新発10年物国債利回り(2%)に上昇
12月
19日
19日の国内債券市場で長期金利の指標となる新発10年物国債利回りが一時、節目の(2%)に上昇(債券価格は下落)しています。前日比で(0.03%)高く、(2%)をつけるのは2006年5月以来およそ19年半ぶりになります。積極財政を掲げる<高市早苗政権>での財政悪化懸念に加え、19日に日銀が利上げを決めたことで上昇に弾みがつきました。
長期金利は17日にも(1.98%)と2007年6月以来の高水準をつける場面がありました。2024年末からは(0.91%)上昇でした。
債券市場では年間を通じて財政悪化に対する懸念や、日銀の利上げ観測が金利水準を押し上げてきました。特に、11月以降は<高市早苗政権>の積極財政で財政が一段と悪化するとの懸念から債券売りが広がりました。外国為替市場で円安が進み、輸入物価の上昇などを通じてインフレが加速するとの見方も金利上昇につながっています。
12月に入ってからは日銀の利上げ観測も高まりました。日銀は19日に政策金利を(0.5%)から(0.75%)に引き上げると決めています。バブル崩壊後の金融緩和局面にあたる1995年以来30年ぶりの高い水準となります。円安に伴うインフレが続くなか、今後も金利が一段と上昇するとの見方も根強く、債券売りを促しているようです。
前回、長期金利が(2%)をつけた2006年当時は国内景気・物価見通しの改善や日銀の利上げ観測が強まっていました。米長期金利の上昇なども国内金利を押し上げる一因でした。








yumirou