近くの団地の法面の植え込み、今年も 「ニセアカシア」 の花を見ないままに伐採作業が行われ、下草共々きれいに刈り取られました。
この場所は、【ニシキリギリス】や「テントウムシ」が良く集まる場所でした。
きれいに刈り取られ、積み上げられた草の中から、メスの【ニシキリギリス】がピョコンと飛び出しました。
良く見ると左側の触角がありません。
下草刈り機の丸のこで、切り取られたのかと想像してしまいます。
道路のアスファルトの上ですので、また自動車に轢かれてはと、土のあるところまで誘ってあげました。
無事に土に産卵出来ればいいのですが、これだけは自然にゆだねるしかありません。
都会の中でも、元気に活動している【フタモンアシナガバチ(二紋脚長蜂)】で、体長18ミリ前後と、「アシナガバチ」としては小さな蜂です。
ハチ目(膜翅目)スズメバチ科アシナガバチ亜科に分類され、日本では3属11種が生息しており、 「キアシナガバチ」 ・ 「キボシアシナガバチ」 を紹介しています。
他の「アシナガバチ」に比べますと、体全体の黒色の面積が大きく、黄色の模様も鮮やかではっきりとしています。
腹部前側に黄色の円形の紋が1対あり、これが和名の由来です。
脚と触角は基部を除き黄色か黄褐色で、オスは正面から見ると顔が黄色く、また触角の先端が巻いていますので、見分けられます。
漫画家の故<手塚治虫>が昆虫好きで、ペンネーム(本名は治)の読み方として、「オサムシ」を強く希望していたのは有名は話です。
コウチュウ目(鞘翅目)オサムシ科オサムシ亜科に分類されています、体長35ミリほどの【ヤコンオサムシ(歩行虫)】です。
主として地上を暑き回る肉食性の甲虫で、ミミズ食・昆虫の幼虫食・カタツムリ食の3種類に大別出来ます。
一部の例外を除いて、「オサムシ」は飛翔能力がありません。中胸より後ろの背面を覆う前翅がなで肩なのは、飛翔能力を失った甲虫の多くに共通する形です。
飛翔で移動ができませんので、地理的な移動が少ないことにより、特殊な種分化が激しく起きる昆虫で、世界中に750属25000種を数えます。
前翅に、鎖状の点刻列が翅片側に縦に3条入っていますので【ヤコンオサムシ】で、これが4条になりますと「オオオサムシ」です。
体長13ミリ程の働き蜂さんが、 「セイヨウハッカ」 の花の回りを、忙しく活動していました。
ハチ目(膜翅目)ミツバチ科ミツバチ属の「蜂」で、もっともなじみのある種です。
【ミツバチ】の天敵は 「スズメバチ」 です。
ヨーロッパには「スズメバチ」がいませんから【セイヨウミツバチ】は、「スズメバチ」の集団攻撃を受けますとほぼ全滅してしまいます。
「ニホンミツバチ」は、昔から「スズメバチ」の攻撃を受けていますから、本能的に防衛と攻撃態勢を取り、1匹の「スズメバチ」に対し集団で覆い囲んで反撃にでます。
「スズメバチ」は「ミツバチ」の毒ではなく、集団に包みこまれて体温が上がり死んでしまいます。
ミツバチの致死温度は50℃に対し、「スズメバチ」の致死温度は45℃で、この5℃の差で持って生死を分けた戦いに命をかける働き蜂です。
せわしく飛び回る働き蜂ですが、見習わなければいけないことが多くあるなと眺めておりました。
ハエトリグモ科として、 「チャスジハエトリ」 や 「シラヒゲハエトリ」 を取り上げてきました。
今回は、クモ目ハエトリグモ科アシブトハエトリ属に分類され、普通は樹木の生い茂る林などが生活圏の【アシブトハエトリ(脚太蠅捕蜘蛛)】が、部屋に出てきました。
体長10ミリほどのオスで、黒褐色の体色に頭胸部から腹部にかけて太い淡褐色の縦帯が入ります。
メスはオスよりもやや大きく毛深くて、体色は茶褐色、オスと同様に淡黄色の帯が入りますが、さらに帯内部にY字型の筋がみられます。
顔の正面に大きな深緑色した1対の単眼があり、その左右に小さな目が2個あり、ハエトリグモ独特の愛嬌のある顔がかわいらしいです。
昨日の未明、木蓮の葉の裏側に脱皮寸前の「クマゼミ」の幼虫を見つけましたが、急ぐ用事があり、羽化の最後まで観察できませんでした。
昨夜、帰宅時に確かめますと、背中も割れ、無事に羽化して朝方の賑やかな合唱団の仲間入りを果たしたようです。
羽化寸前 は、黒い大きな目も分かりやすかったのですが、抜け殻の「空蝉」になりますと、その面影がありません。
おそらく羽化するまでには2~3時間かかるはずですが、昆虫好きとしては素晴らしき生命の誕生を確認したく、数少ない機会だけに残念におもいます。
木蓮の葉の裏に、【クマゼミ(熊蝉)】さんが登りつめて、これから脱皮して羽化寸前のようです。
葉の裏側にしがみついてポジション確保したようで、なんとか姿を捉える事が出来ました。
これから建築士試験の監督業務の集合時間もあり、山陽東須磨駅まで急がなくてはいけませんので、腰を据えて羽化までの観察は出来ません。
折角の機会でしたが、後ろ髪引かれる思いで、駅まで足を進めました。
どちらともにつかず、はっきりしないことを「玉虫色」と表現しますが、これは代表的な「ヤマトタマムシ」の鞘翅が光の当たり具合いにより、様々な色合いで輝くことに因んでいます。
「タマムシ」の鞘翅は死んでも色艶が変わりませんので、法隆寺宝物の「玉虫厨子」に、装飾として使用されていることはあまりにも有名です。
天敵である鳥は、「色が変わる物」を怖がる傾向にあり、「タマムシ」の金属光沢は鳥を寄せ付けない効果があります。
網戸にとまっていた【ムツボシタマムシ】は、コウチュウ目(鞘翅目)タマムシ科ムツボシタマムシ亜科に分類され、「タマムシ科」としては日本に約200種が生息しています。
体長20ミリ、黒紫色・紫銅色・青銅黒色などの金属光沢があり、名称通り上翅に六個の黄緑色を帯びた紋があり、この紋がある部分はへこんでいます。
大きな複眼が「タマムシ」の特徴で、敏感に周囲に注意をむけているのか、すぐに飛び立ちました。
< 【シオヤアブ】(オス)と、にらめっこ >
< どちらもクリックすると、大きくなります >
鋭い口吻を捕獲した昆虫に突き刺して麻痺させ、体液を吸う【シオヤアブ(塩屋虻)】です。
ハエ目(双翅目)ムシヒキアブ科シオヤブ亜科の昆虫で、褐色をした体長25~30ミリの大きなムシヒキアブです。全身に黄色の毛が生えており、腹部はこの毛のために黒色と黄褐色の縞模様に見えます。
脚は黒色ですが、脛節の部分だけが黄褐色(もしくは赤褐色)の切り替え模様があり、捕獲した昆虫を逃さないように脚に棘が並んでいます。
ムシヒキアブ科は、世界に約4000種、日本には約30種が分布しています。
前回は、 「メス」 でしたが、今回は名称の由来である<塩>を吹いたような白い毛の束が腹端にある「オス」の姿で、英名の「Lobber fly(強盗ハエ)」は、いいえて妙の面構えです。
昨日紹介した、 <生け花>(35) の写真を撮ろうとしましたら、ショーケースのガラス面に、一匹の「ハエトリグモ」がいました。
ありがたく、<生け花>と<蜘蛛>の写真を取り、帰宅後さっそく手持ち資料で【蜘蛛】の名前をと調べたのですが、同定できませんでした。
体長8ミリほどの大きさで、体型と正面の大きな2個の目と左右の小さな目の特徴から、クモ目ハエトリグモ科までは特定できます。
名前の通り、ハエ類をふくむ小型の虫を主食とする益虫です。
脚先の爪は2本で、その間に<粘着毛>を持っていますので、ガラス面でも支障なく歩きまわれます。
頭胸部の横帯、腹部の縦筋と左右にある1対の白い紋という特徴があるのですが、ハエトリグモ科は蜘蛛類の中で最大の種を数え、500属5000種ですので、素人ではお手上げの同定作業です。
後記 : ハエトリグモ科スジハエトリ属の「チャスジハエトリ」の<メス>でした。
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