植物のネタに困りますと、JR三宮駅から南側の国道2号線まで南北につながる大きな道路、通称「フラワーロード」に出向きます。
道路両側の植え込みには四季折々の花や樹木たちが、季節に合わせて植え替えられています。
今回も春らしく、桃色の「チューリップ」やこの<アネモネ>の花で埋め尽くされていました。
植えられていた<アネモネ>はすべて青紫色の花でしたが、数十輪植え込まれている中、なぜかこの一輪だけが<八重咲き>でしたので、嬉しく眺めておりました。
キンポウゲ科イチリンソウ属の多年草です。
和名では「ボタンイチゲ(牡丹一崋)」や「ベニバナオキナグサ(紅花翁草)」と呼ばれていますので、本来は 深紅 の色合いの花だとおもいますが、この青紫色の八重咲きもなかなかいい趣きがある花姿です。
なんとも面白い植物の【ラセンイ】は、イグサ科イ属の常緑多年草で、北半球の温帯地域に分布しています。
畳表に使用される「イグサ」の園芸品種で、別名「ラセンラン(螺旋蘭)」とも呼ばれています。
地下に根茎があり、そこから棒状の茎が螺旋を描いてクネクネと立ち上がる形状に人気があり、古くから草もの盆栽や山野草として観賞用に栽培されてきています。
茎は円筒形状で、葉は退化して茎の基部に<葉鞘状>についています。
5~6月頃、茎の先端に茶褐色の花を房状に咲かせますが、地味であまり鑑賞の対象として扱われていません。
ベンケイソウ科カランコエ属の植物は主にマダガスカル、アフリカ・中近東・東南アジア・台湾・中国等におよそ100種ほどが分布していますが、そのほとんどはマダガスカル・東アフリカに集中しており、カラフルな花や美しい葉、面白い株姿など多数あり、変化に富んでいます。
赤紅色の釣鐘型の花を下向きに多数咲かせ、4裂にて花弁の先端は外側に反り返っています。
短日性の植物ですので、夏以降は日が当らないようにすれば花が付きやすい性質です。
同じ釣鐘型の花姿で、花の先端が黄色くなる<カランコエ・ウエンディー>という園芸品種もあり、これはオランダのワーゲン大学で作出されています。
庭に設けられたアルミフェンスの隙間から、垂れさがるように【オウバイ】が咲いていました。
モクセイ科ソケイ属の落葉性半つる性低木で、ジャスミンの仲間ですが花自体に香りはありません。
和名に「梅」が付いていますが、花の形が似ているだで、バラ科の「梅」とは無関係です。
原産国は中国で「迎春花」と表記され、春先一番に咲く花として知られ、日本には江戸時代初期に渡来しています。
黄色花を咲かせる頃にはまだ葉がなく、枝に並んだように咲く姿は目に鮮やかに移ります。
つる性の枝が風に揺れる姿に、しばし足を止めて眺めていました。
昨年末、ぽつんと一輪だけが紅葉した葉と共に咲いている 【ユキヤナギ(雪柳)】 をアップしましたが、ここ数日の陽気ではや五分咲きでした。
バラ科シモツケ属の落葉低木で、秋には葉も紅葉して黄色から赤色に変色後に落葉して枝だけの姿になります。
春先になりますと新緑の若葉とともに小さな白色の5弁花で株全体が埋め尽くされます。
枝が弓状に湾曲し太姿が、「ヤナギ」に似ているところから名づけらていますが、柳の仲間ではありません。
原産地は日本とも中国とも言われており、中国での表記は「噴雪花」で、やはり密集した花のイメージが感じ取れる名前になっているようです。
丸っこいハート型の葉を持つ【タチツボスミレ(立坪菫)】を、路傍で見かけました。
スミレ科スミレ属の多年草として、ほぼ日本全国の平地から山地にかけて分布しており、日当たりのよい道端や野原、あぜ道などで見かけます。
日本のスミレ属も種類が多く、様々な花姿を見せてくれます。
【タチツボスミレ】の名が付くだけでも、白色の花弁の「シロバナタチツボスミレ」、淡桃色の花弁の「サクラタチツボスミレ」、白色の花弁で<距(花の後ろにある飛び出した部分)>だけ紫色の「オトメタチツボスミレ」、葉の葉脈に沿って赤い色が入る「アカフタチツボスミレ」などが挙げられます。
葉はあまり艶がなく、花期は3~5月、花茎は葉の間から出て立ち上がり、先端に5弁花の花を咲かせます。
夏に付ける蕾は<閉鎖花>といい、蕾の中で受粉して結実する特徴を持っています。
昨晩台湾料理「仙草」さんにて、新しい【カサブランカ】が飾られているのを目にしました。
【カサブランカ】本来の大きな白色の花弁と蕚に、花の中心部からそれぞれの先端にかけて黄色のぼかし模様が入っていました。
花径も25センチ以上あり、かなりの大きさです。
花弁も蕚にくらべて幅広く、中心に2本の盛りあがるスジがはっきりと見て取れました。
次々と新しい色合いや絞り模様の【カサブランカ】が出てきますが、まだまだこの先も楽しめそうです。
花径2センチにも満たない小さな花ですが、黒色に近い濃い紫色の花弁が印象的な【ネモフィラ】の品種<ペニーブラック>です。
ハゼリソウ科ネモフィラ属の一年生植物で、「ネモフィラ・メンジーシー:インシグニスブルー」の園芸品種として作出されています。
一般的な <ネモフィラ> はその薄青色の色合いから、和名では「ルリカラクサ(瑠璃唐草)」、英名では「Baby Blue-Eyes」と呼ばれていますが、この<ペニーブラック>の色あいからは見合わない名称です。
匍匐性があり横に広がる草姿ですので、花壇のグランドカバー向きであり、強烈な個性のある色合いですので、咲き誇りますとかなり壮観な景色を見せてくれそうです。
写真の背景でも分かりますが、紅梅は咲き出しているのですが、並んで植えられているご近所の<白梅>がようやく咲き出しました。 昨年より、一週間ほど遅い開花です。
花見といえば古典落語にも多く登場してきますが、江戸時代以降は「桜」見物になりましたが、奈良時代は「梅」が主体で、平安時代なかばより「梅」から「桜」に座を奪われたようです。
花芽は枝にまとわりつくように咲く「桃」とは異なり、一節につき一個しか付きませんので、「桃」の花姿の豪華さには及びません。
「梅」はバラ科サクラ属の落葉高木として、大きく分けて「野梅系」・「紅梅系」・「豊後系(果実を利用する)」と3系統に分類され、約300種の品種が栽培されています。
< 白梅や 酔客眺め しらけ顔 > (安庵)
第二次世界大戦中、ナチス・ドイツの大虐殺(ホロコースロ)で命を落としたユダヤ人少女<アンネ・フランク>の日記を、父<オットー・フランク>が1947年に『アンネの日記』として出版し、世界的ベストセラーになっています。
お誕生日は1929年6月12日とはっきりしていますが、亡くなったのは1945年3月上旬だということしか分かりません。
この【スブニール・ドゥ・アンネ・フランク】は、同じく強制収容所に入れられていたベルギー人の園芸家<ヒッボリテ・デルフォルヘ>が、1955年に作出し、父<オットー・フランク>に捧げられ、1960年に正式に発表されました。
フランス語で「Souvenir d’Anne Frank」と表記されていますが、「アンネの形見」と訳され、また「アンネのバラ」とも呼ばれています。
日本には1972年に父の好意で株が届けられ、譲り受けた教会を中心に次々と日本全国に広まりました。
1980年4月には、西宮市甲陽園に<オットー・フランク>の協力を得て「アンネのバラの教会」が完成しており、アンネの資料館を併設していますが、彼は同年8月19日に他界しています。
蕾のときは赤色をしており、開花すると橙色に黄色が入りいわゆる黄金色になります。時間の経過とともに、サーモンピンク色に変化をし、やがてまた赤色に戻る色の不思議な様相で楽しめます。
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