<村上浩康>監督のドキュメンタリー映画『東京干潟』が2019年7月13日から公開されます。
多摩川の河口でシジミを獲り、捨て猫と暮らすホームレスの男性の姿から、現代社会のさまざまな問題を見つめるドキュメンタリーです。
多摩川の河口でシジミを獲って暮らしている、80代半のあるホームレスの老人。彼は捨てられた十数匹の猫を殺処分から救うため、日々世話をしながら、干潟の小屋で10年以上生活していました。シジミと共存していくため、成長途中の稚貝は獲らないというルールを自らに課している老人でしたが、近年は一部の人々の無計画な乱獲で、シジミの数は減少しています。
また、2020年東京オリンピックに向けて干潟には橋がかかり、沿岸には高層ホテルが建てられていきます。東京という大都市の最下流から、変わりゆく街の姿を複雑な思いで見つめる老人の姿を通し、環境破壊や高齢化問題、格差社会、ペット遺棄など、現代日本が抱えるさまざまな問題を浮き彫りにしていきます。
同じく多摩川河口の干潟を題材にしたドキュメンタリー「蟹の惑星」が同時公開されます。