66〜68銭」で推移しています。
日銀が同日公表しました12月18〜19日開催分の金融政策決定会合の「主な意見」で大規模緩和の正常化を急がない姿勢が確認され、円売り・ドル買いが優勢でした。もっとも同日夕に日銀が国債購入を抑制する方針を示したことを手掛かりに円買いも入り、底堅く推移しています。
日銀の「主な意見」では委員から「慌てて利上げしないと、景気 や 物価 上昇に対して、意図的に 政策金利 を引き上げるタイミングを遅らせる〈ビハインド・ザ・カーブ〉になってしまう状況にはなく、少なくとも来春の賃金交渉の動向を見てから判断しても遅くはない」との意見が出ています。日銀の金融正常化を巡る思惑が後退し、円売り・ドル買いに流れています。27日の日経平均株価が堅調に推移したのも「低リスク通貨」とされる円の売りを促しました。
日銀は27日夕、2024年1〜3月の国債買い入れオペ(公開市場操作)の運営方針を発表しています。「5年超10年以下」の1回あたりの予定額を4000億〜9000億円と、従来からレンジ下限を500億円減額しました。超長期ゾーンを対象とする定例オペの月あたり通知回数も減らしました。日銀が国債買い入れを抑える方針を示したことで円買い・ドル売りが入り、一時は「1ドル=142円台半ば」を付けています。