本職は「劇団、谷本有希子」の主宰者ですが、劇団員はいません。自らの作品に合わせて、俳優たちをプロヂュースしています。 2006年、戯曲『遷難、』で鶴屋南北戯曲賞を最年少(27歳)で受賞した経歴の持ち主です。 本書はタイトルになっている『生きているだけで、愛。』と『あの明け方の』の2編の小説が納められています。 つたない私の文章では、<男と女>の複雑な関係や心理を表すのが難しいのですが、さすが戯曲的に場面展開が早く、すさまじい女の執念を感じる一冊でした。