あいち国際女性映画祭で短編部門グランプリを受賞した『いきうつし』、第38回トリノ映画祭国際短編コンペティション部門に出品された『ぬけがら』などの短編作品で国内外で高い評価を得ている<田中晴菜>監督が、<オスカー・ワイル>ドの『幸福な王子』に着想を得て手がけた短編作品『幸福な装置』(25分)が、池袋シネマ・ロサの特集「幸福な装置 田中晴菜監督特集上映」にて、<田中晴菜>監督の他の短編4作品(『いきうつし』・『ぬけがら』・『Shall we love you?』・『甘露』)とあわせて劇場公開されます。
生き物がいなくなってから1000年ほど経った星に、一体のAIが残されていました。人の心の恐れや痛みを和らげ、祈るために神の似姿として作られた彼は、ある時、スパイ用に作られた長距離高速移動型AI〈つばめ〉と遭遇し、初めて自らの心の輪郭を感じ始めます。
〈つばめ〉が去った後、身体を失い、思考回路のある心臓部だけの「小石」のような見た目になっても、彼は過去の記録を反芻し、思考し、稼働を続けていました。そんなある日、彼の傍らに、生きている何者かが内包された、生命維持装置カプセル「棺桶」が落ちてきます。
<星能豊>,< 岡慶悟>, <清水みさと>が出演しています。