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神戸:ファルコンの散歩メモ

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<テネシーウイスキー>

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<テネシーウイスキー>
とある酒場のカウンターで呑んでいますと、大柄な外人さんの二人連れが入ってこられました。若い店の男の子が注文を聞きますと、「テネシーウイスキー」との返答。
若い彼は、怪訝な顔していたので、思わず横から、「ジャック・ダニエルのことだよ」と教えてあげました。
それでも、若い彼の怪訝な顔つきは変わりませんでしたが、二人連れさんは親指を突き上げられ、ニヤッと笑われました。

バーボンとウイスキーは違う、焼酎を日本酒だと言うようなものだと、昔テネシー州出身の男に言われた経験があります。
癖のある英語でしたが、その時に教えてくれたことが、カウンターなどで飲むときの話題として面白いので、お披露目したいと思います。

100%確実なことは、世の中にはないのでしょうが、99%は大丈夫です。
銘柄を知らなくても、ボトルのラベルを見るだけで、バーボンかウイスキーかが分かります。
「Whisky」とあればスコッチウイスキー、「Whiskey」とあれば、バーボンです。
スペルの語尾が「ky」か「ky」の違いで見分けられますので、お手元のボトルで、一度確かめてみてください。

残り1%の違うボトルは、よほど大きなバー等でないと置いてないはずですので、まずは大丈夫だと思います。
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『身分帳』佐木 隆三(講談社文庫)

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『身分帳』佐木 隆三(講談社文...
<佐木隆三>の『身分帳』はモデルである<田村明義>が、自分のことを小説にしてほしいと、1986年に自身の「身分帳」を作者に送付したことから書かれた作品です。文庫(1993年6月刊)には小説の主人公である「山川一」のその後が書かれた『行路病死人』も収録されています。

単行本発売されたのは1990年6月(講談社)ですが、物語は1986年2月、極寒の旭川刑務所から主人公が出所したところから始まります。「山川」は、1973年4月、東京葛飾区でキャバレーの店長をしていました。ホステスの引き抜きトラブルから喧嘩に発展し、20代の男性を殺害。罪に問われ、1974年から懲役10年の刑を言い渡されました。 それから刑務所内での違反やトラブルを重ねて刑期が延び、旭川刑務所に移送されてから8年。ようやく刑期満了のため、出所を迎えることになります。

しかし「山川」は天涯孤独の身の上。妻とも逮捕された時に別れ、身寄りはありません。東京の弁護士が身元引受人となったことで、新生活を送るため上京します。

タイトルにもある「身分帳」とは、収容者の家族関係や経歴、入所時の態度や行動が記載されている書類のことです。特に問題行動が無ければ薄いようですが、「山川」のようにトラブルが多い収容者となると、厚みが膨大になってしまうのだとか。人生のほとんどを刑務所で過ごしてきた「山川」にとっては、自分の歴史に等しい書類です。
本作は社会生活を送るようになった「山川」と、身分帳や手紙から過去の山川とをリンクさせて描かれています。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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<靴の街・長田>@「シューズプラザ」長田区細田町7丁目

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<靴の街・長田>@「シューズプ...
第三セクターの「くつのまちながた神戸」が、メーカー13社と協力して、1月23日から東京で始まる展示会「インターナショナル・ファッション・フェアー」に参加します。

長田のほとんどのケミカルシューズ工場は、阪神・淡路大震災で大きな被害を受け、製造の主体が海外に流れてしまい、高齢者でもベテラン職工として従事していた仕事が、今はなくなってしまいました。

「京都の着倒れ、大阪の食い倒れ、神戸の履き倒れ」の言葉も、今は死語になりつつあります。

仕事で疲れた職工さんの、ひと時の楽しみでしょうか、長田の某焼肉屋さんのランチタイムには、生ビールが付いるお店があります。
暑い時など、汗をふきながらおばちゃんがビールを飲む姿は、職工の街長田ならではの風物詩でした。
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『果てしなき渇き』深町秋生(宝島社文庫)

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『果てしなき渇き』深町秋生(宝...
妻の浮気相手を暴行したことで刑事を退職・離婚した<藤島秋弘>は、警備会社に勤めていましたが、巡回中のコンビニで、大量殺人を目撃してしまいます。

そんな最中、元妻<桐子>から、高校生の娘<加奈子>が行方不明との知らせを受け、住まいを訪れますと、娘の部屋から大量の覚せい剤が見つかります。

<加奈子>を探していく過程で、娘が悪名高い不良グループ「アポカリプス」と関係していることがわかり、いつしか<藤島>は、娘が地元の裏社会や政財界の人間までをも巻き込んだ大規模な犯罪行為に手青染めていることを知り、彼女を中心とした内部抗争に巻き込まれていくうちに、<藤島>自身が凶暴性を帯び、狂うように真実を追求し出します。

3年前に起こった中学校時代の<加奈子>の元恋人<緒方>の自殺を背景として、ぼくこと<瀬岡>という少年の回想を挟み込みながら、<藤島>は自ら<加奈子>に犯した罪の仕打ちを背負いながらの生き様は読者を圧倒、驚愕のラストまで一気に読ませる作品でした。
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『大鴉の啼く冬』アン・クリーブス(創元推理文庫)

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『大鴉の啼く冬』アン・クリーブ...
大晦日の夜、孤独な老人<マグナス>を訪れた16歳の女子高生<サリー>と<キャサリン>でしたが、新年の4日に<キャサリン>は雪原で絞殺死体で発見されます。

8年前にも11歳の少女<カトリオナ>が行方不明になっているシェトランド島のラーウィックという小さな顔見知りのばかりの町で起こった事件に、地元警察署の<ペレス>警部と、イングランド本島から派遣された<ロイ>警部が捜査に乗り出していきます。

小さな町の人間関係を主軸に、誰もが少し頭の弱い老人<マグナス>の犯行だと考える中、<ペレス>の地道な捜査が続けられ、事件は思わぬ展開を見せていきます。

ヨークシャという大都会から、シェトランド島に移ってきた<キャサリン>と地元生まれの<サリー>との仲の良い二人を伏線として、上手く構成された本書は、CWA最優秀長編賞受賞作品です。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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「デザイン都市・神戸」

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昨今どの町にも、無料の広報誌なり情報誌があると思います。
我が町神戸にも、『月刊KOBEグー』という情報誌があります。

新年1月号には、”「デザイン都市・神戸」の実現にむけて”との特集が組まれていました。
30年ほど昔は、「ファッション都市・神戸」でした。
わたしは、横文字を使うというのは、好きではありません。言葉の意味合いが、不明確になります。

よく使用されている、「コミニティー」という単語も、中国での意味合いとアメリカでの意味合いとは違うはずです。
日本においても、都会と田舎では、意味合いが違っているはずです。
受け取る側に、選択肢が生じる言葉ほど怖いものはありません。

かといって、某元総理のように、日本語である「美しい国・・・」も、形容詞で理解できませんでしたが。

それよりも、この”「デザイン都市」の実現に向けて、クリエイティヴな議論を展開”(タイトルのまま)するために、推進会議が行われ、8名の委員が参加している写真を見て、唖然としてしまいました。

ロの字型にテーブルが組まれた、よくある座談会形式なのですが、置かれているのは、緑のラベルも鮮やかな「おーいお茶」と紙コップ。
主催者の感性を、疑ってしまいました。

「デザイン」を考える場所に、紙コップはないだろうと。

ウエッジウッドやコペンハーゲンのカップまでとは言いませんが、もう少しまともなセッティング方法があったはずです。

「クリエイティブ」を求めるなら、それにふさわしい環境で、議論を進めてほしいものだと、憤懣なる気持ちでいっぱいの、座談会風景でした。
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『QED 六歌仙の暗号』高田崇史(講談社文庫)

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『QED 六歌仙の暗号』高田崇...
明邦大学では、「七福神」の調査中に自動車事故死で死んだ<斉藤健昇>の事件以来、「七福神は呪われている」ということで大学での研究はタブーとなっていました。

文学部4年生の<斉藤貴子>は、兄の意志を継ぎ「七福神」を主題とした論文をまとめようと担当助教授<木村継臣>に許可を求め、仲の良かった先輩<棚旗奈々>と一緒に京都に出向いていきます。

出向いた京都では<QEDシリーズ>の主人公<桑原崇>と同行して京都の社寺を回りますが、大学では(布袋さん)と呼ばれる体格のいい薬理学の<佐木>教授が毒死、その助手の<星田>までもが刺殺されてしまう事件が連続して起こります。

おめでたい存在とされる「七福神」に隠された秘密を暴くとともに、『古今和歌集』の選者<紀貫之>が、序文の「仮名序」において、「六歌仙」をあえて非難するような文を書いているのは何故かの疑問を、見事な歴史の知識と分析で<桑原>が解き明かしていく過程は圧巻であり、精緻を極めた構成に圧倒されれる一冊でした。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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『人のセックスを笑うな』@<井口奈己>監督

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『人のセックスを笑うな』@<井...
第41回文藝賞に輝いた<山崎ナオコーラ>の同名小説『人のセックスを笑うな』(2004年11月・河出書房新社)を、<松山ケンイチ>、<永作博美>、<蒼井優>らのキャストで映画化した『人のセックスを笑うな』が、2008年1月19日より公開されます。
 
『犬猫』で高い評価を受けた<井口奈己>監督が、年の差カップルの切なくも可笑しい恋模様をリアルに描き出しています。
 
美術学校に通う19歳の青年「みるめ」は、20歳年上の講師「ユリ」に絵のモデルを頼まれ、彼女のアトリエでそのまま関係を持ってしまいます。初めて経験する恋に舞い上がる「みるめ」でしたが、実は「ユリ」には夫がいました。
 
主人公「みるめ」に<松山ケンイチ>、主人公が憧れる年上のヒロイン「ユリ」に<永作博美>、「えんちゃん」に< 蒼井優>、「猪熊さん」に<あがた森魚>、「じいちゃん」に<三代目桂春團治>ほかが出演しています。
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『ランドマーク』吉田修一(講談社文庫)

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『ランドマーク』吉田修一(講談...
建築設計を生業として、工事現場の管理業務も行いますので、建築を扱った本書は興味深く読み終えれました。

東京から少し離れた大宮市に、設計コンペで選ばれた<O-miyaスパイラル>は35階建て高さ180メートルの建築物で、長方形の床がねじれ、回転しながら積み重なっていく構造です。

設計者である<犬飼陽一>は32歳、妻<紀子>がいながら、事務所のアルバイト<菜穂子>と不倫関係にあり、現場仕事で家に帰らない日々が続き、<紀子>は実家に帰ってしまいます。

工事現場に入る鉄筋工として<清水隼人>は、会社の寮に住み込み、出身地から「キューシュー」と呼ばれ、中華料理店に働く<こずえ>と付き合い、突然結婚を考えるようになっていきます。

建物の「ねじれ」が、二人の生活にも「ねじれ」を生じさせるように変化してゆくさまが、日常生活を通して克明に描かれていました。
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『シルク』@<フランソワ・ジラール>監督

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『シルク』@<フランソワ・ジラ...
『海の上のピアニスト』(1999年・監督: ジュゼッペ・トルナトーレ)で知られる<アレッサンドロ・バリッコ>の同名ベストセラー小説を、 <マイケル・ゴールディング>が脚本、 『レッドバイオリン』(1998年)の<フランソワ・ジラール>監督が映画化したカナダ・フランス・イタリア・イギリス・日本合作映画『シルク』が、2008年1月19日より全国で公開されます。

19世紀のフランスと日本を舞台に、主人公「エルヴェ」(マイケル・ピット)が美しい妻「エレーヌ」(キーラ・ナイトレイ)と日本で出会った少女(芦名星)との間で揺れ動く男の心情を幻想的なタッチで描いています。

出演は『ラストデイズ』(2005年・監督:ガス・ヴァン・サント )の<マイケル・ピット>に<キーラ・ナイトレイ>、日本からは、<役所広司>、<中谷美紀>、<芦名星>らが出演。音楽は、<坂本龍一>が担当しています。
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