8日午前の東京株式市場で日経平均株価は小幅に反発し、午前終値は前週末比87円43銭(0.21%)高の4万0999円80銭でした。前週末5日の米株式相場の上昇などを支えに、前引け時点では4日に付けました史上最高値「4万0913円」を上回っています。
ただ、日経平均はここ2週間ほどで2000円強上昇しています。節目の4万1000円を超え「4万1112円24銭」の高値をつける場面もありましたが、短期的な過熱感を意識した利益確定売りが出て、上値の重い展開となりました。
前週末の米市場で主要3指数がそろって上昇したことが投資家心理の支えとなっています。前週末発表の6月の米雇用統計は労働需給の緩和が意識される内容で、米連邦準備理事会(FRB)の年内の利下げ観測が強まりました。米長期金利が低下し、ハイテク株が買われた流れを受け、ソフトバンクグループ(SBG)などに買いが入っています。
今週は上場投資信託(ETF)の運用会社が配当にあたる分配金を捻出するために8日と10日に合計で約1.3兆円の売り需要が発生すると想定されています。目先の需給悪化が警戒され、積極的に買いを入れにくい状況も相場の上値を抑えました。
8日発表の5月の毎月勤労統計調査で高い賃金上昇率が確認されたのを受け、日銀は追加利上げなどの政策正常化に動きやすくなるとの見方が強まったことも株式相場の重荷となりました。
終値は、前週末比131円67銭(0.32%)安の4万0780円67銭でした。