水面張力を利用して、水の上を敏捷にスイスイと動き回る【アメンボ(水黽)】です。
カメムシ目(半翅目)カメムシ亜目に分類される昆虫のうち、長い脚を持ち水上生活をするモノの総称として使われています。
カメムシの仲間ですので、 「マルカメムシ」 ほど強い刺激臭はありませんが、捕まえますと<飴>のような匂いを出すところから【アメンボ】と名付けられています。
一見4本の脚にしか見えませんが、昆虫ですので6本あり、中脚と後脚が細長く、前足は短く前に伸ばしています。
獲物が水面で動いたときに発生する小さな水面波を感知して獲物を捕獲、口吻を指し込んで消火液を注入、消化された体液を吸って餌にしています。
日光浴が好きなのか、暑い日差しにもかかわらず乾燥した土の上で、じっとしている【イボバッタ(疣飛蝗)】です。
名前の由来は、前胸背面にイボ状の突起が2個あることに因んでいます。
バッタ目(直翅目)バッタ科トノサマバッタ亜科に分類されており、日本産トノサマバッタ類の中では最小の部類に入り、メスで30~35ミリ、オスで20~25ミリの体長しかありません。
干からびた土の上では、淡い茶褐色と暗褐色のまだら模様は絶好の迷彩色で、目の色も土色です。ピョコンと飛ばれますと、また見つけ出すのに苦労する体色です。
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日本で生息するアオイトトンボ属の中で最大長(40~50ミリ)の体長を持つ、【オオアオイトトンボ】です。
トンボ目(蜻蛉目)アオトンボ科アオトンボ属に分類され、日本各地で観察ができます。
光沢のある緑色をしたきれいなトンボで、「アオトンボ」(体長30ミリ)に似ていますが、本種の方が大きいので<オオ>が付いており、体長で見分ける以外にも、本種は第10節(先端部)だけが白く、「アオイトトンボ」は第9・10節が白色です。
水面に覆いかぶさった木の樹皮に産卵する習性があるため、木陰のある池などで良く見かけ、卵から孵った幼虫は水面に落ちて成長を続けます。
< 【シオヤアブ】(メス)と、にらめっこ >
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前回は、 <オス>の【シオヤアブ(塩屋虻)】 とにらめっこしましたが、今回は<メス>とにらめっこです。
大きな複眼の昆虫ですが、どのような姿でわたしが彼女の眼に写っているのか、興味がわきます。
ハエ目(双翅目)ムシヒキアブ科シオヤアブ亜科に分類されていますが、全国的に分布しており、日当たりの良い草原や林縁などで見かけることができます。
体長は30ミリを超しけっこう毛深い体形で、小さな昆虫にとっては、にらめっこどころではないかもしれません。
一般的には、草むらなどに潜んで蠅や蟻などの小さな昆虫を餌としている【アシブトハエトリ(脚太蠅捕蜘蛛)】です。
ハエトリグモ科は<性的二形>が顕著な種類も多く、同定するのに苦労させられる蜘蛛さんで、 <同定出来ない(16)【蜘蛛】(2)> は後日、「チャスジハエトリ」の<メス>だと判明しました。
この【アシブトハエトリ】も、<性的二形>の蜘蛛で、<メス>は毛深く茶褐色で、<オス>と同様に淡黄色の筋が縦に入りますが、さらに腹部の部分で「Y字」型のギザギザ模様が見られます。
「ジョロウグモ」 のように<メス>と<オス>の大きさが極端ではありませんが、【アシブトハエトリ】は、<メス>で13ミリ前後、<オス>で10ミリ前後の体長です。
ハイキングコースの山道の笹の葉の上に、オスの【キンバエ】がとまっていました。
体色の黄金色や赤銅色等の金属光沢が、目立つ蠅です。
ハエ目(双翅目)カ亜目クロバエ科キンバエ族に分類されており、クロバエ科として日本では約60種が分類されています。
個人的には、「ミヤマキンバエ」とみているのですが、細かい観察をしておりませんので、【キンバエ】としました。
成虫は動物の糞や死骸・果実を餌とするため、細菌やウイルスなどの病原菌の媒介者として衛生上問題がある種が多いのですが、反面、幼虫は糞や死骸を処理する自然の掃除屋でもあります。
釣り餌として売られている「サシ虫」はこのクロバエ科の幼虫で、魚のアラなどで飼育していますので別名「サバ虫」と呼ばれ、釣り好きにはなくてはならない餌です。
連日の熱帯夜で、窓を開放して寝ています。
バタバタと音が聞こえ、網戸を見ますと【クマゼミ(熊蝉)】が網戸にとまりました。
日本特産の大型の蝉ですが、写真の蝉は体長46ミリ、全長は70ミリです。
成虫は7月上旬から9月上旬にかけて羽化していますが、特に7月後半から8月前半にかけてが発生のピークで、窓を開けていますと、朝方の大合唱は目覚まし時計代わりになります。
このまま網戸にとまり、朝方鳴きだされると困るなと心配しましたが、部屋内から腹部を見ますと橙色の<腹弁>がありませんので「メス」だと分かり、安心しました。
かわいそうな光景に出合いましたが、自然界の昆虫としては当然の行為なのかもしれません。
<オス>の【ヤブキリ(藪螽斯)】が、<メス>に覆いかぶさっていますが、嘆き悲しんでいるのではなく、<メス>の頭部を一生懸命お食事中でした。
<メス>にどのような事態が生じたのかと、興味がわくところです。
不慮の事故似合ったのか、<オス>に気にいられなかったのか、<オス>が相当にお腹を空かしていたのか、色々と想像はできますが、<オス>としても生き延びるための本能でしょうから、共食いも許される弱肉強食の世界です。
体長6ミリほどの小さな蠅ですが、体に比べて長い脚を持っています【マダラアシナガバエ】です。
ハエ目(双翅目)ハエ亜目アシナガバエ科に分類されています。
腹部が細長く、金属光沢のある金緑色から紺青色に輝き、きれいな体色を見せてくれる小さな蠅です。
雑木林の周辺の日当たりのよい葉の上でせわしく動き回っており、捕食性で、飛んでいる「蚊」や小型の「キノコバエ」などを餌としています。
毛深くて獰猛な感じの体型をしている 「シオヤアブ」 に比べて、体長も20ミリと小さく、体型もスマートな【ヒサマツムシヒキ】です。
ハエ目(双翅目)ムシヒキアブ科ムシヒキアブ亜科の昆虫で、文献的に情報は多くありません。
「マガリケムシヒキ」や「シロズメムシヒキ」とよく似ていますが、脚全体が黒いこと、腹部先端の<ゲニタリア>(交尾器)の形状と、中胸背面にある左右4個の黒班模様、腹部各節の白い帯模様で、【ヒサマツムシヒキ】と同定しました。
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